【2018年11月28日最終更新】
かるび(@karub_imalive)です。
西洋美術史の巨匠として、誰もが一度は耳にしたことがあるけれど、実際に作品をじっくりとまとめて観た経験はあまりない・・・そんなイメージもある、17世紀前半に活躍した画家・ルーベンス。
そのルーベンスの画業を、イタリアとの関わり合いに焦点をあてて宗教画や歴史画の大作約70点で振り返る大回顧展「ルーベンス展」が国立西洋美術館でスタートしました。激しくて、ドラマチックで、西洋絵画を観る楽しさをしっかり感じさせてくれる素晴らしい展覧会になりました。一度行けば、二度三度とリピートしたくなる、非常にクオリティの高い展覧会です。
まだ会期が始まって10日程度ですが、僕もすでに2回行ってまいりました。早速、その見どころや感想などをまとめてみたいと思います!
※なお、本エントリで使用した写真・画像は、予め主催者の許可を得て撮影・使用させていただいたものとなります。何卒ご了承下さい。
- 1.ルーベンスは意外に日本人にとってマイナーな存在?!
- 2.西洋美術の巨匠・ルーベンスとはどんな人だったのか?
- 3.展覧会の5つのみどころや鑑賞ポイントを紹介
- 4.展覧会をより「深く」楽しむ3つのコツとは?
- 4.会場限定の公式グッズも充実!
- 5.混雑状況と所要時間目安
- 6.まとめ
- 展覧会開催情報
1.ルーベンスは意外に日本人にとってマイナーな存在?!
西洋美術史の本を読むと、絵画だけでなく宮廷外交の立役者として大車輪の活躍をした17世紀前半の近代西洋絵画におけるバロック美術の巨匠として言及されることが多いのがルーベンスです。
その一方で、日本人にとってルーベンスはそこまで身近な存在ではないのかもしれません。確かに「フランダースの犬」でルーベンスの「名前」を知っている人は多いと思いますが、実はルーベンスの絵画をしっかりと見たことがある人は少ないのかもしれません。
試しにGoogleで「ルーベンス」「Rubens」と日本語・英語でそれぞれ検索してみましょう。すると、面白いことがわかります。「Rubens」での検索結果がそれなりにヒットするのに対して、日本語の「ルーベンス」でのヒット数が明らかに少ないのです。試しに他の西洋美術の巨匠と併せて調査してみた結果が下記の図です。
どうでしょうか?この数字から読み取れるのは、英語圏ではルーベンスの知名度は他の西洋美術の巨匠たちに比べて遜色ないのに、日本ではまだまだ認知されていないということです。
ブログ冒頭でも書きましたが、今回のルーベンス展は、彼が手がけた作品や、その画業のルーツを示す関連作品を含め、大型作品を中心に約70点の展示で振り返る、日本国内では史上最大級の画期的な回顧展となっています。
ルーベンスが残した宗教画や歴史画のドラマチックな構図や、圧倒的な迫力感・スケール感は、まさに日本人が西洋絵画に抱くイメージのど真ん中を体現した「ザ・西洋絵画」といえるもの。説得力が違います。
一度観れば、鮮烈な印象が残る展覧会が今回の「ルーベンス展」なのです。ぜひ、これを機にもっともっとルーベンスの知名度が上がればいいなと思います。
2.西洋美術の巨匠・ルーベンスとはどんな人だったのか?
