あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

MENU

チリワインの日本への輸入量がNo1に!なぜ急速に販売が伸びたのか考える

f:id:hisatsugu79:20160202012606j:plain

【2016年8月2日更新】

かるび(@karub_imalive)です。

2015年に、とうとうチリワインが日本でのワイン輸入量No.1になったとの報道がありました。2007年にEPA(経済連携協定)を締結し、輸入量が急増しだしてから8年。とうとうチリワインが、日本でのワイン輸入量No.1となりました。実に、協定締結前の10年前から9倍以上に増えたことになります。

f:id:hisatsugu79:20160201222241p:plain
(引用元:読売新聞記事より)

ちなみに、この図で一旦1998年にフランス産、チリ産ともぐっと消費量が上がっているのは、赤ワインの「ポリフェノール」がもてはやされた第6次ワインブームによる輸入増の効果です。

かるびも、家飲みで購入するワインは大半が安旨系のチリワインなんです。

今日は、どうしてこんなにチリワインの輸入が急増したのか、その理由と、最後にお薦めのチリワインを書いてみたいと思います。

急増した理由①:安い!

コンビニやスーパーで売っている500円以下の輸入ワインって、ほぼ全部チリワインです。もうラベルをまじまじと見なくても、すぐにわかります。実際に、この価格帯での値付けは、他の国からのワインではなかなか難しい。なぜなら、ワインの元々の価格に加え、輸入する際の関税が乗っかってくるからです。

前述しましたが、チリと日本は、2007年9月よりにEPA(経済連携協定)を発効させ、そこから段階的に輸入関税をゼロにする取り決めをしました。他国から輸入する場合は、約15%かかる関税が、チリとの間では2016年現在5.8%に、軽減されています。これが、2019年には、ゼロになる見込み。

特に、売れる銘柄については、コンテナ単位でバルクで輸入して、瓶詰めは別途日本でやっています。ただでさえ大ロットで輸入して価格が安いのに関税がゼロなので、こういう芸当ができるんですね。

急増した理由②:開けてすぐ飲める!

高いワインって、飲むまでの手順もあるし、時間がかかるんです。例えばボルドーやブルゴーニュの赤ワインのように、開けてから1時間、2時間経過してからようやく味が「開いて」飲めるようになる、気難しいワインが結構あります。

開けた瞬間、「しぶっ!」「マズっ!」となるんです。こういう場合は、デキャンタに開けて空気に触れさせたり、コルクを開けてしばらく放置したり、飲むまでのハードルが高い!まぁ正直面倒なんですよね・・・┐(´д`)┌ヤレヤレ

それに対して、チリワインは開けた瞬間からいきなり楽しめる。これは大きいです。例えば、仕事で疲れて家に帰ってきて、冷蔵庫からワインを取り出して、開けたらすぐに飲める。この自由さ、気軽さがチリワインの良いところです。

急増した理由③:味がわかりやすい!

フランスやイタリアワインは、複数のぶどう種をブレンドして作られる事が多いです。特にボルドーの赤ワインは、毎年のぶどうの出来具合を見て、醸造長が少しずつ調合割合を調整し、そのシャトー独自の伝統の味を守っています。

その点、チリワインは違います。ほとんど、単一種のぶどうから作られて、そのぶどうそのものの味をストレートに表現しようとします。ラベルを見ると、例えば、「Cabernet Sauvignon」(カベルネ・ソーヴィニヨン)とか「Chardonnay」(シャルドネ)みたいにぶどうの品種名がデカデカと書いてありますから。

f:id:hisatsugu79:20160202102610j:plain

そして、味もストレートで、わかりやすい!赤ワインは渋くないし、白ワインは果実味や酸味が引き立っています。開けてすぐ、インパクトのある味が楽しめる、それがチリワインですね。

特に、チリで有名なのが、「チリカベ」という愛称としても有名な「カベルネ・ソーヴィニヨン」種。渋み成分であるタンニンが抑え目で、代わりにシャープな酸味とオーク樽の甘いバニラ香で、非常に飲みやすい造りをしていることが多いです。迷ったら、「チリカベ」を試してみましょう!

