あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

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【徹底解説】Netflix映画「ヒットマンズ・ボディーガード」 感想・レビューと7つの疑問点を考察!/大迫力の市街地カーアクションが最高!(ネタバレ有)

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かるび(@karub_imalive)です。

遅ればせながら、ライアン・レイノルズとサミュエル・L・ジャクソンが主演の、バディ系アクション映画「ヒットマンズ・ボディーガード」を見ました。アメリカや諸外国では劇場公開されて大ヒットしましたが、日本ではなぜか8月25日にNetflix限定で公開されました。(※Netflixに加入していないと見ることができません)

早速ですが、その感想やレビュー、あらすじ等の詳しい解説を書いてみたいと思います。
※本エントリは、後半部分でストーリー核心部分にかかわるネタバレ記述が一部含まれますので、何卒ご了承ください。できれば、映画鑑賞後にご覧頂ければ幸いです。

1.映画「ヒットマンズ・ボディガード」の予告動画・基本情報

▶Netflix予告動画
※画像をクリックすると動画がスタートします


動画がスタートしない方はこちらをクリック

【監督】パトリック・ヒューズ(「エクスペンダブルズ3 ワールドミッション」
【配給】Netflix
【時間】118分

アメリカでは、夏休みシーズン後半に登場しました。同じ週に公開された「ローガン・ラッキー」と作風やジャンルが被ることから苦戦が見込まれましたが、2週連続興収・動員数1位を記録するなど、予想外に大ヒットを記録。その勢いのまま、公開後2ヶ月で、世界興収は500億ドルを超えるなど、わずか30億円超に抑えられた製作費には十分すぎる大成功を収めています。

Patrick Hughes Picture
引用:IMDB|Patrick Hughes

監督は、若手のアクション映画を得意とするパトリック・ヒューズ監督。ハリウッドでは、デビュー作となる「エクスペンダブルズ3」以来、キャリア2作目です。娯楽作品と割り切った作りではありますが、今作の出来を見る限り、テンポも良く、カメラワークも工夫が凝らされた良い味を出していました。本作の成功を受けて、今後はもっと大規模作品での起用も見込まれそうです。

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それにしても不思議なのは、まだ他国では絶賛上映中なのに、いち早く日本だけがNetflixでの公開となったこと。確かにパッと見では、サミュエル・L・ジャクソンもライアン・レイノルズもそこまで一般層に名前が浸透していないので、興収/動員的には厳しいかもしれません。しかし、これだけ世界中で大ヒットしているのにDVDスルー(Netflixスルー?)はもったいないような気もしますね。

2.映画「ヒットマンズ・ボディーガード」主要登場人物・キャスト

主要登場人物

マイケル・ブライス(ライアン・レイノルズ)f:id:hisatsugu79:20171020194412j:plain
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

2年前にAAAクラスの要人警護に失敗して以来、すっかり落ち目になったボディガード役。2016年の「デッドプール」での大成功を受け、しゃべくりアクションが本業のように思われていますが、どちらかというと、配役としては青臭い役どころや本作のように「Boring is better」とか言っちゃうようなクソ真面目な役の方が多いのですよね。 

ダリウス・キンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)f:id:hisatsugu79:20171020194259j:plain
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

国際手配されている、陽気で凶悪なヒットマン役。前作「キングコング髑髏島の巨人」では、定番フレーズ「MotherF**ker」を結局言わせてもらえませんでしたが、本作では最初から最後まで「Fワード」連発!IMDB,comによると「Fワード」は全編で122回もしゃべっているのだとか?!