では、ルーベンスとはどんな人だったのでしょうか?ここでは、ルーベンス展をより楽しむために、最低限知っておくと鑑賞に役立つであろうポイントを簡潔に説明してみますね。
ルーベンス作品の模写《自画像》ウフィツィ美術館
ピーテル・パウル・ルーベンスは、1577年、ドイツのジーゲンに生まれました。家計を支えるため若干13歳で職業画家を志して、アントウェルペンの聖ルカ組合(画家のギルド)に入会し、精力的に画家としての活動を始めます。
展覧会場の解説パネルより引用
ルーベンスは、1600年~1608年の間、マントヴァ公の金銭的な援助を受けながら、イタリアで画家としての修行に打ち込みます。ティツィアーノやティントレットといったヴェネツィアの画家たちの作品や、ミケランジェロ、ダ・ヴィンチといった盛期ルネサンス期の巨匠たち、古代ローマ・ギリシャの彫刻からもまんべんなく学びを重ね、自らの作風へと貪欲に取り入れていきます。
▼古代彫刻からも貪欲に学び、作品制作に役立てた
左:ペーテル・パウル・ルーベンスと工房《セネカの死》
マドリード、プラド美術館
右:《偽セネカ像のヘルメ柱》ローマ、カピトリーノ美術館
イタリアでの約8年間に及んだ修行時代を通して、ルーベンスの画家としての知名度は徐々に高まっていきました。
転機となったのは、母の体調悪化でした。ルーベンスはこれをきっかけにアントウェルペンへ戻ると、当時ネーデルラントを統治していたスペイン王女イサベルの宮廷画家に取り立てられる一方、急増したオーダーに応えるため、大規模な工房経営に乗り出します。
マネジメントスキルに長けたルーベンスは、地元アントウェルペンで立ち上げた工房経営において非凡な能力を見せました。弟子や仲間たちと効率的に分業制作を進めることで、生涯3,000点以上の作品を生み出したとも言われる一方で、代表作を版画化し、ヨーロッパ中に自作の「複製画」を独占販売するなど、抜群のビジネスセンスを発揮。
▼ルーベンス画に基づく版画が多数制作された
《The four Church Fathers》Wikipediaより引用
また、外交官として各国を回る多忙な日々の中で、スペインの巨匠・ベラスケスを指導したり、工房の筆頭助手だったアンソニー・ヴァン・ダイクがイギリスの宮廷画家に起用されるなど、まさに大車輪の活躍。工房経営で作品を大量生産しつつ、育成した次世代の画家たちも活躍するなど、ルーベンスの活動は、後世の美術史にも大きなインパクトを与え影響を与えたのでした。
▼一番弟子、ヴァン・ダイクも活躍!
Wikipediaより引用
他にも調べると色々面白いエピソード、凄い逸話などが満載。展覧会を見て、さらに興味が湧いたらいろいろ調べてみると面白いですよ!
3.展覧会の5つのみどころや鑑賞ポイントを紹介
さて、前おきが長くなりましたが、実際に展覧会を見てきて、特に見どころだと感じた5つのポイントを、作品の感想を交えながらいくつか紹介したいと思います。
見どころ1:ドラマチックで巨大な宗教画・歴史画
とにかく本展で出展されている作品は、とにかくどれもでかい!大画面の圧倒的なスケール感の中で躍動する人物を見ていると、それだけでも満足感が湧いてくる感じです(笑)
たとえばこちらの作品。
ペーテル・パウル・ルーベンス《マルスとレア・シルウィア》
ファドゥーツ/ウィーン、リヒテンシュタイン侯爵家コレクション
古代ローマの神話「オウィディウス」の一場面を切り取った歴史画です。キューピッドの働きにより、ウェスタ神殿の火を守る巫女レア・シルウィアに一目惚れした軍神マルスが、今にも掴みかからんとする場面を臨場感たっぷりに描いています。恐怖感を感じつつも、抗えない魅力を感じてマルスを見つめるレア・シルウィアの表情が見事です。今でいうと「壁ドン」的な場面でしょうか。
ちなみに、二人の間にできた子供、ロムルス、レムスが、ローマを作ったとされています。本作はちょうど日本のイザナギ・イザナミのようなローマ版国産み創世譚のハイライトシーンといったところでしょうか。
続いてもう1点。
ペーテル・パウル・ルーベンス《聖アンデレの殉教》
マドリード、カルロス・デ・アンベレス財団
縦306cm、横216cmと超巨大サイズの作品です。殉教者・聖アンデレの殉教場面のクライマックスを描いた本作は、地下の展示室で下から見上げるように鑑賞します。
X型の十字架に磔になった聖アンデレや馬に乗ったローマ総督アイゲアテス、さらには聖アンデレの助命を懇願するアイゲアテスの妻など、登場人物たちの劇的な身振りや姿勢、苦悶・悲しみなどを浮かべる顔の表情など、劇画感たっぷりの作品です。
筋肉質ながら年相応に弛緩した聖アンデレの肉体や、天使や女性のふくよかな体つきは、ルーベンスの個性がしっかり感じられます。
