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東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と人事労務系の記事が多め。

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【ネタバレ有】映画「ローガン LOGAN」感想・レビューとあらすじ徹底解説!/ヒュー・ジャックマン渾身の演技が冴える最終章!

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【2017年6月19日更新】

かるび(@karub_imalive)です。

6月1日にリリースされたX-MENシリーズの新作「LOGAN」を見てきました。17年の長期間にわたってX-MENシリーズを支え続けた俳優ヒュー・ジャックマンが本シリーズにおいて見納めとなる作品です。

正直、「ウルヴァリン」シリーズは、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」「ウルヴァリン:SAMURAI」と正直、出来としてはどうなの?っていう作品が続いていたのですが、今作は西部劇とノワール系を組み合わせた、アメコミ映画には異例のストーリーが大好評。まさに堂々の完結編となりました。

早速ですが、映画を見てきた感想やレビュー、あらすじ等の詳しい解説を書いてみたいと思います。
※本エントリは、ほぼ全編にわたってストーリー核心部分にかかわるネタバレ記述が含まれますので、何卒ご了承下さい。

1.映画「ローガン」の基本情報

<「ローガン」予告動画>
※下記画像をクリックすると動画がスタートします

動画がスタートしない方はこちらをクリック

【監督】ジェームズ・マンゴールド(「ウルヴァリン SAMURAI」他)
【配給】20世紀FOX
【時間】138分

「今作でX-MENシリーズへの出演はラストにしたい!」という主演、ヒュー・ジャックマンの強い要望により、ローガン/ウルヴァリンが出演する最終作となった本作。「ウルヴァリン SAMURAI」に続き、ジェームズ・マンゴールド監督がメガホンを取りました。過去2作で共演している主演のヒュー・ジャックマンもマンゴールド監督の続投をかなり推したのだとか。非常に微妙な出来だった前作から一転して、アメコミ映画の常識を覆す、ラストを飾るにふさわしい斬新な傑作に仕上がりました。

2.映画「ローガン LOGAN」の 主要登場人物とキャスト

ウルヴァリン/ローガン(ヒュー・ジャックマン)f:id:hisatsugu79:20170531230644j:plain

X-MENシリーズに出演し続けて17年。ヒュー・ジャックマンにとっての出世作にして不朽の代表作となった本シリーズ。「レ・ミゼラブル」「プリズナーズ」「ナイトミュージアム」等、X-MENシリーズ以外でも毎年話題作に出演する売れっ子俳優となって久しいですが、やはり彼の原点はX-MENシリーズですね。今、1作目を見直すと、やっぱり若いです(笑)

ローラ(ダフネ・キーン)f:id:hisatsugu79:20170531230608j:plain

年齢離れした素晴らしい存在感!クロエ・グレース・モレッツやナタリー・ポートマンのデビュー時を思い起こさせる天才子役です。11歳でスペイン語・英語の2カ国語を話し、その演技力と感情表現は大人顔負けの完成度。映画「ローガン」公開後、その堂々の演技から、「ダフ姐さん」というニックネームまで定着しかけている貫禄っぷり。今後の活躍が期待されますね。

プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)f:id:hisatsugu79:20170531230630j:plain

ヒュー・ジャックマンと共に、今作でX-MENシリーズからの引退宣言をしました。(年齢的にもこのあたりが限界でしょうね)シリーズ全体を通してプロフェッサーXは苦難と試練に満ちた人生を歩んできましたが、今作ではまさかの「認知症」を患うキャラクターとなっており、最後まで楽をさせてあげないのですね(笑)

ドナルド・ピアース(ボイド・ホルブルック)f:id:hisatsugu79:20170531230705j:plain

リーアム・ニーソンがいずれも主役の「ラン・オールナイト」「誘拐の掟」や、ナタリー・ポートマン主演の西部劇「ジェーン」等で、脇役としてキャリアを着実に重ね、今作ではオーディションで見事ヴィランとしての大役をゲット。今後が楽しみな若手俳優の一人です。

キャリバン(スティーブン・マーチャント)f:id:hisatsugu79:20170601144541j:plain

弱点は太陽の光というミュータントの生き残り。(映画「ミュージアム」(2016)の犯人もそんな感じでしたね)キャリバンは「X-MEN アポカリプス」でも出てきましたが、演じている俳優がそれぞれ異なっています。

