あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

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【ネタバレ有】「スターウォーズ最後のジェダイ」感想・考察と10の疑問点を解説!/大傑作のエピソード8!怒涛の新展開に酔いしれた150分!

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【2017年12月30日最終更新】

かるび(@karub_imalive)です。

12月16日に劇場公開された待望のスターウォーズ新作「スター・ウォーズ(EP8) 最後のジェダイ」ですが、運良く最速上映でチェックすることができました。さっそく感想・考察等を織り交ぜた映画レビューを書いてみたいと思います。
※本エントリは、後半部分でストーリー核心部分にかかわるネタバレ記述が含まれますので、何卒ご了承ください。できれば、映画鑑賞後にご覧頂ければ幸いです。

1.映画「スターウォーズ 最後のジェダイ」の予告動画・基本情報

▶公式予告「スターウォーズ8/最後のジェダイ」
※画像をクリックすると動画がスタートします


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【監督】ライアン・ジョンソン(「LOOPER」他)
【配給】ディズニー
【時間】152分

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引用:https://www.youtube.com/watch?v=gHgBk2fLLHY

本作でメガホンを取ったのは、若干43歳と新進気鋭のライアン・ジョンソン監督。30年後からやってくる自分自身と対峙する、一風変わったSF映画「LOOPER」がスター・ウォーズ制作陣の目に止まり、今回の大抜擢につながりました。すでに後続のスター・ウォーズ新シリーズ(10作目~12作目)新3部作全ての監督として内定するなど、ディズニー首脳陣の信頼も非常に厚い模様です。

それにしても長かったですね今回。もっとも、ライアン・ジョンソンが最初に作ったヴァージョンでは180分を越えていたのだとか。円盤化した時、レイの修行シーンをたっぷり特典ディスクへ封入すると、最近のインタビューでライアン監督からコメントがありました。

なお、本作はスター・ウォーズシリーズの過去作全作を見る必要はありませんが、前作「スター・ウォーズ7 フォースの覚醒」(2015)鑑賞を大前提とした構成になっていますので、前作だけはチェックしておいてくださいね。

もし時間がない!という方には、ディズニーが日本限定で制作した「90秒でわかるフォースの覚醒」というゆるい動画が、メチャクチャ役に立ちましたので、こちらを見ておくだけでもかなり違うかもしれません。

▶必見!「90秒でわかるフォースの覚醒」
※画像をクリックすると動画がスタートします


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2.映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」主要登場人物・キャスト

レイ(デイジー・リドリー)f:id:hisatsugu79:20171215223556j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube
ちょうど公開中の映画「オリエント急行殺人事件」でも中心人物として活躍。前作で掴んだ知名度と人気をしっかりキャリアに役立てて、順調に2作目を迎えました。映画内でのライトセーバーでの殺陣シーンは、たった1日半で全て動きを覚えてしまうほど運動神経が良いのだとか。

カイロ・レン(アダム・ドライバー)f:id:hisatsugu79:20171215222932j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube
新2017年は、「ローガンラッキー」「沈黙サイレンス」等、大規模公開作品での主役級を順調に消化。「沈黙サイレンス」の時のガリガリに痩せた迫真の演技は最高でした。どのキャラクターを演じる時も、内側に憂いを秘めた独特の演技は中毒性があります。

フィン(ジョン・ボイエガ)f:id:hisatsugu79:20171215222953j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube
11月公開の映画「ザ・サークル」ではベンチャー企業トップを演じるなど、レイ同様、「フォースの覚醒」でスターダムに駆け上がってからも、順調にキャリアを重ねている模様。来年早々に「デトロイト」「パシフィックリム:アップライジング」と話題作への出演が続いています。

ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)f:id:hisatsugu79:20171215222827j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube
前作、今ひとつ影の薄かったポーは、今作で満を持して悩める若きリーダーを熱演。熱意が空回りする若さゆえの焦燥感などが、非常に良く表現できていました。そういえば、マーベル作品「X-MEN:アポカリプス」にも出演していましたね。

