あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

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映画「ローグワン」のネタバレ徹底レビュー!感想とあらすじ・伏線も解説します!【ローグ・ワン】

かるび(@karub_imalive)です。

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【2017年12月9日最終更新】

映画「スター・ウォーズ」のスピンオフシリーズ第1弾「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を見てきました。以下、映画「ローグワン」の感想やあらすじ、僕なりの評価、物語の背景や伏線について、書いてみたいと思います。
※後半部分は、大きなネタバレを含みますので、何卒ご了承下さい。

1.映画の基本情報と公式動画

<ローグワンの公式動画はこちら>

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【監督】ギャレス・エドワーズ(「ゴジラ」
【脚本】クリス・ワイツ
【企画】キャスリーン・ケネディ

子供の頃からスター・ウォーズシリーズにはまり、聖地巡礼もするほどの大ファンだというギャレス・エドワーズ監督。厳しいオールドファンの目線を意識しつつ、直前で大規模な撮り直しも辞さず、徹底した作り込みと新たなチャレンジが盛り込まれた素晴らしい作品となりました。

12月16日に世界同時公開となった本作は、公開1ヶ月で全世界で約500億円以上の興収を記録するなど、ものすごいお祭りになっています。日本でも、公開1ヶ月弱で1月24日現在、興収は40億を突破するなど、前作「フォースの覚醒」ほどではないですが、かなりの大ヒット中。

また、今作ではいくつか公式予告動画がありますが、上記の「希望編」を基本として、もう一つオススメしたいのが、下記の「ダース・ベイダー編」。ファン待望のダース・ベイダーをたっぷり見れますよ。

<ダース・ベイダー編公式動画はこちら>

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2.主要登場人物とキャスト

反乱軍の主役級7名については、非常にキャラの立った魅力的な人物が多いのですが、物語のテンポが早く、映像の情報密度が高いので、できれば事前に主要キャラクターの名前と顔を頭に入れてから映画館に行くことをお勧めします!

主要登場人物「ローグワン」チーム
※左からベイズ・K-2SO・キャシアン・ジン・チアルート・ボーディ
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ジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)
物語の主役。幼少時、目の前で母親が殺され、父親が帝国軍に拉致される。一匹狼で生きてきたが、本物の人間関係に飢えており、やがて反乱軍の仲間と結束していく。フェリシティ・ジョーンズは、今秋公開された映画「インフェルノ」でも大活躍でした。
キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)
反乱軍の優秀な暗殺者であり、数々の修羅場を相棒、K-2SOとくぐり抜けてきたベテランファイター。
オーソン・クレニック(ベン・メンデルソーン)
帝国軍の野心あふれる高級将校で、本作のNo.1悪役。デス・スター計画の責任者を務める。完全無欠なわけではなく、人間らしい弱さも垣間見える悪役。
チアルート・イムウェ(ドニー・イェン)
棒術・ボウガンの達人でジェダイのような高い戦闘能力を誇る盲目の戦士。フォース
信奉者であり、伝道者的な役割も持つ。
ベイズ・マルバス(チャン・ウェン)
マシンガンの達人で、チアルートのソウルメイト的存在で、時に盲目のチアルートの目となり常に行動を共にする。
ソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)
クローン・ウォーズ時代から過激なテロやゲリラ戦を得意とした反乱軍の首領。反乱軍本部との関係は良好ではないが、ジンとは過去にゆかりが深い。今作では、帝国軍のデススター計画についての情報収集を自発的に担当する。
K-2SO(アラン・テュディック)
キャシアンが帝国軍からダッシュし、彼の相棒となったドロイド。再プログラミング時の不具合(?)で口が悪い。
ボーディー・ルック(リズ・アーメッド)
帝国軍に所属する貨物パイロットだったが、故郷ジェダが帝国軍に蹂躙されるのを目の当たりにして、正義感から反乱軍の元へ駆けつける。 リズ・アーメッドは本国イギリスではラップシンガーも務める、異色の俳優。優しそうな顔つきから、映画「ナイトクローラー」のチンピラ上がりのアシスタント役など、いつも何となく弱いキャラを演じていることが多いような気がします。
ゲイレン・アーソ(マッツ・ミケルセン)
北欧の至宝、マッツ・ミケルセンも起用されました。主人公、ジン・アーソの父親にして、天才科学者を演じます。帝国軍に半ば拉致される恰好でデス・スター計画の遂行を強要されます。
ダース・ベイダー(ジェームズ・アール・ジョーンズ)
スター・ウォーズEP4~EP6の悪役。本作は「EP4の起きる10分前」までを描くため、必然的にかなりの出番があります。 
モン・モスマ(ジェネヴィーヴ・オーライリー)
反乱軍の指導リーダー。帝国軍に押される一方で混乱しがちな反乱軍本部の取りまとめに苦慮している。EP3でも予定されていたが、出演シーンがカットされた逸話がある。