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3.結末までのあらすじ紹介(※ネタバレ注)

隠れ家でひっそりと暮らす年老いたローガン

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新たなミュータント達が生まれなくなって久しい2029年。ローガンは、年老いたプロフェッサーX(チャールズ・エグゼビア)、ミュータントの生き残り、キャリバンと、メキシコとの国境付近の隠れ家でひっそりと暮らしていた。

ローガン自身もまた、はるか昔、ストライカー博士に体に埋め込まれた金属、アダマンチウムの副作用により体力・治癒能力の衰えが著しかった。飲酒するようになり、老眼が進みメガネも手放せない始末。古傷が痛み、足もひきずるようになっていた。

彼は、リムジンの運転手として生計を立てていたが、その日、客待ちをしてウトウトしていたスキに、車両強盗の4人組に襲われた。最終的に何とか3人を殺し、商売道具を守ることができたが、至近距離から撃たれたキズはなかなか治らなかった。

別の雨の日、ローガンが客待ちで待機中、後ろから「ウルヴァリン」と見知らぬ女が声をかけてきた。面倒事に関わりたくないローガンは、無視してその場を離れた。客を下ろして車中にいた時、今度は見知らぬ男が乗り込んできて、ローガンに「ガブリエラ」という女を探す協力をしろと話しかけてきた。男は、「アルカリ・トランシジェン」と印字された名刺をローガンに渡して去っていった。

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ローガンは、一旦チャールズとキャリバンの待つ隠れ家へと帰った。チャールズは今や認知症を患っており、時折起こす発作は、その思念波が周囲の人間を麻痺させ、局所的な地震を引き起こした。その日も、薬が切れたチャールズは発作を起こした。重大な事故に繋がる前に、何とかローガンが薬を投与して事なきを得た。

ノースダコタの「エデン」を目指すローガン達

翌日、ローガンが迎車指示に従って2人組の客を拾いに行くと、そこには先日「ウルヴァリン」と声を掛けてきたガブリエラとその娘らしき少女がいた。よく見ると、訳ありなようで負傷している。5万ドル払うのでノースダコタまで長距離を乗せて運んで欲しいというガブリエラの依頼に対して渋々OKをして約束すると、ローガンは一旦支度を整えに隠れ家へと帰った。

ローガンは、金が入ったら船を買って海上でのんびり暮らそう、とチャールズに告げてガブリエラのいるホテルへ向かうと、ガブリエラはすでに死んでいた。そして、ローラは見当たらなかった。

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ローガンが隠れ家へと戻ると、先日名刺を渡してきたピアースという男がつけてきていた。ローラを渡せという。ローラはいつの間にか車のトランクに隠れて隠れ家までついてきていたのだった。チャールズはローラを見て、彼女こそが新世代のミュータントだ、といつになく興奮していた。

ローラは鉄パイプをピアースに投げて気絶させ、ローガンはキャリバンに命じて気絶したピアースをロードサイドに捨ててこさせた。しかし、キャリバンがピアースを置き去りにしようとした時、ピアースは目を覚まし、逆にキャリバンを捕虜にして、再度手下の傭兵たちと隠れ家へと襲撃してきた。

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ローガンはピアースとその手下に取り押さえられたが、ローラはローガン同様、手から鉄のツメを出すと、傭兵軍団達を次々と倒していった。

ローガンは、スキを見てチャールズとローラを乗せて隠れ家を脱出した。しばらくカーチェイスが続いたが、ローガンは、通りかかった貨物列車を壁にして上手く追手を阻んで逃げ切った。

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途中、コンビニで小休憩した際に、ガブリエラの持っていた携帯電話に残された動画を開くと、ガブリエラが働いていた人体実験工場「トランシジェン」での隠し撮り映像が残されていた。ミュータントの精子を人工授精したメキシコ人女性から生まれた幼児たちが、人間兵器として工場内で育成され、凄惨な人体実験を受けるシーンが含まれていた。そして、ガブリエラはローラの母ではなく、施設で働くナースだった。