ルーク(マーク・ハミル)f:id:hisatsugu79:20171215222904j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube
本作のもう一人の主役はルークでしたね。老境に差し掛かり、不幸そうなルークが本作の中で葛藤を乗り越えて前を向く展開は、ファンにはたまらないシナリオでした。ルークのために、惑星オクトーはちゃんと2つ太陽が用意されていましたね(感涙)

レイア(キャリー・フィッシャー)f:id:hisatsugu79:20171215222804j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube
2016年末、早すぎる死が残念でしたが、本作では亡くなる前に撮りためたテイクがしっかり残されており、まさに大車輪の活躍。今作ではさらに、本業以外に得意とするスクリプトドクターとしても、ライアン・ジョンソンの脚本制作に手を貸したのだとか。最後まで素晴らしい活躍お疲れ様でした。エンドロールは号泣ものです。

ローズ・ティコ(ケリー・マリー・トラン)f:id:hisatsugu79:20171215223753j:plain
引用:Star Wars: The Last Jedi | Training Featurette - YouTube
爆撃機内で殉死した姉役は美人タイプの中国系でしたが、整備士を務めた妹のローズは、アジア系でマイノリティな上、容姿だけ見ると全くびっくりするほど普通な感じの俳優(演技は上手です)で、さすがSW、チャレンジするなーと良い意味で感心して見ていました。個人的には今作最大の驚きでした。それにしてもどうやってペンダント回収したんだろう・・・。

3.途中までの簡単なあらすじ

レジスタンスは、敗色濃厚になりつつあるファーストオーダーとの戦局を打開するため、レイを惑星オクトーに隠遁していた「最後のジェダイ」ルーク・スカイウォーカーの元に送り込んだ。しかし、ルークはレイが師事することを拒否し、冷たくあしらい続けるのだった。

ルークは、かつてカイロ・レンの育成に失敗し、闇の力に屈したレンがスノークの元へ走ったことにより、世界を大混乱に落としてしまった罪悪感から、ジェダイの育成を辞め、自らは「最後のジェダイ」として滅びていくことを決めていたのだった。

修行の末、レンとテレパシーでつながる能力を得たレイは、ルークとレンの間に何が起こったのかを理解すると、ルークの元を去り、スノークの旗艦の元にいるレンに直接会いに行くのだった。

一方、スターキラー基地の破壊に成功したレジスタンスたちだったが、彼らの居場所を突き止めたファーストオーダーは、圧倒的な戦力でレジスタンスを攻め続けた。勇気ある戦士たちの捨て身の貢献も虚しく、最後の母艦搭乗員約200名を残して、レジスタンスは窮地に陥る。ポーとフィン、ローズは、ホルド提督には、惑星カントニカで凄腕ハッカー「DJ」を雇い、秘密裏にファーストオーダーの旗艦へ侵入し、情報系統を混乱させる作戦を立てたが、作戦は失敗。船内で捕らえられてしまう。

それでも、ホルド提督の特攻奇襲により、レジスタンスの残党は窮地を脱して惑星クレイトの秘密基地へ向かったが、そこもまもなくファーストオーダーによって包囲され、絶対絶命のピンチに陥るのだったーーー。

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4.「スター・ウォーズ8最後のジェダイ」のレビュー(感想・評価)

苦難続きの主役たち、その中で一人ひとりのキャラが掘り下げられていく

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ポーの試練が丁寧に取り上げられたEP8
引用:Star Wars: The Last Jedi "Awake" (:45) - YouTube

今作はエピソード7から始まった新・三部作のブリッジ部分となる今作。キャラ紹介のため、どうしても描写が薄くなった前作に比較して、格段に主要登場人物のキャラクターが掘り下げて描かれました。

レイやフィンはもちろん、今作で大幅に出演時間が増えたのがポー・ダメロン。撤退戦で消耗を重ね、レジスタンス存亡の危機に陥る中、妙にのんびりしたようにみえるホルド提督と衝突を繰り返し、己のリーダーとしての資質を問われるなど、徹底的に痛めつけられます。

