あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

MENU

特別展「仁和寺と御室派のみほとけ」は仏像ファン必見!予想外に凄い展示内容だった!【展覧会レビュー・感想/仁和寺展】

f:id:hisatsugu79:20180116085112j:plain
【2018年1月21日最終更新】

かるび(@karub_imalive)です。

1月16日から東京国立博物館でスタートした特別展「仁和寺と御室派(おむろは)のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」に行ってきました。展覧会タイトルから、割りと地味な感じなのかな~と軽く考えていたら、行ってみてびっくり!メチャクチャいいじゃないですか!

何がいいかって言うと、平安~鎌倉時代を中心として、仁和寺や、真言宗御室派の寺社が保有する仏像がハンパなくすばらしいんです!仁和寺金堂に納められた国宝「阿弥陀如来坐像および両脇侍立像」をはじめとして、個性豊かでグレード感の高い仏像たちが、計算しつくされた贅沢な展示空間の中でガッツリ楽しめました。2018年初頭からとんでもない仏教美術展が始まったなーという感じです。

早速ですが、興奮覚めやらぬ中、詳細なレポートを書いてみたいと思います!

※なお、本エントリで使用した写真は、予め主催者の許可を得て撮影させていただいたものとなります。何卒ご了承下さい。

1.特別展「仁和寺と御室派のみほとけ」とは

仁和寺の歴史や、その宗派「御室派」について

今回の「仁和寺と御室派のみほとけ」展は、タイトルの通り、御室派総本山「仁和寺」をはじめ、真言宗御室派の寺社が保有する文化財・寺宝を東京国立博物館で一挙に大公開しよう!という企画です。

f:id:hisatsugu79:20180116102702j:plain

「仁和寺」っていうと、京都の有名な観光地になっている「清水寺」や「金閣寺」よりも若干知名度が劣るかもしれません。

でも、この「仁和寺」、実はとてつもない実力を備えた日本屈指のお寺なんですよね。京都北山に山林を含んだ広大な敷地を持ち、所蔵する文化財は、なんと10万点以上。国宝・重要文化財指定を受けた作品は、建物をはじめ、絵画・工芸品・書物などすべて合わせてゆうに50点を越えています。平成6年には世界遺産にも指定されましたし、その庭園に咲くサクラは「御室桜」と言われ、特に有名ですね。

▼八重桜で有名な「御室桜」
f:id:hisatsugu79:20180116102735j:plain

また、その伝統と歴史・格式も半端ないのです!仁和寺が宗祖:空海の密教の教えに帰依する「真言宗」のお寺として開山されたのは、今から約1100年前の西暦888年ですが、その開祖は、なんと天皇家・宇多天皇なのです!

日本の歴史上初めて生前退位し、「上皇」となったことで特に有名な宇多天皇が、退位後、自らの住まいを作ったのがこの仁和寺の境内であり、その住まいは「御室(おむろ)」と呼ばれました。それ以来、仁和寺は天皇家ゆかりの寺院として、19世紀の幕末に至るまで、代々30代に渡って、天皇家の人間が門跡を守り抜いてきました。

▼全国に広がる御室派の寺院f:id:hisatsugu79:20180116103602j:plain

また、西日本を中心として、仁和寺を総本山と仰ぐ末寺が全国に生まれましたが、これら末寺が集まった宗派は、現在では「真言宗御室派」と呼ばれ、現在では日本全国で約790箇寺が御室派に属しています。

本気度が違う展示内容にびっくり!

f:id:hisatsugu79:20180116201444j:plain

今回の展覧会で驚いたのは、主催者である読売新聞社や仁和寺の展覧会にかける本気度です!まず、驚いたのがその展示品の凄さです。出展される作品全174点のうち、なんと国宝が24点、重要文化財が75点と全体の約60%弱が重文クラス以上なんです!

しかも、仁和寺をはじめ、展示品を出展しているほとんどのお寺は関西以西にあるのに、東京国立博物館へ惜しげもなくお寺で一番の国宝・重文級の作品群を出展してくれているのです。そして、その中で、一番の目玉となる秘仏や本尊を含む彫刻が、全期間を通して66体も出展されるとあっては、これはもう、見に行くしかないでしょう!

音声ガイドは染谷将太と阿部寛の映画「空海」コンビ!