自殺する子供たち
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子供たちは、特殊能力を発現するものの、自傷行為や自殺などを繰り返し、施設の責任者、ザンダー・ライス博士の思惑通りに人間兵器になろうとしなかった。

動画の途中で携帯の電池が切れたため、ローガンがコンビニへと入ると、ちょうどローラの万引を注意した店員が逆にローラに襲われていた。

ローガンは、チャールズを小便に連れ出しつつ、ローラに「それはダメだ!」とたしなめると、充電器と葉巻を持ってコンビニを出た。

車へ戻ると、ローガンは動画の続きを見た。ある日、X-24という成人型のより残忍な人間兵器が完成すると、子供たちは失敗作として廃棄されることになった。多数の子供たちが安楽死させられる中、ガブリエラは何人かの子供たちを施設から逃し、「エデン」というミュータントの聖地へと向かわせたのだった。動画の最後で、ガブリエラは、ローラは自分の子供ではないと認めた上で、ローラはローガンの子供同様なので、守って欲しいと懇願するのだった。

ローガン達は、戦闘で汚れた衣服や車を交換するためオクラホマのシティホテルへとチェックインした。ローラとチャールズが部屋で映画を見ている時、別室でローラの持ち物からトランシジェンの資料とX-MENのコミックが出てきた。

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コミック内には、EDENというミュータントの聖地が描かれていたが、その最終ページにEDENの住所が載っていた。その住所は、ガブリエラから託された封筒に書かれていた住所とぴったり一致したのだった。

一方、ローラはチャールズと映画「シェーン」のラストシーンを見ていた。ガンマンとの決闘に勝利し、村を去ろうとしたシェーンが少年に最後の別れを告げるシーンだった。チャールズは、今から100年前の映画だよ、とローラに告げた。

ローガンは、新しい車を調達し、その準備ができるまで待っていたが、その時、追手が近づいてきていることを察知した。急いで部屋に戻ろうとしたその時、チャールズの発作による思念波が辺り一帯を襲った。体が麻痺して動けなくなる中、完全に麻痺してしまっている敵を一人ひとり倒しながら、ローラとローガンはチャールズに発作の鎮静剤を注射することができた。辺りが大混乱になる中、3人はホテルを急ぎ後にした。

X-24との初対決、チャールズの死

しばらく行くと、脱輪して、荷台に乗せていた農耕馬が路上へと散らばってしまった農家の一家をみかけたチャールズは、助けてやろうとローガンに呼びかけた。チャールズは念力で馬たちを静かに引き寄せ、ローガンは脱輪した車を溝から引き上げるのを手伝った。

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その一家はマンソン一家といい、お礼にローガン達を夕食へと招待し、その晩泊まって行けと申し出た。先を急ぎたかったローガンだったが、体力の限界から、泊まっていきたいと主張したチャールズの意向で、その晩はマンソン家に泊まることになった。

夜になり、水道が止まってしまうトラブルに遭ったマンソンは、ローガンと数キロ先の水道ポンプの不具合を見に行くことにした。現地で水道栓を締めて帰ろうとした時、地元のチンピラたちがマンソンに襲い掛かってきた。ローガンは軽く蹴散らすと、チンピラたちは一旦退散した。

ローガンが出ていったちょうど同じ頃、ローガンの若いクローンであるX-24が、2Fで寝ていたチャールズの寝室へと入っていき、チャールズを殺した。そして、マンソン家の家族も全て皆殺しにして、ローラを連れ去ろうとした。そして、同じ頃ローガン達に追い払われたチンピラたちは、大人数の仲間を引き連れてマンソン家へと戻ってきていた。

家から出てきたX-24をローガンと勘違いしたチンピラたちはX-24に襲いかかったが、X-24はチンピラたちを全て皆殺しにしてしまった。

マンソン家へ戻り、異変に気づいたローガンは、瀕死のチャールズを介抱したが、まもなく息絶えた。ピアースやライス博士も見守る中、ローガンはX-24と戦った。防戦一方になったが、マンソンがX-24に至近距離から発砲したため、X-24は致命傷を負って倒れた。一方、車の中に囚われていたキャリバンは、自ら自爆してピアースを動けなくした。ローガンは、ローラとチャールズの死体を車に乗せて、走り去った。 

