あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と人事労務系の記事が多め。

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【書評】Phaさんの新著「しないことリスト」を読みました

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かるび(@karub_imalive)です。

20代後半位から30代後半位まで、「意識高い系」みたいにガツガツ自己啓発とか積極的にやっていました。その反動からか、ここ数年は「スローライフ」とか「地方移住」といったキーワードに惹かれています。

ネットでもそんな本ばかり探しているので、自然とAmazonのリコメンド欄が「無理をしないライフスタイル」とか「マイペースで生きる」みたいなタイトルを表示する時があります。この本は、そんな中偶然Amazonで出会った本です。

その本とは、こちら。

Pha「しないことリスト」

著者のPhaさんはこんな人

著者のPhaさんは、変な言い方かもしれませんが、「日本を代表するプロニート」です。はてなブロガーでもあるので、ネット界だったり、特にはてなブロガー界隈の方なら知っている人も多いんじゃないでしょうか。

テレビでも、そういえばビートたけしの番組に取り上げられてましたね。それをリアルタイムで見てました。・・・と思ったら本人のサイトに画像はってあるじゃないか(笑) 

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2007年に会社を辞めて以降、無職として、ひたすらゆるく、仙人のような、ニートのような生活をしている人ですね。以下、本人のWebサイトを含め、いくつかまとめサイトに活動履歴や詳細説明がありますので、ブログと一緒に貼っておきます。

プロフィール / pha22.net

活躍する「スーパーニート」のPhaさんについてまとめ - NAVER まとめ

phaの日記

結構むかしから名前は知っていました

自分は、最初2007年頃(だったかな?)に偶然この方のネット記事を見た際、衝撃を受けました。まだ20代なのに、仕事に疲れてニート生活を満喫しているという。当時、朝から晩まで馬車馬のように働いていた自分には、妙に眩しく感じられたのを思い出します。そして、Twitterをフォローしてみると、たまに、一言「だるい」

ほんと自由で変わった人だなーと思ってました。さて、この本はそんなプロニート、Phaさんの単著では3冊目になる新刊で、12月19日に出たばかりとなります。

Phaさんを見てると動物園の小動物を思い出す

話が変わりますが、最近よく5歳の息子と上野動物園に行くんです。1ヶ月に1回位かな。いろんな動物の檻を見て回るんですが、ぶっちゃけ寝てる動物が多い(笑)寝てるか、もそっと起きだして餌を食べてるか、どっちかなんですよね。野生ではなくなってるから余計そうなのかもしれませんが、動物ってつくづく動かないよなって思います。

Phaさんのライフスタイルは、世捨て人みたいな感じではあるんだけど、出家した厳格な修行僧のようでは全然なく、むしろ、動物園の小動物を想起させるような省エネ運転なんです。

とにかく、無理はしない。疲れたらすぐ休む。自分の感情や情動に素直になる(だるいとかすぐつぶやくし/笑)。夢は見ない。・・・といった、動物の本能で生きているようでいて、でも余計な夢や煩悩はためこまない仙人的な一面もある人。そういう風に見てます。

極論には一理あるんだという話

この本ですが、まぁぶっちゃけ色々極論ではあると思うんです。物事の本質を正鵠に捉えているところは多いんだけど、でも現実へ応用しようとすると、すぐには難しい。

また、正直な所、Phaさん並に達観して、そこまで仙人的生活を欲しているわけではない。というか煩悩や物欲がまだまだあるので、この本で提示されているような悟りに近い生活は、今の時点では多分真似できないと思う。

ただ、こういう(自分にとって)「極論」に見える本って、一面では「あ、全然これは真似できないな、違うな」という点もあるけれど、ある一面ではこれまでの自分の価値観と全然違うライフスタイルを提示してくれるので、ものすごく役に立つんです。固定観念が外れて心が軽くなる感覚も心地いいし。

よって、こういう本を読ませてもらうときは、無理に全部自分の中に糧として取り込むんじゃなくて、もう少し鷹揚に構えて「この部分は役に立つから取り入れよう」そんなスタンスで、取捨選択するようにしています。

Phaさんのしないことリスト36項目がリストアップされている

世の中でやらなきゃいけない!と言われていることの99%は「本当は別にしなくてもいいこと」なんだ、と前書きに太字で書かれています。その通り、世の中で常識とされていることって、本当は必要ないんじゃない?という問題提起がこの本の趣旨。Phaさんの価値観に沿って、これはいらんだろう、という「しないこと」リストがコンパクトにまとまったのが、この本です。

各4章×9項目ずつ、「●●しない」という形式で、「しないこと」「やらないこと」がテーマ別にコラム形式で書かれています。通勤電車なんかの細切れ時間でも気にせず読んでいけます。後半部分では、そのうちの幾つか、かるびの気に入ったものを少し紹介したいと思います。