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3.結末までの簡単なあらすじ(※ネタバレ有注意)

科学者ゲイレン・アーソは、妻のライラ・アーソ、一人娘のジン・アーソと惑星ラ・ムーで静かな暮らしを送っていた。しかし、ある日帝国軍高級将校のデス・スター計画責任者、オーソン・クレニックがシャトルでゲイレンを連れ出しにやってきた。

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開発が停滞していたデス・スター計画を進捗させるため、ゲイレンの頭脳を必要としたからだ。抵抗するも、ライラは殺され、ゲイレンは結局帝国軍に拉致されてしまう。

ゲイレンとライラは、ジンをシェルターに逃がし、反乱軍の過激派、ソウ・ゲレラが救出に来るまで、母から形見にもらったペンダントを離さず、じっと身を潜めていた。

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数年後、ジンは、帝国側当局とのいざこざにより、惑星ウォバニの強制労働収容所の雑居房の中にいた。そこへ、反乱軍下士官のメルシが救出に来た。独房から出たジンはそのまま逃亡を図るが、同じく同行してきたキャシアン・アンドーのドロイドK-2SOに捕まり、そのまま反乱軍の本拠地、セヴィン4へ連行された。

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反乱軍の情報将校、キャシアン・アンドー達が掴んだ帝国軍が秘密裏に進める最新の最強兵器「デス・スター計画」の存在を元老院に提出し、明るみに出そうと計画していた反乱軍。その情報の鍵をにぎるのが、ジンを以前救助したソウ・ゲレラとその一派だた。

しかし、反乱軍内も一枚岩ではなく、反乱軍本部のモン・モスマ達とソウ・ゲレラの関係は良好とは言えず、スムーズな情報交換すらできず混乱する一方だった。そこで、モン・モスマは、デス・スター計画の首謀者とされるゲイレン・アーソを探し出し、デス・スター計画の秘密をさぐりつつ、ソウ・ゲレラとの関係修復を目指すミッションを、ジンとキャシアン・アンドーに与えた。

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ジンたちは、ソウ・ゲレラと反乱軍の過激分子の本拠地となっている砂漠の星、惑星ジェダを訪れた。すでに反乱軍に惑星の中心部を占領されており、隠密行動を取る一行だったが、ストーム・トルーパーたちと交戦状態に陥るジン一行。

劣勢なジン達を救ったのが、惑星ジェダで「フォース」を信奉する集団、ウィルズの守護者である、格闘技の達人チアルート・イムウェとその親友で射撃の達人ベイズ・マルバスだった。

やがて、ゲリラの隠れ家にてソウ・ゲレラと再開するジン。16歳の時、戦闘で生き別れになって以来だった。ソウは、別室でジンに秘蔵のホログラムイメージを見せる。それは、元帝国軍兵士で、貨物船の操舵手であるボーディが帝国の秘密研究所へカイバー・クリスタルを移送中にジンの父ゲイレンと知り合い、ゲイレンから入手したものだった。デス・スター計画の全容を知ったボーディは、自らの良心に従い、ゲイレンのメッセージを携え、ソウ率いる反乱軍に加入したのだった。