翌朝になり、ライス博士は倒れたX-24に薬品を注射して、再び動けるようにした。ローガンは、湖の近くでチャールズを埋葬すると、車に戻ったが、車はエンストして動かなくなっていた。ローガンは癇癪を起こして車に八つ当たりしたが、そこで足がもつれて倒れてしまった。

「エデン」へ向かうローガンとローラ

ローガンが目を覚ますと、病院の中だった。医師は、ローガンを手当すると申し出たが、先を急ぐローガンは断って病院を出た。外には、ローラが盗んだ新たな車が置いてあった。ローガンがローラに礼を言うと、ローラは初めてローガンに向かって言葉を発した。ローラは、ローガンに友人のミュータントたちが待つノースダコタの「エデン」に連れて行ってくれと懇願した。根負けしたローガンは、エデンへ向かった。

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疲れて運転できなくなったローガンに代わり、ローラが運転を代わってエデンに到着すると、そこはカナダとの国境近くだった。エデンでミュータント達を仕切るリーダーは、リクターと名乗った。リクターは、翌日まで待って、ローラと合流した森林を抜けてカナダへと逃げるという。

ローラは、ローガンもカナダへと行こうと誘ったが、ローガンは断った。翌朝、目が覚めると、ローラも含め子供たちは出発した後だった。ローガンのベッド脇には、リクターが残してくれた薬剤が残されていた。

ローガン、最後の戦い

その時、隠れ家の外にピアース達が追って来ていることを察知したローガンは、急いで子供たちの後を追った。途中で、薬剤を全部注射して体力を回復したローガンは、まもなく追手に追いついた。

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子供たちは、特殊能力を使って善戦したが、圧倒的な人数差に一人ひとり捕まっていった。しかし、そこへやってきたローガンが、一気に追手を倒した。

ローガンの目の前にライス博士とピアース、そしてX-24が立ちはだかった。ライス博士は、ローガンに対して自己紹介をして、ローガンが博士の父を殺した経緯などを話したが、ローガンは、話の途中でライス博士を撃ち殺した。

しかし、X-24はローガンを圧倒し、ローガンは背中から木の枝に串刺しにされて瀕死の重傷を負った。その間、子供たちは全員でピアースを追い詰めて殺害した。

絶体絶命になったローガンだったが、ローラがピストルにアダマンチウムの弾丸を入れて、それをX-24に向けて撃つと、脳に直撃を受けたX-24は死亡した。しかし、回復能力を失ったローガンもまもなくローラの腕の中で息絶えようとしていた。ローラは、「パパ!」と叫んだが、ローガンはそのまま死亡した。

子供たちは、ローガンを手厚く葬り、はなむけの言葉を告げると、予定通り森を抜けてカナダの国境を目指すのだった。ローラは、ローガンの墓標を曲げて「X」の形に変えると、他の子供達を追いかけた。

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4.映画「ローガン」の感想・評価

従来のアメコミ映画と決定的に違う3つのポイント

マーベル、DCシリーズなど、アメコミ映画全盛の中、本作は従来のアメコミ映画にはなかった画期的な3つのポイントが新しかったです。順番に挙げてみます。

画期的なポイント1:ロードムービーとアメコミ映画の融合f:id:hisatsugu79:20170601231002j:plain

まず1つ目は、アメコミ映画でありながら、西部劇のようなテイストのロードムービーであったこと。アイアンマンやスーパーマンのように空をひとっ飛び・・・なんて光景はなく、ローガン達はひたすら色彩感のない乾いた大地を越えて、アメリカを縦断しました。そこに人間ドラマが生まれる余地があるんですよね。アメコミ映画+ロードムービーが融合した新しさは画期的でした。

画期的なポイント2:続編を作らない潔さ

昨今のアメコミ映画は、まず明確な結末が描かれることがありません。1本当たると、映画会社は何作もかけて経済的成功を追い求めるため、もはや映画というより、お金をかけた不定期の連続ドラマのようになってしまっています。