見どころ2:カオス寸前?画面にあふれる人物たち
画面全体に隙間なく人や馬、武器などが混在して埋め尽くされ、もはや「劇的」を通し越して、カオスのように絡み合う作品が多いのもルーベンスの特徴。丹念に見ていくとかなりの集中力を要するので、心地よい疲れが感じられます(笑)
たとえば、この作品。
ペーテル・パウル・ルーベンス?《聖ゲオルギウスと龍》
ナポリ、カポディモンテ美術館
写真で見ると小さく感じますが、実際は天井まで届きそうな縦3m以上の巨大な作品。かなり下から見上げることを前提に制作されたのか、画面中央の馬が上下につぶれて見えますが、真下から観ると、作品から馬が飛び出てきそうな3D効果が加えられているのです。
さらに、極めつけはこちら。
展覧会中、特に作品の前で足を止めて見ている人が多かった作品です。
ペーテル・パウル・ルーベンス《パエトンの墜落》
ワシントン、ナショナル・ギャラリー
パエトンの墜落・・・とありますが、画面を見ても、もはや誰がパエトンなのかさっぱりわからない(笑)雲の切れ間から斜め左に向かって光が指す中、戦車や人間や馬などが複雑にぶつかりあった戦闘シーンが渾然一体と描かれており、近づいて鑑賞してみるとまさにカオスそのものです。
でも、少し引いて全体をぼーっと見てみると、激しい動きの中にも、右上から左下に向けて斜めに差し込む光線に合わせ、統一されたリズム感や力動感も感じられたりする不思議な作品でした。
ダ・ヴィンチの有名な未完の壁画《アンギアーリの戦い》や、システィーナ礼拝堂に人物を複雑に詰め込んで描いたミケランジェロからの強い影響を想起させました。
見どころ3:筋肉むきむきの男性たちが魅せる肉体美
そして、ルーベンスといえば、ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂で思う存分描いたムキムキの男性を、さらにグレードアップしたような男性の肉体表現が凄いのです。
たとえばこちら。
ペーテル・パウル・ルーベンス《ヘスペリデスの園のヘラクレス》
トリノ、サバウダ美術館
見てくださいこのボディビルダーのような圧倒的な筋肉!本作は、ちょうど棍棒で怪獣を倒した後、りんごを食べようとするヘラクレスを描いた作品なのですが、画面中央で強調されたヘラクレスの肉体が物凄いボリューム感です。
さらにヘラクレスをもう1作品。
グイド・レーニ《ヒュドラ殺害後休息するヘラクレス》
フィレンツェ、パラティーナ美術館
ルーベンスは、作品の模写を行い、弟子のために素描を購入するなど、同時代の人気画家グイド・レーニから大きな影響を受けていました。同時代のライバル(?)だけに、作風もどことなく似ていますね。
本作で描かれたのは、殴り倒した化物の死骸が足元に転がる中、悠然と考え事をしながら休憩するヘラクレス。やはり、鍛え抜かれた腰回りやハムストリングスといったた下半身のごつさに目を奪われます。
見どころ4:ボリューム感が凄い!豊満すぎる肉付きの女性たち
続いては女性編。ボディビルダーのようは筋肉量で描かれた男性に対して、女性は脂肪分がもの凄い(笑)もともとルーベンスがイタリアで学んだティツィアーノやティントレットも、比較的ふくよかな女性を描くことが多かったのですが、ルーベンスの描く女性は特に振り切っています。今ならメタボ検診で必ず引っかかるレベルです。
特に、晩年に二人目の妻となる、ぽっちゃり体型だったとされるエレーヌ・フルマン(当時16歳!)と結婚してからは、より一層ふくよかで脂肪たっぷりの女性を好んで描くようになったようです。
たとえばこちら。
ペーテル・パウル・ルーベンス
《エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち》
ファドゥーツ/ウィーン、リヒテンシュタイン侯爵家コレクション
作品中で描かれているのは、古代ギリシャ神話におけるアッティカの初代王ケクロプスの3人の娘たち。「健康的なふくよかさ」のレベルですが、3人共結構がっしりしてますよね。真っ白な肌の裸体が大画面で広がっていますが、女性の優美さや華やかさよりも力強さ、たくましさを強く感じました。
つづいては、こちら。
ペーテル・パウル・ルーベンス《バラの棘に傷つくヴィーナス》
ロサンゼルス、南カリフォルニア大学フィッシャー美術館
後ろを振り向きながら、足裏に刺さったバラのトゲを抜くヴィーナスを描いていますが、二の腕の太さ、おしりのハムストリングの巨大さにどうしても目が行ってしまいます。画面上部を専有する圧倒的な肉の塊。画面を通して、重量感が伝わってきます。
見どころ5:ルーベンスの発想源や画業のルーツを学ぶ