ホログラムイメージでは、ゲイレンが帝国軍内部でデススター計画の中枢部に携わり、リアクターモジュールに弱点となるワナを仕掛けたこと、その弱点を叩けば、連鎖反応でデススターの破壊が可能であること、設計図は帝国軍の中枢惑星、スカリフのシタデルタワー内にあることがゲイレンの肉声で語られていた。

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一方、帝国軍では、デススター計画についての情報漏えいを懸念したターキン提督が、クレニックにデス・スターのテストを急がせていた。惑星ジェダの聖都へ放たれたレーザー砲により、爆発に飲み込まれるジェダ。年老いたソウは逃げることを拒否し、ジンたちはかろうじてハイパースペースへの脱出に成功するのだった。

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ジン達は、ゲイレン・アーソとコンタクトするため惑星イードゥへの潜入を試みる。豪雨の中、なんとか秘密研究所に近づいたジン達だったが、ゲイレンを暗殺しようと企図した反乱軍情報部との連携ミスにより、反乱軍はジン達の至近距離から施設を空爆し、現場は大混乱に。父、ゲイレンの死に目には何とか会えたジンだったが、父は死に、作戦は悲劇的な結末となった。現地で奪った帝国軍のシャトルで帰還するジン達。

反乱軍本部に帰ったジンは、圧倒的な戦力差から降伏を検討し、動こうとしない反乱軍の中枢部にしびれを切らし、無許可でチームを立ち上げ、惑星スカリフの保管庫に眠るデススターの設計図を盗み出す作戦を開始した。

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数十名の有志が集まり、いよいよ出撃となった。出撃時、管制塔からコールサインを求められ、キャシアンが「ローグワン」と咄嗟に答えた。精鋭部隊「ローグワン」が誕生した瞬間だった。

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帝国軍の輸送船で偽装し、惑星スカリフのシールド・ゲートを何とか突破し、シタデルタワーの近くのドックに着陸に成功したジン達は、シタデル・タワーに潜入するジン・キャシアン・K-2SOと外で援護するチアルート達のふた手に別れて作戦を開始する。

一方で、ジン達が惑星スカリフへの潜入に成功したことを察知した反乱軍中枢部は、増援部隊をスカリフへ送り込み、上空からの援護を試みる。地上では白兵戦、空中ではドッグファイト、そして惑星上空のシールド・ゲート上での宇宙戦と大規模な戦闘が始まった。

K-2SOが同型のドロイドから入手した施設内地図でシタデル・タワーに潜入したジン達は、情報格納庫へ潜入する。

一方、入手したデータの転送のためには、敵の通信タワーの制御を奪うマスタースイッチをオンにし、電波を遮るスカリフ上空のシールドゲートを破壊する必要があった。

地上部隊では、ボーディー、チアルート、ベイズが命を犠牲にして、有線ケーブルをつなぎ、マスタースイッチをオンにすることに成功。

また、上級では援護に来た反乱軍が、バトルシップごと、至近距離にいた二隻の帝国軍のバトルシップ、スター・デストロイヤーの片方の横腹に体当りする捨て身の攻撃を行い、スター・デストロイヤー同士を衝突させた。大破したスターデストロイヤーは、シールドゲートへ垂直に落下し、シールドゲートも解除することに成功した。

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シタデルタワー内でデススターの設計図を見つけ出したジンは、タワー上部の電波塔へ登り、データの転送をしようとする。そこへ、急遽駆けつけてきたクレニックがジンを殺そうとするが、撃たれる寸前に、キャシアンがクレニックを襲い、ジンはデータの転送に成功した。

スカリフでの戦況を見ていた帝国軍のターキン提督は、反乱軍の一掃と、スカリフ滞在中のクレニックを殺してデス・スター計画の手柄を自らのものにするため、デス・スターで惑星スカリフを破壊するように命令を出す。スカリフの目の前に現われるデス・スター。そして、スカリフへとレーザー砲へが発射された。地上に降りたジンとキャシアンは、迫りくる巨大な火柱を前に、静かに抱き合って最期を迎えるのだった。