そのため、1本の映画内で描かれるストーリーは、前後の作品とのブリッジでしかないことが多く、映画としての満足感はどうしても薄くなりがちです。一度倒したキャラもすぐに生き返ってきます(笑)ひどい場合は本編で死んだキャラが、エンドロール後の続編へのティザー映像ですでにピンピン動いているという・・・(X-MENシリーズでも旧3部作ラストで死んだマグニートーがアッサリリブートで生き返った理由は未だ不明/笑)

それに対して、本作では最初からローガンが登場する最後の作品として位置づけ、きっちり結末を描き出しました。そのため、最後まで緊張感とラストシーンの余韻が残り、鑑賞者の心に残る確かな「存在感」が感じられます。

画期的なポイント3:リアルなバイオレンス描写の徹底f:id:hisatsugu79:20170601231045j:plain

3つ目は、リアルなバイオレンス描写の徹底です。
厳密に言うと前作「デッドプール」がその可能性を切り開いたのですが、元々泥臭く「鉄ツメ」1本で戦うウルヴァリンには、こういったリアルなバイオレンス描写が物凄くフィットしていました。また、粗野で不器用な男らしく、言葉遣いも遠慮ないストレートな生々しい表現に変わっていたのも最高でした。

アメコミ映画は、どうしてもマーケティングの都合上、子供を取り込む必要から映像表現から過激さや残虐性が抑制されますが、特に過去の「ウルヴァリン」シリーズでは、アクションシーンが無味乾燥なものになりがちでした。(「ウルヴァリン SAMURAI」などはその典型例かと)今作ではその表現上の自己規制をとっぱらった自由な描写が素晴らしかったです。

長旅を通して深まるダブル親子愛!

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偶発的な事件をきっかけに、変則的な組み合わせのメンバーが擬似的な親子関係を深めたり、同性同士の友情を育んだりっていうのはロードムービーの醍醐味ですよね。今作でも、追手とのギリギリの攻防が繰り広げられる緊張感の中で、ローガン⇔ローラ、チャールズ⇔ローガンのダブルでの親子関係が描かれました。

ミュータントとしての特殊能力を失い、「ウルヴァリン」というヒーローから、「ローガン」というただの人間に戻りつつある人生の最終局面で得たものが、197年間に及ぶ生涯の中で最も縁遠い「親子の情愛」だったことは、非常に見ていて感慨深かったです。ローガンが死の間際に流した一筋の涙、最高でしたね。粗暴で不器用な男が、最後の最後で家族のぬくもりの中で死んでいったのは、寂しくも爽やかな余韻を残す最高のエンディングになりました。 

5.映画「ローガン」の伏線や設定をめぐる7つの疑問点 ~ 徹底考察 ~

「X-MEN」シリーズって、どの作品も説明が曖昧で、1回見ただけではプロットの全容や背景が良くわからなかったりすることが多くないですか?「ローガン」も、情報量は多めですが説明は断片的でアッサリしているため、しっかり見ていないと伏線や設定を見逃してしまいがち。そこで、本映画での主要な疑問点を、幾つかに絞って整理してみました。(※随時判明次第修正・追加する可能性があります)

疑問点1:なぜ不死身のはずのローガンは弱ってしまったのか?

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(引用:http://x-men-movies-canon.wikia.com/wiki/ADAMANTIUM

ローガンは、過去にアメリカ軍のウィリアム・ストライカー博士のWeapon-Xプロジェクトで、世界最強の超合金「アダマンチウム」を全身の骨格に移植されてしまいます。手術時こそ拒絶反応はありませんでしたが、長年の間、徐々に「アダマンチウム」の毒性が体内に回り、徐々に彼のミュータント特性である「回復力」を奪っていったのでした。しかし、肝臓の回復力が衰え、「酔える」ようになったローガンが、衰えを逆手に取って、飲酒する習慣を男の哀愁たっぷりに描き出したのは本作の味わい深い演出でした。

疑問点2:他のX-MENメンバーはどこへ行ったのか?