さらに、父親殺しの重い十字架を背負い苦悩し続けるレン、銀河を救った英雄となったのに、罪悪感と悔悟、恐怖に縛られて動こうとしないルーク、自らのアイデンティティを求めて光と闇の中で葛藤するレイ、レジスタンスの責任者として、大勢の仲間を死なせてしまった苦しみを一人で背負うレイアなど、誰ひとりとして順調なメンバーがいないんですよね。

アクションシーンや艦隊戦、地上戦などのバトルシーンはきっちり盛り込みつつも、丁寧に人物描写に焦点が当たっていたところがケレン味たっぷりで、まずは素晴らしかったと思います。

フォースでできることが大幅に増えてない?

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引用:Star Wars: The Last Jedi Official Teaser - YouTube

しかしそれにしても今作では、過去7作(+外伝1作)に比べると、フォースの万能感が凄くないですか?いや、たぶんノベライズやアメコミ版など、正史以外も含めて全ての派生作品を探せば、先例はどこかにあるんでしょうけど、それにしても今回はフォースの万能・無双ぶりが凄かった(笑)例えば、以下のスキルなどは、映画正史シリーズでは初めてなんじゃないでしょうか?

・宇宙空間に投げ出され、凍りついたが何故か蘇生して生還する(レイア)
・レイとレンのテレパシー。相手の五感や感情まで同期してしまう高精度ぶり
・自らの分身を遠隔地で作り出し、そのまま生身の相手と戦う。(ルーク)
・霊体なのに、雷を起こして狙ったところへ落とす(ヨーダ)

特に、度肝を抜かれたのは宇宙空間で不死身の復活を果たすレイアです。真っ黒な宇宙空間で、目をカッと見開き、腕を伸ばして母船へと漂流する姿は、まさに聖母マリアか、観音さまを想起させる物凄い神々しさ。ズルい!とは思いましたが、映像に圧倒されてしまい、まぁいいか細かいことは・・・と^_^

今作では、過去7作より更にフォース(=超能力)を大胆に使って、フォースの新たな特徴を打ち出していました。しかしこれ、一歩間違えると「ご都合主義でなんでもあり」になってしまうので、今回あたりがギリギリでしょうね。何とか演出面でバランスを保ちながら、フォースの新たな表現可能性に挑戦したライアン・ジョンソン監督に拍手です・・・。

物語の可能性を拡張する、スカイウォーカー家の呪縛を解いた世代交代

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引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube

そして、今作で一番感心したのは、過去作でのキャラクターに最大限敬意を払いつつも、着実に新世代のキャラクターたちへ自然な形で世代交代を進めたことです。その最大の目玉となったのが、「ありふれた出自の一般人であるレイが、自らの力でジェダイへと成長したこと」でした。

レイは、過去7作で登場した主役級のジェダイとも違う、いわばニュータイプのジェダイなんですよね。あらゆる面で、過去のジェダイたちとは異質の存在なんです、レイは。(下記自作図参照)

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これまでジョージ・ルーカスが築いてきたスター・ウォーズシリーズは、なんだかんだで最終的にはスカイウォーカー家の宇宙を巻き込んだお家騒動・愛憎劇に収束していく流れがお約束でした。前作「EP7」までは、最後にはやはりレイア、ルークがきっちり美味しいところを持っていく流れだったので、今作でも主役級の「ポー・フィン・レイ」の誰かが実はスカイウォーカー家かその周辺の血族であると判明するのかな?と誰しもが予想したと思います。

しかし、今作を見る限り、レイの出自は普通のありふれた庶民であることが発覚します。それどころかレイはジェダイの書も読まず、決められた修行もせずに、島を探検する中で、光と闇の両方のフォースに触れて、自ら勝手にジェダイへと成長していきます。野放しだけど、たくましく、正しく成長する。いわば、新世代のジェダイですよね。ルークが「最後のジェダイ」であるならば、彼女こそが新しいタイプの「最初のジェダイ」になるのかもしれません。