アメリア(エロディ・ユン)f:id:hisatsugu79:20171020194536j:plain
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official Trailer “Sorry” – YouTube

この映画で初めて知ったのですが、フランス人とベトナム人のハーフとのこと。どことなくアジア系な雰囲気が漂っていたのは、そのせいだったのですね。劇中ではフランス語と英語を自在に操る才媛でもあります。今後もっとクローズアップされてきそうなオーラを持っていました。

ソニア(サルマ・ハエック)f:id:hisatsugu79:20171020193956j:plain
引用:The Hitman’s Bodyguard Official Trailer “Romance Awareness Month” -YouTube

実業家の父とオペラ歌手の母を持つ、メキシコ出身の女優。だからキンケイドとはホンジュラスで出会ったことになっていたのですね。代表作「フリーダ」や、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」「ワイルド・ワイルド・ウエスト」など、過去何度もヒット作に出演しているベテラン女優。未だ大人っぽい色気は健在でした。

3.途中までの簡単なあらすじ

かつて、腕利きのボディガードとして業界で名を馳せていたブライス・ブライス(ライアン・レイノルズ)。2年前、日本人の要人警護に失敗して以来、すっかり落ち目となっていた。ある日、かつての恋人だったインターポールの駆け出し警官、アメリア(エロディ・ユン)から緊急の連絡が入った。オランダのハーグ国際刑事裁判所まで囚人を護送中、何者かに襲われ、護送対象である囚人で、プロの殺し屋、ダリウス・キンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)と彼女以外、全滅してしまったのだ。

キンケイドは、大量虐殺の罪で拘束されているベラルーシの元大統領、デュコビッチ(ゲイリー・オールドマン)についての決定的な証拠を握っているとされた。そのため、インターポールは司法取引を行い、ハーグに殺人罪で拘束されている彼の恋人、ソニア(サルマ・ハエック)を釈放することと引き換えに、キンケイドに裁判で証言台に立たせることにした。デュコビッチ裁判は、国際的にも非常に注目度の高い裁判であり、インターポールとしてはなんとしてもハーグで裁判が始まる27時間後までにキンケイドを送り届ける必要があった。

そこで、警護の経験に乏しいアメリアは、とっさの判断で、自分の代わりにブライスにキンケイドを警護させることにした。ブライスにとって、キンケイドはかつて仕事中に何度も襲撃された因縁の相手だったが、ブライスの弱みを握るアメリアに言いくるめられ、結局は護送の仕事を引き受けることになった。

こうしてブライスとキンケイドの二人は一路ハーグを目指したが、その道中、ひっきりなしに追手に襲撃されることになった。その都度、二人は機転を利かせて窮地を脱出するのだった。陽気で楽観的なキンケイドに対して、慎重で職人肌なブライスは、まるで正反対の性格だったが、道中で打ち解けるに従い、二人の絆は深まっていくのだった。

やがて、彼らは何とかオランダ国内へと入ったが、アムステルダムの市街地で再び追手に捕まってしまう。市街地で派手なカーチェイスや、襲撃者たちとの格闘がはじまったが、裁判開始まであと4時間と迫っていた。果たして二人は、追手を振り切り、デュコビッチの待つ裁判所へ時間までにたどり着くことができるのか?

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4.映画「ヒットマンズボディーガード」の感想・評価

痛快なアクション・コメディだった!

まずキャスト陣を一見して、ライアン・レイノルズとサミュエル・L・ジャクソンで、しかも「ボディガード」のパロディ的な映画ポスターから、どう見てもコメディ系なんだろうな、、、と予想してました。

▼映画「ボディガード」の完コピ?ポスターf:id:hisatsugu79:20171020193354j:plain

そして、予想通りにコメディ色の強いアクション・ロードムービーに仕上がっていました。そもそも、ヒットマンをボディガードするっていうコンセプトがすでに矛盾してて現実離れした設定なんですよね(笑)

ただし、落ち目のボディガード、ブライス・ブライスの性格はライアン・レイノルズの代表作「デッドプール」の時に見せたような早口で喋り倒すハイテンションな性格ではなく、口癖が「Boring is better」とか言っちゃうほどの慎重な完璧主義者。臆病なほど周到に準備して、完璧な仕事をするタイプの職人ですね。

それに対して、サミュエル・L・ジャクソン扮するダリウス・キンケイドは彼のキャラクター通り、卑猥な「Fワード」を連発する、ノリとセンスで天才的に殺しをする、陽気な楽観主義者。ブライスとは正反対の性格ですね。