要するに、コスパが良かった

要するに、コスパが良いということなんですよね。いつ開けても、安くて、安心してそこそこの香りと味が楽しめる。このチリワインのコスパの良さこそが、ワインをハレの日に飲む敷居の嵩いお酒から、日常的に楽しめるカジュアルな存在へと変えてきた原動力だと思います。

チリワインこそが家飲みワインの救世主

例えば、フランスワインで、外さないレベルのものを楽しもうと思ったら、フルボトルで最低でも3,000円位のものを買わないといけません。(1,000円とか1,500円のものもあるけど、ハズレ率が高くなる・・・)

そのあたりは、こちらのシロクマさんの記事に書いてあります。曰く、覚悟を決めて5,000円札か10,000円札出して良いワインを嗜め!と。

これはこれで、非常に良い記事。ワインは「沼」と形容されるように、趣味として深く深くはまろうと思ったら、やっぱり5,000円位はガツンと投資したい所。かるびも、今日は飲むぞ!・・・じゃなくて、楽しむぞ!という日は、セラーから5,000円級のものを投入する日もあります。

でも、毎日は難しい・・・(笑)

例えば日本人の世帯年収が400万~500万程度として、普段から3,000円のワインを家飲み晩酌で使えるでしょうか?恐らく無理でしょうね・・・。

仮に、1本3,000円として、1日2合≒400ccほど飲むとします。すると、2日で1本、月単位で15本消費。休肝日を作らず、毎日飲み続けると45,000円かかります。うーん。特別な日ならいいけど、毎日毎日ワイン代だけで45,000円もさすがにかけられませんよね。

そこで、チリワインの出番です。チリワインなら、例えば、中上位になるグレードである1本1,000円のワインを2日で飲みきったとしても、月15,000円。これなら、まぁなんとかなるかな?という感じですね。

かるび家では・・・

実はうち、ワインセラーがあるんです。安物の24本型のワインクーラーです。今までは、ワインを買ってきたら、常温でそのままポーンと段ボール箱に入れていました。ただ、去年の5月中旬、「今年こそ、ワインに夏を常温で越させる訳にはいかない!」と思いたち、思い切って省スペース型のセラーを導入した次第。

で、そのセラーの中身ですが、基本的には3,000円以上の中級以上のワインで埋まっています。仲間内の飲み会(保育園の飲み友が多い・・・)や、自分へのご褒美を上げる日に、少しずつセラーから取り出して開けていくのですが、普段はやっぱりぽんぽん高いのは開けるわけには行きません。

そこで、普段はコンビニや通販、量販店で買ってきた1,000円クラスのチリワインを気軽に晩酌で楽しむようにしています。妻は、せっかく高いの買ったんだからガンガン開けたらいいんだよ、というのですが、どうも貧乏症なのか、セラーの高いお酒はもったいなくてあけられないのですね。

そんなわけで、チリワイン、かるび家でも大活躍です。

おすすめのチリワイン3選

チリワインは、2016年現在ではほぼ全部の造り手のワインが、ワイン輸入業者の手で日本に入ってきていると見ていて間違いありません。

中では、1本10,000円を超える高級ワインから、300円クラスのカスカスのワインまで色々あります。ここでは、安くて堅実に楽しめて、かつどこでも全国手に入れやすいチリワインのブランドを幾つか紹介しておきますね。

おすすめ①:Cono Sur ヴァラエタルシリーズ

ConoSur(コノ・スル)社は、低価格ながら驚くほどの品質で、輸出で成功してきました。イギリスでの成功を皮切りに、アメリカ、日本などで高い評価とシェアを獲得することに成功しています。このConoSur社では、ベーシックラインとして、「ヴァラエタル」シリーズが素直にお薦め。写真の通り、ラベルに自転車の絵が描かれているワインです。白、赤共に700円~900円位でブドウ品種ごとに販売されていますが、どれを飲んでも品種の特徴をストレートに反映した、最強コスパワインです。

おすすめ②:SUNRISEシリーズ(コンチャ・イ・トロ社)

f:id:hisatsugu79:20160202004306p:plain

コンチャ・イ・トロ社は、チリで最大手クラスの造り手です。コンチャさんとトロさんが作った家族経営のワイナリーから始まりました。アメリカではチリワインのトップブランドとして成功していますし、日本でも恐らく出荷量はコノスルあたりと1,2を争うでしょう。

このSUNRISEシリーズは、そのコンチャ・イ・トロ社の下から2番目のクラスのグレードで、価格的には900円~1,000円前後で売られていることが多いです。キリンが輸入代理店なので、全国のスーパーやコンビニで手に入ります。スクリューキャップで開けやすいのもうれしいところ。こちらもハズレなく、費用対効果抜群のワインです。