そして、音声ガイドもよく出来ていました。全35分間と、充実の大容量はもちろん、2月24日から公開される日中合作の超大作映画「空海ーKU-KAIー美しき王妃の謎」の日本側メインキャスト、阿部寛と染谷将太をナビゲーターに起用。雰囲気を盛り上げてくれました!

f:id:hisatsugu79:20180116085303j:plain

こんな感じで、ヘッドホンをつけて、手元でオーディオトラックを再生する形式の音声ガイドです。是非、映画「空海」の世界を味わってみてくださいね。

f:id:hisatsugu79:20180116091144j:plain 

2.絶対に見逃せない凄すぎる仏像たちを一挙紹介!

前述したように、今回の展覧会では、沢山の国宝・重文級の秘仏たちが、全国の御室派寺院から大集合しているので、仏像ファンにはたまらない展覧会になっています!また、どの作品も照明が素晴らしいので、通常、お寺のお堂では確認できない細部まで、くっきりと至近距離でチェックできるのも見逃せません!

それでは、早速紹介していきます!

国宝 阿弥陀如来坐像および両脇侍立像(京都・仁和寺)

f:id:hisatsugu79:20180116103935j:plain

仁和寺の金堂に収められた三尊形式の阿弥陀如来像です。通常、大日如来をご本尊として崇める事が多い真言宗で、阿弥陀如来像をご本尊とすることは珍しいのですが、この阿弥陀如来像は、開祖・宇多天皇が、亡き父・光孝天皇を供養するため、そのお顔に似せて作らせたと言われています。計算しつくされた照明に、金色の後背が美しく輝き、しばし見とれてしまいました。国宝です。

重要文化財 五智如来坐像(大阪・金剛寺)

f:id:hisatsugu79:20180116103835j:plain

熱心な仏像ファンなら、金剛寺の御本尊「大日如来坐像」は何度も京都国立博物館の仏像コーナーで見てきたかと思います。(※修理期間中、京都国立博物館に預けられていたため)

今回の展覧会で出展されているのは、その名の通り5体ワンセットで配置された重要文化財「五智如来坐像」です。通常時、お寺の多宝塔内部に安置されている配置通り再現され、暗く照明を落とした展示空間に、きらびやかな金像が浮いて見えました。

重要文化財 不動明王坐像(広島・大聖院)

f:id:hisatsugu79:20180116105321j:plain

厳島神社で有名な宮島にある広島・大聖院が所蔵する、伝統的なデザインで形作られた不動明王像。重要文化財です。10世紀頃の作品とされ、赤い後背と編み込まれた辮髪が凄く印象的でした。なお、不動明王とは、密教では大日如来の「化身」とされる存在であります。素朴ながらいかついお顔を見ていると気が引き締まるようでした。

重要文化財 千手観音菩薩坐像(香川・屋島寺)

f:id:hisatsugu79:20180116105355j:plain

頭と体の主要部分を一木から切り出して作った「一木造り」で10世紀に制作された重要文化財・十一面千手観音菩薩坐像です。腕は左右19本ずつで、どっしりとして、大きさ以上の重量感を感じる作品でした。何より、見ていて見飽きないゴージャスさがありました!

重要文化財 千手観音菩薩坐像・重要文化財 毘沙門天立像・不動明王立像(徳島・雲辺寺)

f:id:hisatsugu79:20180116105926j:plain
(写真左から、毘沙門天立像、千手観音菩薩坐像、不動明王立像)

四国八十八箇所霊場で最も標高が高く、冬は非常に寒い山の中にある雲辺寺。近くには観光用ロープウェイや、スキー場もあります。その雲辺寺から、お寺に伝わる三体のお像を全て借り出し、かつてお堂で安置されていた形式であると推測される三尊形式で展示されています。これは圧巻です! 