こうして、設計図データは反乱軍の手に渡ったが、これを取り返そうとダース・ベイダーが反乱軍の船を単騎急襲する。ライトセイバーで船内の兵士を一方的に殺戮するが、データは、ダース・ベイダーの手に落ちる前に、レイア姫に託される。レイア姫は、別の脱出船に乗り込み、惑星オルデラーンへと向かうのだった。(以下、10分後のエピソード4へ続く・・・)

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4.感想や評価(※強いネタバレ有注意)

4-1.多大な犠牲を払い、針の穴ほどの小さな希望を勝ち取った名も無き人たちの活躍譚

今作は「スター・ウォーズ」正史の中では埋もれた、反乱軍の名も無き勇者たちを扱ったストーリーでした。EP4「新たな希望」では、圧倒的な帝国軍の前に、特別な血筋や能力を持った主人公たちが「フォース」の力で活躍しましたが、今作では、登場人物全員が普通の人(それかちょい強いくらい)。

一般人である彼らが強さの原動力としたのは、自己犠牲となって仲間を思いやる心と「希望」だった、というのが非常に印象的でした。

ジェダイなのか?と色々匂わせた最大の戦闘能力を誇ったチアルートでさえ、結局フォースの使い手でもなくジェダイでもなかったことや、ジン・アーソが愛する父親から呼ばれていた愛称が、「スター・ダスト(ほしくず)」だったことも、本作の登場人物の人物像を象徴していたと思います。

ある程度大ヒットが予想されるお化けシリーズ「スター・ウォーズ」だからこそ思い切って冒険できた「名も無き人々」の奮闘・頑張りに焦点を当てた優れたテーマ性が素晴らしかったです。

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4-2.主要キャスト「全員死亡」の衝撃

そして、「ローグワン」チームの主要キャストがまさかの全員死亡、損耗率100%でだったのは非常に驚きました。戦争映画でも、ここまで全員が亡くなることは滅多にないからです。また、物語のキーマンである父ゲイレン・アーソ、育ての父ソウ・ゲレラも非業の死を遂げます。さらには、ラスト10分でダースベイダーにメチャクチャに殺戮されるなど、まさに1枚の設計図を奪還するために、多大な損害を出したミッションでした。

ジンとキャシアンが、亡くなる前に見つめた、地平線に映る巨大な夕日のようなレーザー砲の業火が非常に儚く悲しげだったのは、EP4で故郷タトゥイーンを旅立つ前にルークが「希望」にあふれて見つめた2つの太陽とあまりに対照的で泣けました・・・。

ちなみに、12月21日に米メディアのインタビューでギャレス・エドワーズ監督は、「当初は映画内で主人公たちが死ぬ脚本ではなかった、その結末は許されないと思っていた」と語っており、考え直した結果、ディズニー首脳や関係者もOKとなったため、しっくり来る「全員死亡」という結末が用意されたそうです。

(引用:Rogue One: A Star Wars Story director Gareth Edwards discusses alternate ending

4-3.反乱軍の強さともろさの両方が表現された作品

今作では、反乱軍の母体となった共和制の強さと弱さの両面がハッキリ描かれたのが印象的でした。物語中盤までのモン・モスマ率いる反乱軍本部と惑星ジェダのソウ・ゲレラの方向性の違いから来る分裂感や、情報部が出過ぎた判断をして失敗したイードゥ攻略戦など、情けない場面が多かったです。

その反面、覚悟を決めたジンを中心に、「ローグワン」チームが勝手に起こした決死の作戦行動になし崩し的に反乱軍全員で乗っかって、有機的に協調して行動し、潜入ミッション、地上戦、空中戦、宇宙戦と、司令官らしい司令官がいないのに見事な連携でやり遂げてしまう不思議な強さ、勢いは、ボトムアップで成り立つ共和制の強みを象徴していました。

ポイントは、やはり「希望」を持って仲間のために心を一つにできるかどうかだったのかなと思いました。強い熱意と目的意識でリーダーシップを発揮する人物に人は惹きつけられ、一人ではなし得ない難易度の高い奇跡的なミッションすら可能になるという好例を見ているようでした。