本作は、この二人が、イギリスのコヴェントリーからオランダのハーグまで、道中を共にするいわゆる相棒ものロードムービーなのです。まるで水と油のような正反対のキャラクターである二人が、時には力を合わせ、時には反目し合いながら、次から次へと襲い掛かってくる刺客に対応しながら、どうにかこうにかハーグを目指していくのですが、その軽快なアクションや絶妙の掛け合いが、非常に痛快でした。

一番の見どころは、アイデア満載のハイスピードなアクションシーン

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市街地に張り巡らされた水路を逃げるキンケイド
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

全編を通して、ひたすらテンポよく敵が襲い掛かってきて、これらを撃退しながら目的地であるハーグを目指す展開になるのですが、道中はスピード感あふれるアクションシーンの連続になります。特に凄い見どころは、二人がイギリスを抜け、オランダの首都、アムステルダム市街で繰り広げる敵との激しいカーチェイスシーンでした。

道路も狭く、運河がいたるところに張り巡らされたアムステルダムの古い街並みの中、水陸両方入り乱れてのカーチェイス・銃撃戦はよく実現できたなぁと・・・。CGじゃなくて全部実写なんですよね。

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水路へクラッシュして落ちていく追手の車
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

そこら中、歴史的建造物で埋め尽くされた古都の狭い路地中で、追手の敵の車がどっかんどっかん水路へと落ちていく派手なクラッシュシーンや、車1台分がやっとな狭い道路をガンガン飛ばすカーチェイスが最高でした!

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狭いDIYショップでの戦闘シーン
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

また、映画「イコライザー」を思わせるようなアムステルダム市内のレストランの厨房らしき狭隘なスペースでの戦闘シーンや、生活用品を武器として使って戦ったDIYショップ内でのバトルも見応えたっぷり!

評論家の評価は低めだけど、意外に丁寧に作られている映画でした

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引用:The Hitman's Bodyguard (2017) - Rotten Tomatoes

特に難解な部分もなく、謎解き的な要素もないためか、アメリカの批評キュレーションサイト「Rotten Tomatoes」などでの評価はやや低め。

全体的なトーンとしては、「ありがちなストーリーだが、二人のキャラが立っているのでギリギリ許容範囲か」「肩肘張らず楽しめる”ポップコーンムービー”、”エアプレーン・ムービー”」とか、あからさまに「頭空っぽにして楽しめば?」みたいな調子のレビューが多かった印象です。

確かに、あんまり謎解き要素もなく、目の前のアクションシーンを純粋に楽しむタイプの娯楽映画ではあるのですが、よく見ると、結構キャラ設定などは細かく作り込んであるんですよね。

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ビルから飛び降りるシーン
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official Trailer “Sorry” – YouTube

まず、しっかりと細部まで描きこまれた二人の対照的な性格です。例えば、隠れ家から脱出する場面で、迫る敵を撒くために、ビルの屋上から地上へと降りていくシーンがあります。この時、キンケイドは後先考えずいきなり飛び降りますが、ブライスはギリギリまで状況を確認し、安全に降りられる場所を探して、降りてきます。結果的には二人はビルの下で合流するのですが、こうして場面場面で取る二人の異なる選択肢が、しっかりと性格を反映していて面白いのです。

こんな正反対の二人なので、ハーグへの護送はほとんど破綻寸前になります。ブライスがアメリアと連絡を取り合っているスキをついて、何とか逃げ出そうとするキンケイド・・・。脱走をなんとか食い止めようとするブライス・・・

この破綻しそうでギリギリ持ちこたえて道中二人が協力しあえるのは、お互いの旅の終わりに、「彼女を取り戻す」という共通点があるからでした。キンケイドの彼女がキレ気味の凶悪犯で、ブライスの彼女が警官であるという対照的な設定もまた面白いのですが、道中でお互いがお互いの彼女のことを気にかけ、そのあたりの話題から絆を深めていくような自然な展開も、脚本としてはよく練られていたと思います。

また、セリフでは説明されませんが、よく見ると、変わっていく二人の関係性をさりげなく象徴するような道中の細かい演出がいくつもあるのです。

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車外へ投げ出されてしまうブライス
引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official Trailer “Sorry” – YouTube