▼千手観音菩薩坐像
f:id:hisatsugu79:20180116110131j:plain

特に、真ん中の千手観音菩薩坐像は、両脇の厳しい像と比べて、穏やかな顔つきが包み込むように癒やしてくれそうでした。

重要文化財 馬頭観音菩薩坐像(福井・中山寺)

f:id:hisatsugu79:20180116110502j:plain

若狭富士と言われる福井県・青葉山の中腹にある、中山寺で大切にされてきた秘仏です。目には玉眼が施され、慶派の流れを汲む仏師によって制作されたと推測されていますが、出展されている仏像中随一の、特に厳しい表情が非常に印象的でした。

国宝 千手観音菩薩坐像(大阪・葛井寺)

f:id:hisatsugu79:20180116105707j:plain

こちらは、会期後半となる2月14日からの展示となります。1月15日現在では、予告として写真パネルが設置されていました。この千手観音菩薩坐像は、龍華寺の菩薩坐像とともに、出展されている66体の彫刻の中で最も古い仏像です。奈良時代に制作された非常に貴重な古仏となり、国宝に指定されています。

頭上に11面のお顔、そして、腕を1041本持ち、その手のひらには「眼」も描かれた「十一面千手千眼観音」は、見た目の複雑さ・ゴージャスさから、間違いなく本展の目玉展示です!2月14日からお見逃しなく!!

仏像のオールスターが大集合!再現された大迫力の観音堂!

そして、仏像展示のハイライトとなるのは、トーハクの展示室に再現された仁和寺の観音堂とその内部に安置されている33体の仏像たちです!

しかも、須弥壇の構成だけでなく壁面に描かれた壁画をも高精細画像で復元展示してしまうという気合の入り方!現在、観音堂が改修工事中で、中の仏像も九州国立博物館の修理工房で修理中だったため、この機会を活用して、修理が終わった全33体の仏像が本展で初公開されることになりました!通常は一般人は入ることができない仁和寺の観音堂の様子をじっくり味わえる凄い展示です!是非楽しんでくださいね。

▼再現度高し!観音堂の33体の安置仏たち!f:id:hisatsugu79:20180116104217j:plain

しかも、こちらの33体は、写真撮影し放題という物凄さ!江戸時代に制作された、比較的新しい仏像ばかりであるため、重要文化財・国宝指定こそ受けてはいませんが、1体1体古典に忠実なハイレベルな造形で、こうやって全部並べられると、圧巻の展示内容です。インスタ映え間違いなし!張り切ってがっつり撮影しちゃいましょう!

▼写真撮影コーナーの注意書き
 f:id:hisatsugu79:20180116104725j:plain

ということで、僕もがっつり色々撮らせてもらいました!そのうちのいくつか、紹介しておきますね!

f:id:hisatsugu79:20180116104316j:plainf:id:hisatsugu79:20180116104357j:plainf:id:hisatsugu79:20180116104551j:plain

また、是非高精細画像で再現された壁画部分も注目してみてくださいね。観音堂の須弥壇の裏側部分まできちんと再現されており、複製された壁画も見どころ満載です!

f:id:hisatsugu79:20180116173519j:plainf:id:hisatsugu79:20180116173543j:plain 

スポンサーリンク

 

3.その他、展覧会の3つのみどころ

上記で紹介した仏像以外にも、見逃せないアイテムが多数出展されています。もう、どの展示室のどこを向いても重要文化財・国宝だらけで、凄い出展内容です!

みどころ1:数々の国宝級書跡や経典、仏画たち

▼後宇多天皇宸翰消息(京都・仁和寺/重要文化財)
f:id:hisatsugu79:20180116110858j:plain

宸翰消息とは、歴代の天皇が直筆でしたためた手紙のことを指します。本展でもこの他に高倉天皇・後嵯峨天皇・後醍醐天皇など、平安末期~鎌倉時代にかけて、各天皇がしたためた宸翰消息がズラッと展示されていますが、僕が中でも気にいったのは後宇多天皇のものでした。それにしても、歴代の天皇、さすがに字が上手ですね・・・

▼孔雀明王像(京都・仁和寺/国宝)
f:id:hisatsugu79:20180116111141j:plain

仁和寺では、国家規模の災厄を払うためにしばしば「孔雀経法」という修法が「無双の大秘法」として執り行われました。そのためか、秘宝の象徴でもある孔雀明王像をいくつも保有しています。本作は、その中でも最古にして国宝指定されている、中国・北宋から伝わったとされる作品です。

非常に状態も良く、大切に守り継がれてきたことがわかります。後で図録をもう一度見返してみたら、なんと阿修羅像と同じく三面六臂で、サイドにもお顔があります。是非注意深くチェックしてみてくださいね!(※展示期間は2月12日まで)