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4-4.ファンおなじみのオープニング字幕がなかった

今作は、スピンオフ作品ということもあり、スター・ウォーズシリーズではおなじみとなった「遠い昔、遥か彼方の銀河系で...」から始まるオープニングでのあらすじ紹介が流れる字幕がありませんでした!ダークな雰囲気で始まったスピンオフならではの演出でしたが、不満に思った人も多かったのかも。

面白かったのは、有志の手によって、もし「ローグワン」にオープニング・クロールがあったらどんな感じだったか?有志の手によって、公開後すぐにYoutubeにアップされた動画が秀逸だったこと。

<もしローグワンにオープニング字幕があったら>

動画がスタートしない方はこちらをクリック

【邦訳】ジェダイが途絶え、悪の銀河帝国が過酷な支配を続けていた。ベイル・オーガナとモン・モズマに導かれた反乱軍は帝国に反旗を翻したが、行き詰まっていた。反乱軍に恐怖を与えるため、帝国はオーソン・クレニック指揮の下、強大な力を持つ戦闘要塞の建設を始めていた。反乱軍はなんとしてもこの情報を得て、要塞の弱点を見つける必要があった・・・。

なかなかいい感じだと思いません?最初、ネットで見つけた時は思わずできの良さに唸ってしまいました。。。

4-5.ターキンとレイアは「不気味の谷」を超えた?オールCGで再現された重要キャラクターが良かった

今作で重要な役割を担った帝国軍No.2のターキン提督や、最終10分で出演したレイア姫、さらにC-3PO、カメオ出演したR2-D2やX-ウイングのパイロット達は、全てCGで再現されました。

オリジナルのターキン提督演じるピーター・カッシングは1994年にすでに亡くなっており、また、レイア姫を演じたキャリー・フィッシャーもEP4から40年が経過し、とても特殊メイクでは若作りも不可能な状況。

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(引用:imDBより)

そこで、ターキン役にはガイ・ヘンリー(Guy Henry)というイギリスの俳優(ハリー・ポッター1、2にチョイ出演実績あり)を、レイア姫役にはノルウェー出身のイングヴィルド・デイラ(Ingvild Deila)という俳優を起用して撮影しました。

まず、顔や体型の骨格が似ている彼らがベースの演技をして、後から事前に準備しておいた写真画像とCG合成して映画を完成させたのですね。

でも、中途半端にリアルなCGが得てしてかもしだす気持ち悪さとしてよく言われる「不気味の谷」は超えていたと思います。少なくとも、レイアの生き生きとしたカメオ出演は、「フォースの覚醒」最終盤で次回予告的に出てきた老け込んだ冴えないルーク(実物)とは対照的で良かったかも・・・

※その後、レイア姫をEP4で演じたキャリー・フィッシャーが、飛行機内での心臓発作により搬送先の病院で昨日亡くなったとの報道がありました。ご冥福をお祈りします。

4-6.ラスト10分で暴れまわるお楽しみのダース・ベイダー!

ファンの期待通り、120分以上我慢させ、満を持しての登場は、しびれました。ジェダイが全滅し誰も「フォース」を使えないこの時代に、ライトセイバーの使い手は(隠遁したジェダイ2名を除くと)ダース・ベイダーだけなのです。スター・ウォーズシリーズの象徴でもあるライトセイバーを無駄遣いせず、物語の最終場面までとっておいてから、思う存分にダースベイダーに振り回させたシーンは、ファンが待ちわびた「一番見ておきたかった」シーンだと思います。

普通の映画なら、完全に「蛇足」な演出なのですが、スター・ウォーズシリーズではこういったファンサービスが評価を非常に高めるのですよね。

4-7.アジア人キャラ、特にチアルート(ドニー・イェン)の存在感の強さに驚いた

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(引用:映画.com)

今作でのチアルート・イムウェを演じるドニー・イェン、そしてベイズ・マルバスを演じるチアン・ウェンは、中国を代表する映画俳優ですが、この二人の存在感が素晴らしかったです。