例えば、後半になって二人の絆が深まってくると、車の運転手がさりげなくキンケイドに変わっているのは、ブライスがキンケイドを信頼しだしている証と解釈できますし、臆病なほど慎重なはずのブライスが、シートベルトを締めずに車外に投げ出されたシーンは、ブライスが知らず知らずのうちに、キンケイドの楽観的な性格に影響を受けていると見ることもできますね。

さらに、キンケイドと、彼を追うインターポールの副局長が、同じ部位=右手を負傷する妙な共通点だったり、ハーグへの護送のタイムリミットが残り「27」時間以内であることと、これまでブライスとキンケイドが戦ってきた回数が「27」回であるという、妙な数字の一致など、設定で妙な遊びがあるのも面白いです。

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5.映画「ヒットマンズボディーガード」に関する7つの疑問点~伏線・設定を徹底考察!~

本作をより深く理解するため、ストーリーや設定について、その要点となりそうなポイントを考察してみました。内容上、映画を1度見終わった人向けのコンテンツとなりますので、ここからはネタバレ要素が強めに入ります。予めご了承下さい。

疑問点1:冒頭の日本人「クロサワ」とは誰だったのか?

クロサワは、日本人の武器商人でした。一般企業のVIPなのか、ヤクザ系の非合法なボスなのかは描かれませんでしたが、ブライスがクロサワとの別れ際に日本語で挨拶をしていることや、2年前に彼が住んでいた邸宅の庭にサクラの木が植えてあったことから、上得意の客だったのかもしれませんね。

疑問点2:映画冒頭で、ブライスがロンドンで警護していたのは誰なの?

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引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

名前は明かされませんでしたが、ある、ドラッグ漬けの企業経営者でした。ブライスがこの経営者を助け出した時、趣味の悪いグロい絵画、カラヴァッジョ「ユディトとホロフェルネス」の複製画が社長室に掛けてあったのが見えていましたが、とても経営者とは言えない、精神的に異常をきたしていた人物だったのかもしれませんね。

疑問点3:キンケイドの後頭部の絵柄の由来は?/

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引用:Netflix「ヒットマンズ・ボディーガード」より

映画がスタートしてすぐに気づくのが、キンケイドの後頭部に描かれた枯れ木に鳥が止まる独特のタトゥー。印象的なので結構目が行きますよね。この絵柄の秘密は、後半部分で明かされます。

キンケイドが、故郷の村で父親を殺した殺人犯を自らの手で銃殺した時、彼が放った銃声で、直ぐ側の大木の枯れ木に止まっていたカラスが一斉に驚いて飛び立ちました。その時に車の密室から見えた風景を、キンケイドは深く記憶に刻み込みました。

まさにこの瞬間が、キンケイドが悪を懲らしめる「殺し屋」になった原点を象徴する風景となりました。これを自らの後頭部に彫り込むことで「悪い奴しか殺さない」殺し屋になる、という自らの生き様を心に刻み込んだのでしょうね。

疑問点4:ベラルーシのデュコビッチ大統領はなぜ逮捕されたの?

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引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

デュコビッチ大統領は、ベラルーシの元大統領にして、国内で悪名高い独裁者でした。彼は、国内の政敵を不当に逮捕・虐待し、民衆の反対勢力を大量殺害した民族浄化の罪に問われ、国際犯としてインターポールに逮捕されたのでした。

物語中のデュコビッチのモデルは色々ありそうですが、実際、現実世界のベラルーシでも、現職のルカシェンコ大統領による独裁体制が続いています。政治犯の取締や、反対運動への激しい弾圧によって、ルカシェンコ政権は国際的に批判され、孤立を強めていますが、反政府運動はそこまで激しくなっていないようです。(なので、パロディ映画とは言え、そこまで悪く描いちゃって大丈夫だったのかななんて思いました・・・) 

疑問点5:デュコビッチ大統領は、なぜ途中から顔がただれていたの?