▼両界曼荼羅(子島曼荼羅)(奈良・子島寺/国宝)f:id:hisatsugu79:20180116111311j:plain

大日如来を中心に配置し、その周囲に無数の仏像群が左右対称・幾何学形に配置された、密教の世界観を象徴する仏教絵画として、一番有名なのがこの「両界曼荼羅」です。(※展示替アリ※1/16~2/12:胎蔵界/2/14~3/11:金剛界)

僕もこれまで色々と両界曼荼羅を展覧会で見てきましたが、この子島寺の「両界曼荼羅」は、その大きさ、壮麗さ、状態の良さで群を抜いていると思います!黒く退色した銀地部分に対して、ピカピカ光る金泥で描かれた仏像が、闇に浮かび上がるような感じで素晴らしい!

▼御室相承記 巻一(京都・仁和寺/国宝)f:id:hisatsugu79:20180116112053j:plain

その他、国宝・重要文化財指定された書物も多数出展されています。さすが天皇家に縁の深いお寺なので、どれも保存状態が非常に素晴らしかったです。 

みどころ2:空海直筆!国宝「三十帖冊子」が凄い!

本展覧会の展示前半のハイライトとなるのはこの「三十帖冊子」です。空海が804年~806年に渡る約2年間、長安の青龍寺にて阿闍梨・恵果から伝授された密教の教えを、空海や唐人の写経生、橘逸勢らが書写して持ち帰ったとされる書物です。何回かの展示替えを経て、1月28日までの期間限定で三十帖全てが展示される予定となっており、仁和寺の外部で全帖が公開されるのは史上初となるそうです!

f:id:hisatsugu79:20180116105052j:plain

展示は、ガラスケース内にそれぞれの実物が展示され、それを部分拡大した解説パネルが壁面に貼られています。

▼「三十帖冊子」展示風景f:id:hisatsugu79:20180116105123j:plain

特に、空海が書いたとされる部分には「空海筆」と書かれている親切設計。空海だけ行書体で書いているため、割りとわかりやすいですよ。また、どれがそうなのかは不明ですが、空海と同じく「三筆」とされた書の大家・橘逸勢の手による箇所もあるそうです。

▼「空海筆」と注意書きでわかりやすくなっているf:id:hisatsugu79:20180116110748j:plain

みどころ3:充実!渋すぎるグッズコーナー!

そして、今回要注目なのは、ガラッと雰囲気が変わり、レイアウトが一新されたグッズコーナーです。

これまで、平成館で開催された企画展では、概ね過去の展覧会で使われたセットを順繰りにずーっと使いまわして売り場が作られていましたが、今回のグッズコーナーでは、レイアウトが大変更された上、混雑しても余裕を持って買い物できるように、非常にディスプレイがスッキリしていました。

f:id:hisatsugu79:20180116091458j:plainf:id:hisatsugu79:20180116092603j:plain

さて、早速グッズ類を見ていくとしましょう。

まず、一つ目にはやっぱり定番の図録ですね。自宅でもう一度、御室派の秘仏達を味わいたい!という人は是非!

▼今回もずっしり重い!充実した図録
f:id:hisatsugu79:20180116092516j:plain

そして、「三十帖冊子」から、空海の書いた文字を厳選してピックアップし、デザインに組み込んだ各種グッズがいい感じでした。例えば、こんな感じです。

▼ぐい呑み
f:id:hisatsugu79:20180116092427j:plain

▼Tシャツ
f:id:hisatsugu79:20180116093351j:plain

 ▼トートバッグ
f:id:hisatsugu79:20180116092800j:plain

▼空海もなか
f:id:hisatsugu79:20180116102045j:plain

また、これは面白いな、と感じたのが、国宝三十帖冊子から、空海直筆の48文字を厳選して、習字用のお手本カードとして収録したセットです。

▼空海 四十八文字御手本カードf:id:hisatsugu79:20180116101809j:plain

また、現在「月刊!スピリッツ」にて、空海と最澄の歴史伝記マンガ「阿・吽」を連載中のおかざき真里氏にデザインを依頼したトートバッグや湯のみ、クリアファイルなどのオリジナルグッズも良かったです!マンガのキャラやシーンを抜粋したものではなく、本展用におかざきさんが最初からゼロからデザインしたグッズです!