中国や日本などアジアマーケットを狙っての戦略と理解しましたが、元々スター・ウォーズシリーズには、場面遷移のワイプが黒澤明映画そっくりだったり、EP4でルークが着ていた衣装が柔道着みたいだったり、作品中に東洋的な香りが感じられるので、東洋系の人物像がフィットしやすいのだと思います。終演後、初動の感想ツイートでも圧倒的にドニー・イェンの無双ぶりを称える内容が多かったです。 

5.伏線や設定などの解説(※ネタバレ有注意、随時追加)

5-1.デス・スターとは?どうやって作られたのか?

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帝国軍が20年以上のリサーチ、テストを経て建設した惑星状のバトルステーションで、「デス・スター」はコードネームです。計画自体はEP2/EP3で出てくるドゥークー伯爵が構想し、ドゥークーの死後、パルパティーン(=皇帝)が引き継ぎ、ターキン提督とクレニックの指揮の下、元老院には秘密裏にプロジェクトが進められました。

最大の武器は、惑星を破壊できるほどの殺傷力を持つ、カイバークリスタルで増幅されたレーザー砲ですが、ゲイレン・アーソによって、リアクター(反応炉)に隠された弱点が仕込まれました。

5-2.K-2SO(けーつーえすおー)とは?

ドロイドメーカー「アラキッド・インダストリー社」により銀河帝国で製作され、数々のミッションに従事してきた警備用ドロイド。キャシアンが拿捕して反乱軍に従事させるため人工知能を再プログラミングした時の影響で、歯に衣着せぬある種のユーモアにあふれた発言をするようになりました。

ギャレス監督曰く「C-3POと対照的な存在として描いた」とのこと。その洞察に優れた本質を短く表現するそのセリフの数々で、人気ドロイドとしてR2-D2やC-3POたちのように愛される存在になりそう。なお、スター・ウォーズシリーズの定番のセリフ「嫌な予感がする」は、今作ではK-2SOに言わせています。(ただし言い終わらず、ジンに遮られてしまうのも新しい演出だった・・・)

こちらに動画も張っておきますね。

<K-2SOの公式動画はこちら>

動画がスタートしない方はこちらをクリック

5-3.「ローグ・ワン」に込められたタイトルの意味とは?

英語で「ROGUE」=ならず者・外れた者という意味があり、色々な意味が込められているとされています。映画中では、部隊のコールサイン=部隊名として即席で「ローグワン」と名付けられていましたが、EP5で実際に「ローグ中隊」というチームがありましたね。

ジン自体が独り者として長く活動してきたこと、ジンの即席部隊が反乱軍の中でもはぐれ者的な存在であったこと、反乱軍自体が帝国軍に対してならず者的な存在であることなど様々な意味が込められています。

さらには映画「スター・ウォーズシリーズ」のラインナップにあって、サイドストーリーである本作は「外れた」位置づけの「最初の」作品であることからも、「ローグ・ワン」と名づけられたのでしょう。上手いネーミングセンスです。

5-4.「カイバー・クリスタル」とは?

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(引用:http://newmediarockstars.com/2015/11/star-wars-maps-starkiller-base-ilum-theory/

カイバークリスタル(Kyber Crystal)とは、雪に覆われた惑星「イラム」で産出する緑色や青色の鉱石です。 

惑星「イラム」
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(引用:http://newmediarockstars.com/2015/11/star-wars-maps-starkiller-base-ilum-theory/

デス・スター建造に不可欠なエネルギー源であり、フォースを力に変えて戦うライトセイバーの製作にも使われます。(だからジェダイのライトセーバーは「青」か「緑」)映画冒頭で、ジンが母親、ライラからもらったペンダントもカイバー・クリスタル製でしたね。

デス・スター内の超物質反応炉から供給されるエネルギーを増幅し、レーザーへと変換するために不可欠であり、帝国軍内の研究所で、ゲイレン・アーソはこのエネルギー変換プロセス「カイバー・クリスタル・フォーミュラ」の研究に従事させられていました。

5-5.ソウ・ゲレラとジンの関係は?