また、ポーやフィンも、悩み苦しみつつも、最後は自分を信じて、自らの信念で行動を貫くことで、ラストシーンでは確実に「レジスタンスのニューリーダー」へと成長している姿を見ることが出来ました。

レジェンドたちにきっちり敬意を払いつつも、家柄や様々な伝統・形式とは関係なく、志を同じくしたメンバーがよりひとつの大きな家族となって、ファーストオーダーへ対抗する集団となっていくこと、これこそが、今作で新しく示された「新たなる希望」への萌芽だったのではないでしょうか。

これまでにない多様性が確保された意欲作

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引用:Star Wars: The Last Jedi "Back" (:15) - YouTube

元々、スター・ウォーズは、「犬(チューバッカ)が宇宙船を操船する」「ドロイドが人間同様のキャラクターを持っている」など、第1作目(EP4)から多様性という点において、抜きん出て進歩した作品でしたが、本作はより一層の多様性が感じられた画期的な作品でした。

恐らく、(良い意味で)ポリティカル・コレクトネスの限界に挑戦しようとするディズニーの経営方針や、多様性の推進に前向きな製作総指揮、J・J・エイブラムスの意向が現場に反映されたのでしょう。

まず、反乱軍もファーストオーダーも、両サイドともにかつてないほど多くの女性兵士たちが躍動していたことに目を見張ります。キャプテン・ファズマやレイアはもちろん、殉死したホルド提督、ローズ・ティコ、ペイジ・ティコ(ローズの姉)、テイシー中佐、コニックス中尉など、レジスタンスに至ってはクローズアップされたキャラの半分以上は女性だったという・・・。

これに加え、ヒューマノイド以外のキャラクターも、いちいち数え切れないくらい新キャラが登場しています。しかも、従来のコミックリリーフ的な立ち位置を大きく越え、BB-8やチューバッカの活躍ぶりはすでに主演級の存在感です。

どのシーンでも必ずクリーチャーやドロイドの姿が映る作りこみに、徹底した多様性へのこだわりと意外性のもたらすワクワク感を大いに感じることが出来ました。

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5.映画「スター・ウォーズEP8 最後のジェダイ」に関する10の疑問点~伏線・設定を徹底考察!(※強くネタバレが入ります)~

ストーリーや設定について、本作をより深く理解するために要点となりそうなポイントについて、考察や情報をまとめています。内容上、映画を1度見終わった人向けのコンテンツとなりますので、ここからはネタバレ要素が強めに入ります。予めご了承下さい。

疑問点1:ルークのいた惑星オクトーとはどんなところ?そのロケ地は?

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引用:Star Wars: The Last Jedi | Worlds of The Last Jedi - YouTube

かつて、別の惑星でカイロ・レンを含む12人の弟子と共にジェダイ寺院を運営していたルークですが、自らの不注意がきっかけで、闇落ちしたレンに寺院を焼かれてしまいます。ショックを受けたルークは、そこで、宇宙で最初にジェダイ寺院が創設されたジェダイの「聖地」惑星オクトーで、ひっそりと自らが「最後のジェダイ」として滅びていく覚悟を決め、隠遁生活に入ったのでした。

オクトーは、太古の昔に宇宙図での座標も失われ、忘れ去られた惑星という位置づけでしたが、実際のロケ地は、アイルランドの南方の小島「スケリッグ・マイケル」という島でした。かつて約1,400年前、実際にケルト人達が信仰のために断崖絶壁の地に修道院を建てた聖地です。世界遺産にも指定されているため、上陸人数は50名まで、撮影期間は2日間しか取れない中でのロケだったそうです。

ちなみに、崖下の海底に沈んでいた戦闘機は、かつてのルークの愛機「Xウイング」でしたね。ルークの悲しい決意が感じられる演出でした。

疑問点2:レイの両親が明らかに?レイはスカイウォーカー家の血筋でなかった?