 ▼おかざき真里氏のマンガ「阿・吽」f:id:hisatsugu79:20180116092223j:plain

▼クリアファイル
f:id:hisatsugu79:20180116093537j:plain

 さらに、おかざきさんの直筆でのメッセージも添えられていました! 

f:id:hisatsugu79:20180116093639j:plain

さらに、本展で作品を出展している各地の御室派の寺院のご当地を代表するようなお土産品を集めた「プチ・物産展」的なコーナーも良かったです。お茶・お酒・乾物・お菓子など、厳選された魅力的な各地のお土産品が集められていました!

▼物産コーナーも面白い!f:id:hisatsugu79:20180116091538j:plain

最後に、定番の書籍コーナーですね。「仏像」や「仏教」「空海」といった関連書籍が所狭しと並べられていました!特に良かったのは、下記の「関連書籍コーナー」で取り上げています!

▼定番!書籍コーナー
f:id:hisatsugu79:20180116092651j:plain

スポンサーリンク

 

4.混雑状況と所要時間目安

f:id:hisatsugu79:20180116085330j:plain

事前の注目度がそこまで高くなかったこともあって、2月中までは土日のお昼前後以外であれば、スムーズに入場できそうです。

ただし、非常にレベルの高い展示や、SNS映えする写真撮影コーナーから、口コミで展覧会の凄さが伝わりそうな感じ。昨年、本館で開催された「平安の秘仏ー滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」「ほほえみのみ仏ー二つの半跏思惟像」会期後半に口コミで人気が広がったことも考えると、できるだけ早めに行ったほうが良さそうです。

5.関連書籍・資料などの紹介

もっと知りたい仁和寺の歴史

本展の会期にタイミングを合わせて出版された、東京美術の定番「仁和寺特集」ムック本。仁和寺の歴史や、その保有する文化財・美術品の数々をわかりやすく写真付きで解説しています。コンパクトで初心者にもわかりやすい、いつもどおり素晴らしいクオリティでした。本展を理解するための副読本としては、No.1だと思います。

映画「空海」原作本「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」

2月24日公開の映画「空海ーKU-KAIー」の原作本です。夢枕獏が描いた、空海を主人公とした、中国を舞台とした冒険活劇であります。僕も今読み始めましたが、これは面白い!映画も楽しみですね。

グッズ監修者:おかざき真里が空海・最澄を描く!マンガ「阿・吽」

今回の特別展「仁和寺と御室派のみほとけたち」のトートバッグやクリアファイルのデザインを監修したおかざき真里氏が、現在月刊!スピリッツで連載中の「阿・吽」。空海と最澄をダブル主人公とする、平安初期を舞台とした、スケール感の大きな歴史伝奇ストーリーなのですが、これがめちゃ面白い!僕も展覧会の前日に6巻まで一気に買ったのですが、あっという間に読み終えてしまいました!これはおすすめ!

6.まとめ

展覧会が始まる前は、いつものトーハクの仏教系の展覧会だから、とりあえず押さえておくかな・・・くらいの気持ちで軽く構えていたのですが、いや、完全にナメてました。予想を遥かに上回る、素晴らしい仏教美術の数々と、練り込まれた美しい展示空間に圧倒されました。2018年上半期、最大のダークホース的展覧会となったと思います。仁和寺や御室派の寺院から惜しげもなく集められ、総力特集された今回の展示、文句なくオススメできる良い展覧会です!

それではまた。
かるび

展覧会開催情報

※作品目録は、こちらからダウンロードできます。

◯開催地
東京国立博物館 平成館
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
◯最寄り駅
JR上野駅公園口、鶯谷駅南口から徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、東京メトロ千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅から徒歩15分
◯会期・開館時間
2018年1月16日~3月11日
※会期中に展示替あり
休館日:月曜日
※ただし2月12日(月・休)は開館、2月13日(火)は休館
開館時間:午前9時30分〜午後5時
※金曜日、土曜日は午後9時まで
※入館は閉館の30分前まで

◯HP
特別展「仁和寺と御室派のみほとけ-天平と真言密教の名宝-

◯Twitter
 特別展 仁和寺と御室派のみほとけ (@ninnaji2018) | Twitter

トーハク広報室 (@TNM_PR) | Twitter