映画冒頭でシェルター内に隠れていたジンを救い出したのが反乱軍の中でも特に過激な一派に属するソウ・ゲレラでした。以来、ソウは育ての父のような立ち位置でジンを大切に育てますが、ジンが16歳の時、戦闘中に生き別れてしまいます。ジンは「見捨てられた」と認識しており、再開するまでソウに対して複雑な気持ちを抱いていました。

5-6.シリーズ本編の主要キャラのカメオ出演状況まとめ

「フォースの覚醒」の時もそうでしたが、スター・ウォーズファンとして、本編の主要キャラがチョイ役だとしてもカメオ出演していると嬉しいもの。今作と関連する本編主要キャラのローグワン出演状況は、以下の通りです。

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ハン・ソロの出演は、ハリソン・フォードが出演を望まなかった為、実現しなかったと言われています。2018年度公開のサイドストーリー第2弾で若き日のハン・ソロとして抜擢されたオールデン・エアエンライクを起用してチラ見せしてほしかったような。

ヨーダとオビ=ワンの出演が見送られた理由は、EP3~EP4の間は、「フォース」の存在やジェダイは遠い過去として人々に認識されている時代なので、時代状況的に出演させにくかったのでしょう。

ただし、反乱軍首脳内の会議中の会話で、オビ=ワン生存について匂わす発言があったことと、ほぼオビ=ワンのシルエットのような惑星ジェダの怪しげな地形は、マニアとしては嬉しい限りでしょう。
惑星ジェダのオビ=ワンのような地形!f:id:hisatsugu79:20161217103548p:plain
(引用:Twitterより)

5-7.「ローグ・ワン」の続編は予定されているのか?

ローグワンの続編やさらなるスピンオフは残念ながら、特になさそうです。主要登場人物が全員死亡するわけですし・・・。その代わり、ローグワンの前日譚として、ゲイレン・アーソに纏わるストーリーを描いたスピンオフ小説「Catalyst」(邦訳未定)がアメリカで発売されています。英語に自信がある方は是非読んでみて下さい!

また、今後のスター・ウォーズシリーズは、本編エピソードシリーズとスピンオフが毎年交互に発表される予定です。タイムテーブルとしては、

2017年12月:スター・ウォーズ/エビソード8
2018年12月:スター・ウォーズストーリー第2弾
2019年12月:スター・ウォーズ/エピソード9
※いずれもタイトルは未定

となっており、2018年12月公開のスピンオフ第2弾では、若き日のハン・ソロの活躍譚を描いたサイドストーリーが製作されます。今から楽しみですね。また、エピソード8でもチョイ役で出演するレイア姫役で先日亡くなったキャリー・フィッシャーは、すでにシーンを撮影済みとのこと。8で最後の姿となると思うと、切ないですね。

5-8.ジン・アーソはなぜ父から「スターダスト」と呼ばれたのか

情報引用元:Rogue One: A Star Wars Story Easter Eggs and References from Prequel Novel Catalyst

「ローグワン」で、繰り返し映画中に使われ、ストーリーの核となった「スターダスト」という重要キーワードがありました。これは、父、ゲイレン・アーソが娘ジン・アーソにつけたニックネームでした。父ゲイレンがシタデルタワーのデータ保管庫に隠した秘密文書名も、「スターダスト」でしたね。

ゲイレン・アーソはなぜ娘のことを「スターダスト」と愛称をつけたのでしょうか?これは、上述したローグワンの前日譚「Catalyst」で、ジンの目の色にちなんでつけられた逸話が描かれています。

"She’s beautiful,” he said, inspecting her face. “Her eyes have changed color.”Lyra nodded. “They’re sort of flecked.” “Stardust,” Galen said. “That’s what’s in her eyes.”