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引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube

スノークとの対決を終えたレイは、レンから「レイの両親はスカイウォーカー家と何の関係もない、惑星ジャクーでカネに困って娘を捨てた、単なる名もなき人々である」と伝えられ、とうとうレイの出自が明らかになります。(もちろんこれを真に受けるのはまだ早いという話もありますが)僕の見解は、確かな情報として解釈してよいと考えています。それを支える根拠として、本作では3つ示されています。

1つは、惑星オクトーのシーンで、ルークが「フォースは本来誰にでも備わっている」と、フォースの偏在性を強調していたこと。特定のヒーローだけに使用が許されたエネルギーではないというわけです。

かつてSWサーガの中で、「フォース」はスカイウォーカー家の血筋を証明する専売特許のような扱われ方をしていましたが、本作ではそれが明確に否定され、「誰にでもフォースの才能を持てる」ことがレイの存在により裏付けられたと考えられます。これはすなわち、レイはスカイウォーカー家とは無関係の人である、と考えたほうが自然です。

2つ目は、少なくともルークはレイと明らかに初対面である描かれ方だったこと。ルークほどのジェダイなら、フォースを使って親族であるかどうかはすぐに見抜くはず。少なくともルークとレイアの間で頻繁にテレパシーが発生しているのに対して、ルークとレイの間にはフォースを介した特殊なコミュニケーションは発生していません。(ルーク死亡時を除く)

3つ目は、制作陣が10作目~12作目では「スカイウォーカー家とは全く関係のない人達のストーリーにしたい」とコメントする一方、「クローズアップされる中心人物は、ポー、フィン、レイ、BB-8になる」と発言していること。これはつまり、一旦EP9までで、スカイウォーカー家の関係者は全員引退し、彼らと関係ない新世代のメンバーを中心にストーリーをつくりたいという意向ですよね。そのメンバーの中に、レイも入っているのが何よりレイがスカイウォーカー家の人間ではない証拠なのではないでしょうか。

疑問点3:スノークの正体とは?彼は本当に死亡したの?

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引用:Star Wars: The Last Jedi Trailer (Official) - YouTube

スノークは、ダース・ベイダーがルークに倒された30年前の「エンドアの戦い」の後、旧銀河帝国軍の残党をかき集めてファーストオーダーを立ち上げ、その最高指導者となった、エイリアン型ヒューマノイドでした。遠隔から人間を念力で締め上げたり、フォースを持つレイやレンの思念を遠隔で操るなど、卓越した闇のフォースの使い手でありました。

彼は、ファーストオーダーの銀河支配を確実にするための最後の総仕上げが、「最後の」ジェダイであるルーク・スカイウォーカーを滅ぼすことだと考えます。だから、ルークの行方を執拗に追っていたのですね。しかし、本作であっさりカイロ・レンに殺害されてしまいます。(胴体を真っ二つにされていましたが、本当に死んだのかどうかは非常に微妙です・・・。個人的には、次のEP9で復活してくる可能性は、半々くらいなのではないかと思います)

ただ、ライアン・ジョンソン監督は、このスノークに関するバックストーリーや設定を積極的に作り込まず、ストーリー中でもほのめかす演出をしたくなかったようなのです。したがって、今後遅れて出て来る設定資料集等や、制作陣のインタビューでスノークの本当の正体がポロっと明かされる可能性はありますが、スノークの存在は基本的に謎のままストーリーが進んでいく可能性もありますね。今後の追加情報を待ちたいと思います。

疑問点4:ジェダイ寺院の生き残ったルークの弟子たちはどうなったの?

映画内、ルークは「カイロ・レンがジェダイ寺院に火を付けてスノークの元へ走り、12人いた弟子の数名は殺害され、残りの弟子はカイロ・レンと何処かに消えた」と当時を回想してましたが、この「生きて逃げた弟子」はどこに行ったのでしょうか?

おそらく、カイロ・レンはそのままスノークの元に走ったのでしょうから、彼についていったルークの弟子たちも、合わせてスノークの配下になっているはずです・・・

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人気化しそう!エリート・プレトリアン・ガード
引用:Star Wars: The Last Jedi | Red Carpet World Premiere - YouTube

特に映画内では言及がありませんでしたが、そういえば、スノークの玉座の左右に、全身赤スーツの「エリート・プレトリアン・ガード」という護衛が立っていましたね?EP5でも、皇帝の側近として仕えていた親衛隊です。これが、ひょっとしたら元ルークの弟子たちなのではないでしょうか?