おすすめ③:モンテス・クラシック・シリーズ(モンテス社)

f:id:hisatsugu79:20160202010453j:plain

最後は、僕が一番好きなメジャーどころ、モンテス社。モンテス社は、チリで最も輸出志向のワイナリーです。輸出にも耐えられるだけの実力をつけて、中高級品の世界中への企画・販売で大成功しました。同社の旗艦シリーズは、「モンテス・アルファ」シリーズで、2,000円ちょっとでフランス/イタリアの5,000円クラスの味わいが楽しめます。

でも、それだとちょっと普段のみには敷居が高い。よって、今回はその「モンテス・アルファ」ではなく、一つ下の、初心者にもお薦めのベーシッククラス、「モンテス・クラシック」シリーズを紹介します。1,500円以下で買えますので、こちらも普段使いにぴったり。これも価格対比でコスパ抜群でした。

まとめ

ということで、今日はチリワインについて少し書いてみました。今や家飲みワインファンには、チリワインは無くてはならない友であります。休肝日もほど良く取って、気軽に毎日チリワインを楽しんでいきたいですね。

それではまた。

かるび

PS そうそう、過去にも安ワイン系の記事は、こんなのも書いています。もしよければ是非見ていってください~。

 

 

40歳で、この春、会社をやめたらやってみたいことがまとまってきた

f:id:hisatsugu79:20160202183303j:plain

僕は、まもなく、40歳の春を迎えます。
そして、会社を辞める予定です。
 
実際に、会社を辞めてから何がしたいのか、イマイチ自分でもよくわかってなかったのですが、なんとなく整理できてきました。ここで、今の自分の心境をまとめておいて、後で見返せるように、ブログに書いておこうかなと思います。
 

進学校で勉強してた学生時代

さて、40歳となった今、どうでもいいことではあるが、僕はいわゆる世間から見たら高学歴な方だと思います。
 
きっかけは、小学校5年生の時に両親の方針で中学受験をしたこと。
中学受験までの1年半、学習塾に通い、いわゆる中高一貫で大学受験教育をやってくれる御三家のすべり止め校に合格しました。導いてくれた両親にはもちろん感謝しています。
 
さて、その進学校は、名前は伏せますが、夏にはふんどしで水泳練習、冬には柔剣道で寒稽古するなど、時代錯誤な古き良き質実剛健な校風に、六年一貫の進学教育が売りでした。
 
学校の中では、入学してすぐのテストから、1位からビリまで毎回容赦なく成績表を保護者に配布するなど、徹底されていました。競争心を煽り、学生を勉強に向かわせる仕掛けが満載で、僕もその仕掛けに洗脳され乗っかり、中学・高校と割とストイックに勉強してきた覚えがあります。
 
6年間受験勉強してきて、成績は常に真ん中くらいでした。それでも、それなりに受験勉強にカスタマイズされた中高一貫の進学教育は強烈でした。両親の献身的なサポートもあって、現役で慶応の経済に進むことができました。
 

大学に入ったら反動で留年しました

でも、さすがに大学進学後、1年生の秋にとうとうその反動が来ました。親元を離れて一人暮らしになったことも影響したかもしれない。パタリと勉強をしなくなりました。
 
それまでは6年間受験という目的のために机に毎日1時間、2時間と向かうことが当たり前だったのですが、大学生活は、なんだかんだで自由です。次第に、授業に出席せず、楽をすることを覚えました。
 
以降、留年も経験し、「勉強をする」という観点では、完全に方向性を見失ってしまいました。やりたいこともわからなかったし、だからといって机に向かうこともいやだった。
 
勉強を放棄した代わりに大学で得られたのは、いわゆる人生勉強の部分です。六年一貫の進学校で帰宅部で勉強ばっかりやっていたため、おかげですっかりコミュ障になっていました。人間関係の作り方がわからなかったのです。重症。
 
女性とは口も聞いたことがなかったので、どう話していいのかもわかりませんでした。それでも、入ったサークルがまぁそれなりに良かったのか、まず普通に人とコミュニケーションを取れるようになり、サークル活動で仲間との共同作業を通して何かを達成することに夢中になれたのは良かったです。
 
閑話休題。来年から、早稲田大学の入試改革の一貫で、AO入試(自己推薦)の比率を高めることになったそうですね。その理由というのが、一般の受験生より、AO入試で入った学生の方が優秀だからだそうです。
 
それは、なんとなくわかる気がします。一般の受験生は、受験自体がゴールであり、受験勉強で消耗している人も多いと思われます。そういう受験生は、入試が終わって大学入学後に、本当にやりたいことや、学びたい学問・教養に向き合う精神的な余裕が残っていないのでしょう。
 