チャールズの思念波で動けなくなるローガンf:id:hisatsugu79:20170601231225j:plain

一応、本作のタイムラインでは「彼ら以外のミュータントは全員死んだ」ことになっています。2024年以降、チャールズは認知症にかかり、彼は自分自身でサイキックパワーが制御できなくなりました。チャールズの特殊能力はたびたび暴走し、強烈な思念波による局地性地震や麻痺を引き起こすようになります。

例えば、本作でもラジオでニュースが流れた2028年のウェストチェスターでの事件では、7人のミュータントが死亡し、数百名の負傷者を出しています。こうして、周りにいたミュータント達は窒息死したり、地震による瓦礫の下敷きになって死んでいったと思われます。

疑問点3:ザンダー・ライス博士の関わった「トランシジェンプロジェクト」とはなんだったのか?

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(引用:http://xmenmovies.wikia.com/wiki/File:X23-44_(Transigen_File).png

彼は、ローガンに殺された父の遺志を引き継ぎ、メキシコ国内で極秘プロジェクトを推進しました。これが「トランシジェン計画」です。特殊なウィルスを仕込んだ遺伝子組換えトウモロコシを市場に流通させることで新たなミュータントの出現を抑制しつつ、「X-23プロジェクト」で、過去にローガンから採取した精子や細胞で人間兵器を作り出し、政府への独占的な人間兵器の供給を目論んでいました。

しかし、「X-23プロジェクト」で生み出された子供たちはコントロールが利かず、殺人マシーンになりたがらなかったため、計画は頓挫します。

疑問点4:X-24プロジェクトとは何だったのか?

f:id:hisatsugu79:20170601231624j:plain
(引用:https://www.inverse.com/article/31784-logan-wolverine-hugh-jackman-villain-x-24

子供から人間兵器へと育て上げようとして上手く行かなかった「X-23プロジェクト」に代わって、最初から成体としてローガンのクローンを作り出すことを目指した新たな計画です。そして、その製作第一号が、早速ローガンとの戦闘で投入されていましたね。「X-24プロジェクト」が成功したため、「X-23プロジェクト」で生み出された子供たちは不要と判断されて、順次安楽死させられました。そこから逃げ出した子供たちのうちの一人が、ローラだったというわけです。

疑問点5:ミュータントたちのエデン(EDEN)は実在したのか?

f:id:hisatsugu79:20170601222444j:plain
(引用:https://www.slashgear.com/x-men-comics-in-the-movie-logan-images-and-details-from-the-creator-07477285/

映画や原作で明らかにされてはいませんが、これはエデンは「なかった」と考えたほうが妥当かと思われます。一旦バラバラに施設から逃げ出し、カナダへと越境する直前の集合場所を表す一種の「暗号」として、「EDEN」という概念が使われたと解釈したほうが自然かと思われます。実際、荒涼とした地に立つ質素なノースダコタの隠れ家は、とても楽園風には見えませんでしたから。

疑問点6:なぜ子供たちはカナダの国境を目指したのか?

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(Wikipediaより)

カナダ側には、「ALPHA FLIGHT」というカナダ政府公認のミュータントのグループがいて、カナダ国内にいる限り、彼らに保護してもらえるからだと思われます。この「ALPHA FLIGHT」はアメリカ-カナダ国境を越えてまでの警備はできないため、まずはリクター達はカナダ国内を目指したのでしょう。ちなみに、この「ALPHA FLIGHT」をメインキャラにしたX-MENスピンオフも構想段階には上がっているようですね。

疑問点7:なぜラストシーンでローラはローガンの墓標を「X」型にしたのか?

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(引用:http://xmenmovies.wikia.com/wiki/File:Logan%27s_Grave.png

これも明確な説明はありませんが、ローラは「X-MEN」の存在と、ウルヴァリンがその中心人物だったことを知っており、それに対するリスペクトの意味として「X」にしたのでしょうね。さらに、「X」は西洋の概念で「終わり」「終点」という意味もあり、「ウルヴァリン」の物語はこれで「終わり」という象徴的な映像表現だったと思われます。

6.X-MENシリーズは、さらなる続編が構想中

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「ウルヴァリン」シリーズは、主人公のローガンが死亡したことで、一旦終止符が打たれましたが、ここで出てきた天才子役、ダフネ・キーンの「ローラ」の今後が気になりますよね?