というのも、彼らはライトセイバーこそ持っていませんでしたが、シスを象徴する全身「赤」の鎧で身を固め、それぞれフォースの力で蛍光色に輝く杖・ムチ・槍を持ち、中ボス級の戦闘力を持っていましたよね?設定資料では明らかになっていないようですが、ちょっと考察してみました。

疑問点5:ホルド提督って結局誰なの?詳しいバックグラウンドを調べてみた!

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引用:Star Wars: The Last Jedi | Red Carpet World Premiere - YouTube

ホルド提督は、惑星ガタレンタ出身で、レイアが14歳の時帝国元老院へ仕官し始めた若年時からの友人です。その関係性は、本作の前日譚としてレイア姫のストーリーを著した「Star Wars: Leia: Princess of Alderaan」(邦訳未発表)で描かれています。

二人は、まだ共和国が存在したいた時代、元老院で実習生をしていた頃に知り合いました。野外実習中に、偶然レイアがレジスタンス活動に関わっていることを知ったホルドは、それ以来レイアを助け、レジスタンスに関わるようになりました。奇抜なファッションでも知られ、基本的に軍服の着用が義務付けられているレジスタンス内でも、紫に染めた頭髪、非戦闘時のおしゃれな服装で指揮を執っていました。

疑問点6:DJの正体とは?

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引用:Star Wars: The Last Jedi | Red Carpet World Premiere - YouTube

正体は・・・?と書いておきながら、ハッキリ手がかりがなく、本作最大の謎としてそのまんま残されたのが、ベニチオ・デル・トロの演じた「DJ」の正体でした。DJのニックネームの由来は、「Don't Join」(関わるな)という意味で、「報酬」次第で敵味方をコロコロ変えるドライな傭兵のようでした。

そもそもなぜ普通に脱獄できるのに、フィンとローズがぶちこまれたタイミングで、カント・バイトのカジノの牢屋に入っていたのか?暗号解読のスキルはどこで得たのか?ほとんど背景情報がなく、ワンポイントで離脱していったDJですが、おそらくこのままでは終わらず、シリーズ9作目でも展開のカギを握る登場の仕方が予想されます。追加で制作陣から何か発表があるまで、待つとしましょう・・・。

疑問点7:惑星クレイトとはどんな場所なのか?そのロケ地は?

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引用:Star Wars: The Last Jedi | Worlds of The Last Jedi - YouTube

惑星クレイトは、銀河周縁部で、かつてレジスタンスが秘密基地として使用していた鉱物でできた惑星です。その美しすぎる出撃シーンは、間違いなく本作のハイライトの一つでしたよね。

予告編では真っ白な雪原のように見えましたが、これは表土が薄い「塩」に覆われていたからだったのですね。そして、雪原に赤い噴煙が上がったのは、「塩」のすぐ下には、赤色の地層が広がっていたからです。本作のテーマカラーであるカイロ・レンの「赤」が象徴的に表現された、美しい映像表現が見事でした。

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塩のすぐ下に赤い地層が続いているのがわかる
映画パンフレット「限定版」より抜粋

このロケ地となったのは、世界の絶景としても非常に有名な、ボリビアに広がる、世界最大の塩湖「ウユニ塩湖」です。もちろん、本物のウユニ塩湖は、掘っても掘っても塩しか出てこないので赤い地層はありません(笑)

疑問点8:ラスト・結末について考察!フォースを使う少年は、10作目以降の伏線?