その点、AO入試生は、そこまで受験戦争で消耗しきっておらず、結果的に入学してからの学びに対する姿勢が、一般の受験生よりは自覚があるということなんでしょうね。
 

そして社会人になりました

話は戻ります。
さて、勉強をさぼりにさぼった大学ですが、卒業する時にやっぱり後悔しました。
 
「あっ、もっと勉強しておけばよかったな。」
 
心残りだったのが、大学時代の5年間で、物事を覚えるだけの受験勉強ではなく、本質的な教養を身につけたり、本物の学問へ挑戦すればよかった。ということ。
 
その思いは、社会人になってからも、ずっと自分の中で、心の奥底のあたりでくすぶり続けていました。
 
大学卒業後は、両親に心配をかけたこともあり、また、このままじゃダメだっていう思いから、今度は一転して、仕事に打ち込むようになりました。
 
不器用ながらも15年間サラリーマンで、大企業~中小企業で経理、営業、採用といろんな業務をやらせてもらって、仕事についてはそれなりに経験値はしっかり貯めたつもりです。なんか英語や労務系の資格も一杯取りました。
 

どうしても休みが欲しくなった。

ただ、ここ5年ほどは、どうしても生活の中で「仕事」のウエイトが高すぎて、知らない間に少々疲れてしまっていました。本格的に何か休みが欲しいな・・・そう思い始めた時に、、、
 
大学時代遊んでしまって、やっておけばよかった、ということを再度体が動くうちに、やっておきたいなという欲求が抑えられなくなりました。
 
ちょうど、妻が仕事に復帰し、それなりの給与を稼げるようになってきたこともあります。というか、ざっくり僕の1.5倍あって、年々差が開いている、、(+_+) そして、子供が保育園を卒園するこのタイミング、今しかないと思いました。
 
そうだ、1年間、仕事を休んで、人生の夏休みを取ろう。
 
欧米だと、サバティカル休暇という休みがあります。
サバティカルとは、使いみちに関係なく、職務を離れた長期休暇のことを指します。
 
例えば、欧米や外資系企業では、社会人になって10年、15年経過したところで、所属する会社に復帰する前提で、3ヶ月~1年位の長期の休みが与えられる会社があるそうです。羨ましい。
 
日本の会社には、残念ながらそういう制度はありません。いや、探せばあるのだろうけど、40歳位の働き盛りの年齢で、長期間の休みが取れる制度を導入している会社はそうそうお目にかかったことはありません。
 
もちろん、今所属している会社にも、そんなものはありませんでした。
少しでも稼働率を上げて、労働資本を高速回転させて利益拡大、成長を目指すベンチャー系SIerにそんなものがあろうはずがなく、結果的に、長期で休みを取るのであれば、「退職する」一択なわけです。
 
退職は、あっさり認められました。使えないからかな(笑)
4月中旬で退職予定です。
 

これからやってみたいこととか

この4月からやってみたいことが一杯あります。
恥ずかしいのでこの場で全部公開するのは控えますが、方向性としてまずやってみたいのは、いい教養、いい学問にいっぱい触れたいということ。
 
社会人になってから、インスタントな自己啓発ばっかりで、小手先のスキルは一杯身につきました。でもそれじゃ、なんというか渇きは癒せないのですよね。
 
でも、大学に入り直す、とかそういう方向じゃなく、自分自身でその時に興味が湧いた分野の教養や学問を、自分なりのやり方で掘り下げて、知って味わいつくしたいのです。
 
昔から知りたがりやなので、何でもわからないこと、不思議な事は知りたくて仕方がない。インターネットの発達で、世の中に出回っている情報量は飛躍的に増えました。360度、周りを見回したら「これ、どうなっているんだろう」「これを知りたいな」と思うことばかりです。いい世の中です。
 
いわば、壮大な自由研究をやってみたいんですよね。
テーマは色々。
 
その日のニュースから着想を得てインスピレーションのままに掘り下げるもよし、テーマを設定して、それをやってみるもよし。
 
とりあえず、1年限定でいろんなことをやってみます。
それを、文章という形で、ブログに起こしてアウトプットすることで、自分の中で学びを加速・整理させたいし、周りの人にも楽しんでもらえたらもっといいと思います。
 
もちろん、生活もあるし、将来のキャリアもあるので、遊ぶのは1年限定ですけどね。
 
そんなわけで、読者の皆様、もうしばらくよろしくお願いします。
 
かるび
 
PS
熊(id:pojihiguma)さん、交代です(笑)