と思ってネットで調べたら、今作で監督を務めたジェームズ・マンゴールド監督はダフネ・キーン主役の新たなスピンオフに対して意欲的に構想を進めているのだとか。

また、X-MENシリーズ全体で言うと、この後にもいくつか続編が決定しています。順番に列挙してみると・・・

◯X-MEN NEW MUTANTS(2018年4月13日米公開予定)

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(Wikipediaより)
若手のジョシュ・ブーン監督が新人女優2名を起用したスピンオフ。現在撮影が終わり、編集作業中のようです。新世代の数名の新たなミュータントたちが活躍するストーリーです。 

◯デッドプール2(2018年6月1日米公開予定)
海外では「ローガン」のオープニングでティザー映像が流されましたが、日本では流れませんでした。現在撮影も順調に進捗中。次回作もどうやら同じようなテイストで楽しませてくれそうです。ちなみに、こちらがそのティザー映像です。

<「デッドプール2」予告動画>
※下記画像をクリックすると動画がスタートします

動画がスタートしない方はこちらをクリック

◯X-MEN DARK PHOENIX(2018年11月2日?)
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(Wikipediaより)

X-MENのTVドラマシリーズ「レギオン」で製作総指揮を務めたサイモン・キンバーグが監督を務めるとの噂です。旧3部作シリーズでウルヴァリンの恋人だったジーンが主役で活躍するストーリーとなりそう。ここでウルヴァリン再登板なるか? 

◯GAMBIT(2019年以降?)

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主演はチャニング・テイタムが内定。2009年「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」ですでに登場しているミュータントの活躍するスピンオフですが、「デッドプール」「X-MEN:アポカリプス」の大成功で、構想が後倒しになっているようです。

その他、2019年以降に構想中の関連作品も2作あります。
◯X-FORCE(2019年以降?)
◯デッドプール3(2019年以降?)

こうして見てみると、本編だけでなくサイドストーリー、スピンオフが同時並行で企画されており、当分ネタが尽きることはなさそうですね。

7.まとめ

長年の戦いの末に、一瞬だけでもローガンがようやく掴んだ本物の親子の情愛は、心打たれるものがありました。約200年という途方もない長期間、戦いに明け暮れたローガンは、最後まで戦いの中で命を使い切りましたが、見事なラストシーンだったと思います。素晴らしい作品でした。おすすめです!

8.映画をより楽しむためのおすすめ関連映画・書籍など

アメコミ原作「WOLVARINE LOGAN」

今作と直接の関連付けはありませんが、映画「ローガン」の原案となったアメコミ作品です。砂塵の舞う荒野のイメージ、年老いたローガンが旅に出るという設定は同じです。途中、キャプテン・アメリカやアイアンマンなども出てくるスケール感の大きなオリジナル・ストーリーは結構楽しめました(笑)

「ウルヴァリン・スピンオフ」シリーズの過去2作品

「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」「ウルヴァリン:SAMURAI」をセットにしたウルヴァリンシリーズのセットです。日本を舞台にした「ウルヴァリン:SAMURAI」は色々突っ込みどころも多くて別の意味で色々楽しめます!

「X-MENブルーレイコレクション」(5枚組)

X-MENシリーズの最新作『X-MEN:アポカリプス』を除く過去5作品がセットになった格安オトク版!総復習や永久保存版にもってこいですね。

「X-MEN:アポカリプス」

2016年の「X-MEN」シリーズ最新作。数千年昔のエジプトの最強ミュータントが現代に蘇りやりたい放題やるという荒唐無稽なストーリーは意外に良かった!冒頭のピラミッドでの神殿描写も秀逸!

X-MEN関連作品は、まとめてU-NEXTで!

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映画「ローガン」は、X-MENの過去作を見ていない人でも、作品単体で味わえるように作られていますが、過去作・関連作品を見ておくとより隅々まで映画が楽しめます!(X-MENシリーズのトリビアが散りばめられている)

でも、DVD・ブルーレイを今から全部揃えるのは、少し金銭的にも厳しいかもしれません。そこで、おすすめなのがU-NEXTといった、ビデオオンデマンドサービス。現在、ちょうど映画上映に合わせ、U-NEXT「X-MENシリーズ」の過去作を非常に安くチェックできるようになっています。僕も、今作の上映前、全9作をすべてU-NEXTでチェックしました!

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