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映画パンフレット「限定版」より引用

ルークがカイロ・レンと一騎討ちをして時間稼ぎをしている裏で、ポーを先頭に動物道を通って山の裏側から脱出したレジスタンス達は、レイの待つミレニアム・ファルコン号で脱出していきました。行き先は明らかにされませんでしたが、おそらくこの後、ファーストオーダーの目が行き届かない銀河の周縁部の協力者の元に身を潜ませて、大勢を立て直すのでしょうね。

驚いたのは、場面が切り替わって、惑星カントニカのファジア(馬みたいな生き物)の厩舎で働く少年、テミリ・ブラッグ(ローズからレジスタンスのアクセサリをもらった子供)が、一瞬ですがフォースの力を使って、念力でほうきを手元に引き寄せて、星空を見上げるシーンで終わったということ。

EP1のアナキン幼少時代以来、久々に登場したスター・ウォーズシリーズでの子役にはフレッシュな物を感じましたが、まさかレイ同様、フォースが使えるとは・・・。ひょっとしたら、同じく10作目~12作目でメガホンを取る予定のライアン・ジョンソン監督が、将来の主役キャラ候補として仕込みとしてラストに入れてきたのかなと・・・。あるいは、この子が次作でレイの「パダワン」になる可能性もありますよね!夢が膨らむラストでした。

疑問点9:タイトル「最後のジェダイ」の意味を考察してみる

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引用:Star Wars: The Last Jedi "Tempt" (:30) - YouTube

本作のタイトル「最後のジェダイ」とは、ルークを指しているのは明白でしょう。闇のフォースを使う「シス」に対抗するため、伝統的な徒弟制で育成される光のフォース使いを「ジェダイ」と呼ぶならば、結局ルークが「最後のジェダイ」だったのです。

その一方で、ルークがレンとの戦いの最中に「最後のジェダイは私ではない」とレンに告げたのはなぜか?という疑問が残ります。

ルークが劇中で言ったように、「フォース」とは万物の中に宿るエネルギーの流れのようなものであり、本来は、訓練すれば潜在的に誰にでも扱えるものなのです。そして、レイは、従来のジェダイと違い、ほぼ自力で覚醒し、ジェダイとして開眼しつつありましたし、ラストシーンでフォースを使う少年も、特に訓練したわけではないのでしょう。そういう意味で、ルークの後にも「ジェダイ」となりうる人材は銀河の中で無数に存在しうることが本作で示唆されます。

また、レイは闇のフォースを持つレンともつながり、かつ自らの闇とも向き合うなど、光と闇のバランスを取って清濁併せのむ「ニュータイプのジェダイ」として今後活躍するのかもしれません。EP9で最後どのような活躍を見せるのか、楽しみです。

疑問点10:未回収となった伏線・設定は?続編「スター・ウォーズ エピソード9」はいつリリースされるの?

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続編があるので当然ですが、3部作のブリッジとなる本作では、回収された伏線よりさらに謎が深まった感じはあります。2019年12月に公開予定となった次作「エピソード9」で回収が期待される主な伏線や謎を箇条書きにして、まとめてみました。

レイアは9作目でどうなるのか?
キャリー・フィッシャーが亡くなったことにより、物語がどう変化したのか?どう着地させるのか?
スノークは本当に死亡したのか?
これだけの闇のパワーを持つシスが、簡単に不意打ち一発で死亡するものなのか?復活する可能性は?
DJについての詳細情報は?
エピソード9で復活する可能性は非常に大きい。どんな役回りで再登場するのか要注目点。
R2-D2はどうなるのか?
ルークに先立たれたR2-D2は、永久に休止したままなのか?それともレジスタンス内で活動を再開するのか?
レイ以外に、ジェダイは現れるのか?
惑星カントニカのテミリ少年がレジスタンスに合流する可能性もある?
オビ=ワンの登場シーンはあるのか?
今作で初めて登場シーンが途切れたオビ=ワン。ユアン・マクレガーは出演に前向きというが、次作で登場シーンはあるのか?
ルークの再登場はあるのか?
過去のジェダイの慣習に則って、肉体を持たない純粋な精神体になったルークが、再度レジスタンスの前に現れることはあるのか?
カイロ・レンは今後どうなるのか?
ファースト・オーダーの最高指導者に就いた後、彼のその後の運命は?旗艦を失って手痛いダメージを受けている組織をどう立て直すのか?

6.映画をより楽しむためのおすすめ関連映画・書籍など

映画パンフレットが最強の復習コンテンツ!