主催者が設定した本展のテーマは、ルーベンスがイタリアから何を学んだのかを整理展示するとともに、彼とイタリア・バロック美術との関係を明らかにすること。
最初は巨大で劇的な作品群に目を奪われ、気づきにくいのですが、今回出展されている絵画作品の大半が、ルーベンスがイタリア修行時代に学んだ絵画技術やモチーフ、構図などを応用して制作されている作品なのです。また、彼がインスピレーションを得た着想源となった様々なアイテムも併せて紹介されています。
たとえばこちらの素描。
▼ルーベンスが大切にしていた素描
ルーベンスは、自ら彫刻や有名作品の模写や素描を書き貯めたほか、同時代に活躍したグイド・レーニらイタリア人作家の素描を手に入れ、時には購入した素描に自ら手を加えて大切に保管していたのです。
また、1506年にローマ郊外で発掘され、ミケランジェロをはじめ、当時の彫刻家に大変なインパクトを与えたヘレニズム時代の傑作「ラオコーン像」の素描も展示されています。ルーベンスは、この「ラオコーン像」について、あらゆる角度からたくさんの素描を残しています。
▼ラオコーン像の素描
ペーテル・パウル・ルーベンス《ラオコーン群像》の模写素描
ミラノ、アンブロジア―ナ図書館
さらに、展覧会場では、ルーベンスの制作に影響を与えた(であろう)ローマ時代やギリシャ時代の彫刻も運び込まれ、関連作品のすぐそばに展示されています。
《棘を抜く少年》フィレンツェ、ウフィツィ美術館
たとえば、この少年が足の裏を見ている像《棘を抜く少年》。図録には、この彫刻作品(またはローマ・コンセルヴァトーリ宮にあるブロンズ製のレプリカ)に対してルーベンスが残した素描が掲載されています。
研究によると、この素描は、上記写真左奥に懸けられている《スザンナと長老たち》でのスザンナのポーズへと応用されたとされています。
また、地下会場に展示されている《ベルヴェデーレのトルソ(石膏像)》についても、ミケランジェロが着想源として重視していたことを知ったルーベンスは、何度も違う角度からこれを素描し、様々な作品へのインスピレーション源としていました。
《ベルヴェデーレのトルソ(石膏像)》
ローマ、ラ・サピエンツァ大学古典美術館
本展では、まず作品の大きさ、派手さに圧倒されます。が、落ち着いて図録(館内でも読めます)や音声ガイド、キャプション、習作や素描、彫刻作品などをじっくり追っていくと、ルーベンスがイタリアで学んだものの大きさがじわじわと浮かび上がってくるような、そんな展示構成になっているのです。
決して押し付けがましくなく、鑑賞者に自分でわからせるような渋い演出、良かったと思います。
4.展覧会をより「深く」楽しむ3つのコツとは?
宗教画・歴史画は「直感」だけでは100%楽しめない
今回のルーベンス展で展示されている作品は、西洋絵画で最もグレードが高いとされた宗教画や神話画、歴史画がほとんどです。バロック絵画らしい劇的な表現や天井まで届きそうな巨大な作品はインパクト抜群で、直感的に見ていくだけでも満足感は高いです。でも、描かれている登場人物や物語は、ローマ神話・ギリシャ神話・キリスト教などの背景知識なしでは100%理解することが難しいのです。
そこで、できるだけ負荷なく「ルーベンス展」をより深く楽しむためにはどうすればいいか、2回の鑑賞を通じてわかった「鑑賞のコツ」を書いておきたいと思います。
対策その1:とにかくキャプションをしっかり読む
まず絵を見てわからなければ、絵のすぐ横に掲示されているキャプションをしっかり読み込むようにしましょう。今回のルーベンス展では、一つ一つの作品に対してかなり充実したキャプションが用意されています。
キャプションでは、作品内で描かれている神話や聖書のストーリーについて、簡潔な解説が書かれています。これを読み込んでもう一度絵に向かうだけでも、かなり理解度が違ってきます。
対策その2:スマホで調べる!!
どうしてもわからなければ、一旦展示会場の通路(階段や地下会場ロビー、トイレなど)に出て、そこでスマホでささっと調べてしまう方法もあります。これは、先輩ブロガー「青い日記帳」Takさんの著書『いちばんやさしい美術鑑賞』で学んだ最重要事項だったかも(笑)
ただし、展示会場内でスマホを取り出すと、係員さんに注意されてしまいます。TPOには気をつけて!
対策その3:「音声ガイド」の活用
今回の音声ガイドは女優の長澤まさみが担当。かなり落ち着いたトーンでわかりやすく喋ってくれています。特に重要な作品については、こちらの音声ガイドが非常に役に立ってくれました。こういった宗教画や歴史画系の展覧会では、音声ガイドは非常に付加価値が高いですね。
対策その3:特集本などで事前に知識を仕入れる!