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引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

インターポールによって拘束されている間に、何者かによってダイオキシン系の毒薬で暗殺を図られたため、毒薬の化学的な副作用で顔がただれてしまったのです。その理由までは描かれませんでしたが、これには実在の人物のモデルがあります。

2004年、親EU派と親ロシア派の対立候補が激しく次期大統領の座を争って戦われたウクライナの選挙戦の最中に、それまで美男子でならした親EU派のユシチェンコ候補が突然急病に倒れました。

▼ユシチェンコ大統領の顔面の激変
大統領ビクトル・ユーシェンコフ,二枚,ヴィクトルユシチェンコ,ダイオキシン,でっち上げ,ウクライナ,人
引用:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1152237966

復帰したユシチェンコ候補の顔中には、痘瘡の痕のようなぶつぶつができており、彼の顔面は大きく変貌していました。ユシチェンコ陣営は、反対は勢力に毒薬を盛られたと主張し、国際的なニュースとなったのです。結果として、ユシチェンコは国内外の同情票も味方につけ、ウクライナ大統領の座を射止めましたが、事件の真相は闇の中であるようです。(自分で盛ったという説もあり)

疑問点6:裁判の舞台となったハーグの「国際刑事裁判所」とは?

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引用:The Hitman’s Bodyguard (2017) Official F*cking Trailer –Youtube

劇中で、イギリスで拘束されていたデュコビッチは、オランダのハーグにある国際刑事裁判所へと護送されることになりました。この「国際刑事裁判所」とは、国際関心事である重大な犯罪について、責任ある個人を訴追・処罰するために設置された、国際的な裁判所です。後進国や紛争地域におけるテロや大量虐殺の首謀者が国際連合の決議などを経て裁判にかけられることが多く、多くのケースは、政治的な思惑が絡んでの「みせしめ」的な側面も強いようです。

疑問点7:続編はあるの?

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引用:The Hitman’s Bodyguard Official Trailer “Romance Awareness Month” -YouTube

パトリック・ヒューズ監督の談話によると、残念ながら、現状では続編の製作は考えていないそうです。制作費に対して15倍以上の世界興収を叩き出して大成功しましたが、専門家たちの評価がそれほど高いものではなかったこと、キャスト陣のスケジュールが非常にタイトであることなど懸念され、次作製作に消極的なのであろうと言われています。

特に、主人公の2人は、2020年あたりまでのマーベル映画でスケジュールがパンパンとなっていますね。サミュエル・L・ジャクソンは「アベンジャーズ」ニック・フューリー役で、ライアン・レイノルズは、「デッドプール2」「デッドプール3」で2018年~2019年のスケジュールがロックされています。

6.まとめ

全米を含め、世界各地で大ヒットした作品が、日本では(ネットフリックスに加入することで)あっさり無料で見れてしまうとは、いい時代になったものです。ライアン・レイノルズとサミュエル・L・ジャクソンの絶妙な掛け合い、ヨーロッパの市街地でのカーアクションなど、細かい所も見どころ満載な映画です。是非ネットフリックスでチェックしてみて下さい!

それではまた。
かるび

7.関連商品などを最後に紹介!

映画オリジナルサウンドトラック

作品中、ハードロックから懐かしい70年代、80年代系のポップス、ヒップホップなど、様々な劇伴音楽が楽しかった本作。オリジナル・サウンド・トラックは、輸入盤を入手することができます。劇伴音楽だけバックミュージックとして楽しむのもありですね。

映画「デンジャラス・ラン」

こちらは、類似作品としてのご紹介。CIAやMI6など、世界中の諜報機関の汚職情報データを握る、元CIAのデンゼル・ワシントン。敵味方から徹底マークされたワシントンを、CIAの隠れ家の管理人ライアン・レイノルズが護衛しながら移動する、いわゆる「殺し屋系バディ・ロードムービー」という点で、本作と驚くほど共通点があり、合わせて見るとより楽しめる作品。いわくつきの過去を持つ元CIAエージェントと、新米の若手エージェントが、数奇な旅を経て師弟のような関係になっていくストーリーは、ラストでほろっと泣けますし、緊張感に満ちたサスペンス色も満載のシリアスな作品でした。ところで、この作品も続編製作中のニュースが流れてからかなり年月が経ちました、どうなったんだろう?