僕は、今年度行った全ての映画で、パンフレットを買いましたが、間違いなく言えるのは、価格も高かったけど、そのコンテンツはクオリティ・ボリュームどれを取っても今年度最強だったということ!通常版と限定版ある中から、迷わず「限定版」をチョイスしたんですが、笑ったのはまずその圧倒的なボリュームです。全部で78ページって何それ^_^;すでにパンフじゃなくて、ちゃんとした資料集であります(笑)

▼間違いなく今年度最強のパンフレットですf:id:hisatsugu79:20171230151248j:plain

中身も、マニアをうならせるだけあって、映画内の美しいシーンのクリップ集、登場人物徹底紹介、キャスト、制作陣への総力インタビューはもちろん、各種コンセプトワーク、設定資料集が惜しげもなく掲載されていました。

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そして、特別版には、レイア姫を演じた故・キャリー・フィッシャー追悼特別コンテンツが。これは泣けた!

▼若きレイア姫の秘蔵ショットが!(涙)f:id:hisatsugu79:20171230151623j:plain

みなさん、是非劇場に行ったらパンフを買ってください!1年間パンフをダンボール2箱分購入した僕からのお願いです(笑)

一応、ネット上でもAmazon、楽天等で入手できるみたいなので、劇場に行けない方のために、リンクを置いておきますね。

やっぱり劇伴はジョン・ウィリアムズ!素晴らしすぎるサウンドトラック!

スター・ウォーズはやっぱりジョン・ウィリアムズのサントラが一番ですね。その世界観を知り尽くし、作品にピッタリ寄り添った劇伴は今作でも最高!前作「ローグワン」では起用されず、当初、本作でも担当するかは不明でしたが、やっぱり帰ってきてくれました!Amazonでもベストセラーになっていますね。

映画前の予習は必須!「スター・ウォーズ7 フォースの覚醒」

本作は、一切前作までのフォローアップがないという点で、予習が必須。僕はこれを昨年購入して、本作公開までに家族団らんの時間に2回予習しましたw 本編だけでなく、付録に1枚メイキングや未公開映像等の特典ディスクがついてくるお得な円盤です。

1作目~6作目までがセットになったAmazon限定ブルーレイセット

結局配信では我慢できず、僕は去年これを買ったのですが、やっぱり手元にあると、安心感と満足感が違いますね。各エピソードのディスク以外に、メイキング映像や未公開映像集、インタビュー等が満載の特典ディスクが3枚もついてきて、超お得でした・・・。どれを買うか迷ったら、この「Amazon限定版」が一押しです!

最強のアートブック「アート・オブ・スター・ウォーズ 最後のジェダイ」

本作のアートワーク・詳細設定などを中心に、250P超の大ボリュームでまとめられた大型本の詳細設定資料集。ライアン・ジョンソン監督と主要スタッフによる制作秘話なども収録し、熱心なファンは外せないマストアイテムです。

 

スター・ウォーズ過去作全作品が、Huluで配信中!

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映画公開に伴って、現在Huluでスター・ウォーズ過去作6作品と、EP2-EP3のスピンオフアニメ「クローン・ウォーズ」等が一挙配信中!

これを機に、スター・ウォーズの過去作品を見てみたいと思った人は、1つずつDVDを買うよりも、まずはビデオ・オンデマンドで時間とお金を節約してみてはいかがでしょうか。

月額わずか933円で、Huluオリジナル作品や日テレ系の映画・アニメ・ドラマから大量のコンテンツが見放題となっていますが、加入後最初の2週間は無料です!

・・・ということは、最初の2週間で一気に見てしまえば、事実上タダでスター・ウォーズ関連作品を全てチェックできるということですね!冬休み・年末年始・正月休みを使って、気軽に体験してみてくださいね。

ちなみに、自分は今、Netflix、Hulu、U-NEXT、TSUTAYAと4つ配信サービスに加入していますが、Huluはディズニー・マーベル系の配信や、日テレ系のコンテンツが本当に強くて、非常に満足してます!

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