共感した項目1、元気でいつづけない

冬は半分冬眠していると言ってもいいかもしれない。冬ほどじゃないんだけど、夏もそんなに得意じゃなくて、大体暑くてぐったりしている。だから、一年のうちで快調と言える期間は、春と秋の、合わせて5~6ヶ月くらいだろうか。

お、おう・・・。と最初は少し引いたのですが、まぁそこまでぐったりしなくてもいいけど、ずっと途切れなく活動していると、疲れが溜まるのは確か。実際、かるびは来年の3月で会社をやめて、1年間のサバティカルを取ることにしています。サラリーマン生活、疲れました(笑)

で、今まで以上に「休むこと」を自分に許可してみようかな、とそう思いました。自分の中で、休む=非生産的=悪、という固定観念があったため、これは役に立った。積極的に休みを取ろうかな。

共感した項目2、絶望しない

死にたい気分のときは、ケータイやパソコンの電源を切って、好きなものを食べまくって、部屋に篭ってひたすら寝よう。他人のことや社会のことや、責任とか義務とかは何も考えなくていいから、一切のいやなことや面倒なことを投げ捨てて、つらくないことだけして過ごそう。ひたすら時間をムダに使おう。(中略)しばらくそんなふうに闇の中に篭っていると、そのうち気力や体力が回復してきて、「もう少しだけ頑張ってみようか」と、ちょっと前向きに物をかんがえられるようになる。

この割り切り。省エネ小動物的なサイクルで、つらかったらすぐ休む。そして回復してまた少しだけやってみよう、という、決して無理をしない、自然の循環に近いような行動原理、いいなぁと思いました。

Phaさん本人のサイトでも、こんな感じで手書きで説明されています。

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この力の抜け具合。これが、消耗せずに物事を長く続けるには大事だよなぁと共感してました。

共感した項目3、議論しない

・・・議論が得意な人は優れているというよりも、単に議論というスポーツに勝つことが好きなだけだということに気づいたからだ。(中略)そもそも現実世界では、議論に勝ったとしても物事はすんなり動かない。議論と納得とはまた別で、相手を論破しても、それで相手が自分の思うように動いてくれるわけじゃない。

かるびは、議論とか口論ってかなり弱いんです。性格的にヤワだっていうのもあるけど、いざそういう現場に立ち会うと、頭回らないんですよね。なんでかな。このあたり、コンプレックスだったんですけど、この項目読ませてもらってすっきりしました。

議論して相手をねじ伏せたって、肝心な相手が納得してなかったら意味がないわけで。意見の相違は、そのまんまにしておいて、折り合えるところで他人とうまく付き合えばいいのかな、とヒントを貰えました。

共感した項目4、人の意見を気にしない

ネットでは、どんな内容を書いても批判を完全に避けるのは難しい。(中略)他人というのは、自分の都合で好き勝手なことを言うものだ。人の話を真に受けて自分が失敗したとしても、その人が責任を取ってくれるわけじゃない。結局、自分の人生は自分で引き受けるしかない。(中略)嫌いなやつや合わない奴のいうことは、1割くらいしか気にしなくていい。

そう。これはブログやってるとすごくよく分かる。記事がバズった時などは、どんなに批判を浴びにくそうに書いていても、幾つかはかなり辛辣なコメントが入ります。

自分の言いたかった趣旨を外して解釈し、言葉尻で難癖をつけたり、本文も読んでなかったり、とにかく批判的なスタンスでブックマークコメントを残していく人ってかなりいますね。はてなブログは特にバズるとある意味消耗できますから。

こういった批判を真に受けたりしていると、潰れちゃいますね。これへの対処法としては、結局Phaさんのように、「人は人。嫌いな奴の言うことは気にしない。」でいいのかなと、改めて考えさせられました。

まとめ:リア充で仕事も生活もうまく言ってる人ほど読んで欲しい

欲張りで、興味を持ったら何でもクビを突っ込んで行きたい凝り性なかるびとしては、この本で提示されている「しないことリスト」は全て全面的に適用できるわけではありません。

それでも、この本を読んでお得だったなと思った点は、「人間関係を渡って行く時、できるだけつらくないルートを発見するために有力な方法」が目一杯書かれているということ。

そして、文中にも書いたけれど、自分とある意味正反対の性格の成分を持っている人の意見っていうのは無条件に役立つ事が多いものだと改めて実感しました。

そう、今は元気でも、必ずこういう本の導きが必要になる時が来る。できれば、精神的につらくなる前に読んでおいて、行き方についての考え方を広げるヒントを得ておきたい、そんな本でした。何かに疲れた時に、是非手にとって見て。

それではまた。

かるび