こちらは、お金と時間にやや余裕がある人向け。僕は、2回目に行く前に今回の展覧会の「ほぼ公式ガイドブック」的な位置づけの「ルーベンスぴあ」を購入してから臨みましたが、展覧会に特化した解説だけでなく、割引券までついてきて重宝しました。
ルーベンスぴあ
こちらが誌面の内容。ルーベンス展に出展されている約70作品中、20作品40ページの作品徹底解説やルーベンス作品の特徴、生涯、展覧会の見どころまで、非常にわかりやすくまとめてくれています。いきなり図録を購入するのはちょっと・・・という人にもおすすめ。
マンガ西洋美術史(第2巻)
ルーベンスやその同時代の巨匠たちについて、現在発売中の書籍の中では、唯一マンガで西洋美術史を学べる貴重な本。ルーベンスだけでなく、彼が影響を受けたイタリアの巨匠たちも特集しているので、今回のルーベンス展にピッタリです。僕も定期的に何度も読み返してます!
4.会場限定の公式グッズも充実!
公式図録
今回のルーベンス展の図録は、凄く良いです!会場から持ち帰るのは確かに重たいのですが、作品一つ一つの写真が大きくて、全作品に非常に丁寧な解説がついているのです!また、コラム7本に年表、地図などもついているので、純粋な読み物としてもかなりのボリューム感がありました。
西洋絵画の他の巨匠たちと比べると、日本語で読めるルーベンス関連の書籍が非常に少ない現状、これは手に入れておいて損なしです!
既に2回行きましたが、#ルーベンス展 の図録の充実ぶりは尋常ではないですね。この秋1番読み応えがあります。作品ごとの解説もすごい長いし、重要作品は見開きでドカーンと拡大画像を載せてくれてて、ルーベンスの筆使いまで分かるし。何度もじっくり見返せるクオリティの高さが嬉しい! pic.twitter.com/KbtjGeuqaI
— かるび@アート&映画! (@karub_imalive) 2018年10月25日
トートバッグ
トートバッグもあります。絵柄に選ばれたのは意外にもルーベンスが修行時代に心奪われ、夢中になって模写した《ティベリウスのカメオ》。落ち着いたデザインで、長く使えそうです。なお、図録と一緒に購入すると100円OFFで少しお得に買えます。
ポストカード
画面の圧力が強くて、どの絵もポストカード映えするルーベンス。展示作品から約30種類が用意されていました。こうして並べてみると壮観ですね。
アクリルマグネット
今回目を引いたのが、アクリルマグネット。他の展覧会でよく販売されているマグネットよりも、アクリル板がついて少し分厚いのです。
ミニチュア版の複製画みたいで重厚感がありますね。これも毎日の生活を楽しくしてくれそうな良いグッズでした!
ブランケット
本展のハイライト作品の一つ、《パエトンの墜落》をプリントした激しい絵柄のブランケット。僕もマイカー用に1セット買いました!
マカダミアショコラ
山積みになった派手なパッケージは、贈りものやお土産にいいかもしれません。この箱の中身は、こちら。
チョコレートがけのマカダミアショコラです。もちろん、チョコレートはMade in Belgium!ルーベンスの故郷、ベルギーの首都ブリュッセルで名高い王室御用達の老舗洋菓子店「ヴィタメール」とのコラボ商品です。
ミントタブレット
こちらは、コンパクトなお土産、ミントタブレット。タブレットを食べ終わってからも、何か別の用途で使えそう。
パッケージは全3種類用意されています!
なお、グッズ情報はこちらの明菜さんの記事も参考になります。明菜さんの展覧会グッズレポや食レポを見てると、買いたくなるんですよね~。
5.混雑状況と所要時間目安
展覧会に行ってきた人の反応がすごく良い今回のルーベンス展。現状ではそこまで大きく混雑していませんが、2019年1月以降、会期終了間際になると土日祝日を中心に大混雑しそう。会期中、展示替え等はありませんので、できるだけ早めにお出かけされることを推奨します。
展示作品数は約70点と、そこまで多くはないので、60分~90分程度あれば十分見て回ることができるはずです。時間が余ったら、常設展を見て回るのもいいですね!
6.まとめ
国立西洋美術館の所蔵作品以外、ほぼすべての作品や資料がヨーロッパを始めとする世界各地から集められた、非常に力の入った大型展覧会です。激しくドラマチックなルーベンスの作品を通じて、西洋絵画鑑賞の楽しさを損損に味わってみてくださいね。僕も、会期中あと1~2回は通い詰める予定です!
それではまた。
かるび
展覧会開催情報
※金曜、土曜は20時まで。ただし11/17は17時30分まで。
・2018年12月28日(金)~2019年1月1日(火)、1月15日(火)
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http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2018rubens.html
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