(邦訳)ゲイレンは娘の顔を見て言った。「美しい・・・。瞳の色が変わったんだ。」ライラも頷いた。「まだら模様なのね。」「スターダストだ。ジンの目の中に見えたんだ。」とゲイレンが言った。

邦訳が遅れており、入手できないのが残念ですが、この前日譚「Catalyst」はマニア必読のサイドストーリーになりそうです。

6.まとめ

これまで7作品発表されているスター・ウォーズシリーズですが、これまで見てきた中で、歴代No.1というのが率直な感想・評価です!スター・ウォーズシリーズのエッセンスをしっかり受け継ぎつつ、外伝として、「フォース」や旧作の主要メンバーに頼らない独自のコンテンツや、新しい撮影手法を取り入れてを描ききった力作。オールドファンにも、ここから入るはじめての人にも楽しめる素晴らしい娯楽作品です。僕も、あと何回か見直しに映画館に行きたいと思います。

それではまた。
かるび

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7.映画「ローグ・ワン」をより楽しむためのおすすめ関連書籍など

7-1.U-NEXTで格安でチェックできる旧作!まだ見てない人は、是非、年末年始、無料期間中にまとめて安くチェックしてほしいです!

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(引用:U-NEXTスター・ウォーズ特集ページより)

今作を見て気に入った方は、是非スター・ウォーズ本編、エピソード1~エピソード7まで一気に是非チェックしてみてほしいです!僕も、今作を見る前に、エピソード1からエピソード7までブルーレイで全作品揃えたのですが、軽く1万円を超えて、かなりの出費となりました。あとで気づいたのですが、U-NEXTで全作品がかなり安く配信されているのですよね。

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7-2.「スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイコレクション」

クリスマスシーズンになり、約半額へ大幅値下げしてAmazonのDVDコーナーで人気No.1となっているコンプリート版。僕もこれに気づいていれば1枚ずつ買わなかったのに(笑)エピソード1~エピソード6までの作品と、秘蔵アーカイブ、未公開版や、監督・スタッフの音声解説など、3枚組で40時間以上の特典映像がついてきます。今からじっくりブルーレイで揃えたい人には決定版となるセットですね。

7-3.「ローグ・ワン」公式アートブック

 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』公式アートブックです。5000円台と値段はかなりしますが、製作スタッフの独占インタビューや、アートワークの数々、武器やドロイド、スペースシップなどのデザインや、登場人物についての掘り下げた解説など、ローグワンの全てが詰まった1冊。日米同時発売です!

7-4.Amazon「スター・ウォーズ特設コーナー」

僕は、初日に映画館でグッズをゆったり買おうと思ったのですが、終演後長蛇の列に並ばされました。深夜26時30分なのにこの仕打ち(笑)並ぶのが苦手な僕は、早々にパンフレットだけ手に入れてグッズ販売は諦めて帰宅しました、、、。

午前26時30分、まさかのグッズ大渋滞!f:id:hisatsugu79:20161217011906j:plain

土日、別の映画館でもう一度見たのですが、やはりグッズコーナーが混み合ったり、売り切れが多かったです。と、思ってAmazon楽天を見てみたら、それぞれ専門のコーナーが出来ていました。

僕も、今回はAmazonで2017年用のカレンダーを購入しました!僕みたいに人混みが苦手なタイプにはこういう特設サイトは助かります・・・。各通販会社の「ローグワン/スター・ウォーズ」特設コーナー、便利だったので紹介しておきますね。

楽天・Amazonの特設通販サイト 
Amazon「スター・ウォーズ特設コーナー」
楽天「スター・ウォーズ特設コーナー」

7-5.「もう一つのスター・ウォーズ展」(★2016年12月29日終了★)

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昨年末、12月23日から、「もう一つのスター・ウォーズ展」というタイトルで、東京の日テレ本社2Fイベントスペースで、「ローグワン」特集展示がありました。等身大デストルーパーや、ローグワンチームの衣装、K-2SOや、ジャパンプレミアでお目見えしたローグワン襖絵など、盛りだくさんの展示内容が無料で楽しめました!

下記に、感想レポートを書きました!もし良ければ、チェックしてみてくださいね。

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