あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

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面接官になったら今日からできる採用成功のコツ:「徹底的に聞く力」を伸ばすこと

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かるびです。

元々このブログは、採用のノウハウとかTIPSをガンガン書くはずだったのですが、なんかいつのまにか雑記ブログになってました。(まぁ正直そっちのほうが楽しいんですが)

ということで、たまには今の仕事「企業採用」に関連したエントリということで、「売り込まなくてもガンガン人材採用できる」、誰でもできる、面接方法の考え方について書いてみたいと思います。

気づいたら自分語りをしてしまうオジサンたち

採用担当をやっていると、採用面接の場で一番残念に感じるのは何だと思いますか?

面接相手の学生がいけてない?

いやいや、それもありますが、一番残念なのは何か、というと採用面接者として同席したベテラン社員が求職者に対してお説教しちゃうことなんです。こちらが質問をして、求職者の長所・短所を冷静にあぶりださなければいけない場面で、自分に酔って自分の話ばかりしてしまう・・・。

その結果、その場面までいい感じで場があたたまってきたのに、ベテラン社員の心無い一言とかいらない説教のおかげで一気に雰囲気が固く冷えてしまうことがかなり多いです。最終的に内定を出しても、内定を蹴られて他社に行かれてしまうことも。

つい熱が入ってしまい、何とか求職者にアピールして印象付けようとしてのことなんですが、完全に逆効果になってます。特に(自分も含め)オジサン世代の社員に多いかな。

採用担当者も説明会で同じ過ちをやってしまう

そして、採用担当者も面接以外の場、例えば合同企業説明会でのブースや、企業内説明会などで同じ轍を踏んでしまうことが多いです。ちょっとでも自社のことをアピールしたいので、ここぞとばかり会社のアピールをしちゃうんですね。上手くプレゼンできた時は気分爽快なのですが、なぜか説明会から選考へ進む学生の歩留まり率が悪かったりすることがあります。

アピールすればするほど相手に届かなくなっていく

それはどうしてなんでしょう?

それは、求職者の承認要求と安心感を満たしてあげられていないからです。

求職者が会社を決めるとき、割と大事にしているのが「雰囲気の良さ」「人間関係の良さ」「安心感」といった職場環境に対する満足度です。求職者のやる気を認めてあげて、かつその求職者の価値観を受け入れてあげる、これを念頭に置いて求職者と会話をするだけで、勝手に求職者の好感度は上がっていくのですが、残念ながらそれが出来ている面接官が凄く少ないのです。

たった一つの必勝法「とにかく話を丁寧に聞く」

これをやるだけで、求職者の好感度が一気に上がり、採用成功にぐっと近づきます。具体的には、以下の2つです。

1、とにかく相手の話をさえぎらず最後まで聞く

どんなに突っ込みたくなる回答をしてきても、そこはグッとこらえて、求職者にひたすら気持ちよく話させるのが第一です。そのために、相づちを打って、ひたすら聞きまくる。「へー、そうなんですか~」「なるほど~」みたいな相づちを打つ。気の利いた返しができなくても、相手の発言をオウム返しにするだけでOKです。例えばこんな感じ。

求職者「○○では本当にしんどくて、残業も多くて苦労しました」

面接官「残業が多くて、苦労されたんですね~」

求職者「その時は寝る暇も遊ぶ暇もなくて、職場で泊まり込みもしたことあります」

面接官「寝る暇もなかったんですね~。大変だったんですね~」

みたいな。

全然難しくありません。相手の言ってることをなぞるだけで、不思議と相手との間に共感が広がっていきます。

2.相手の大事にしていることをほめる(趣味・特技など)

これも鉄板です。会話の中でキャッチした求職者の大事にしているライフワークやこだわり、趣味、特技を聞き出して、これを徹底的にほめるんですね。承認要求を存分に満たしてあげるわけです。

試しに合同企業説明会で雑談オンリーにしてみた

先日DODA転職フェアに会社として出展した時のことです。会社説明するのダルイし飽きるから会社の売り込みを一切やめて、雑談から悩み相談だけ行い、相手の話を徹底的に聴こう、という方針を決めて臨みました。すると、いつもの2倍以上の人数が、ブース内で次回の自社説明会をその場でエントリーしてくれました。会社紹介は30秒程度しかやっていないにもかかわらずです。

採用面接では徹底的に新卒の趣味をほめ・悩み相談をした

また、新卒の採用面接では、徹底的に学生の趣味や大事にしていることを聞いてみました。ペルー文化に詳しいペルーオタクのA君、3人麻雀が大好きなB君、就活に行き詰り、面接後半では泣きだして、途中から悩み相談に変わってしまったC君と、立て続けに3人内定承諾をもらうことができました。後で聞いてみたら、「趣味のことを聞いてもらったのはかるびさんだけでしたので」この会社にしました、とのことでした。そんなことで会社決めていいんかな?とも思いましたが、ともかくも彼らとしっかり向き合い、共感を高めた結果だったのかなと思います。

まとめ

採用面接で成功するには、会社の売り込みやその場での即席パワハラアドバイスではなく、何よりも求職者に寄り添い、話をしっかり聞いてあげること、これに尽きると思います。これを1次面接などで、あなたの番で1回でもやっておくと良いのです。求職者は必ずあなたのことを最後まで覚えています。一気に自社に対する好感度があがり、入社してもらえる可能性が高まっていきます。

そのコツは、とにかく相手の話を聞きまくること、9割は相手に話させることだと思います。もし皆様が会社で臨時の面接官をやることになったら、話したくなるのをグッとこらえて、是非やってみてくださいね。

 

それではまた。

かるび