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【ネタバレ有】「劇場版ソードアートオンライン オーディナル・スケール」感想とあらすじ・伏線の徹底解説!/ハイレベルな集大成的オリジナル大作映画!【劇場版SAO】

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【2017年3月14日最終更新】
かるび(@karub_imalive)です。

2月18日にリリースされた新作「劇場版ソードアートオンライン オーディナルスケール」(以下「劇場版SAO」と省略)を見てきました。2013年、2014年に放映されたアニメ版第1期、第2期のストーリーをベースにオールスターが出演する、ファン待望の集大成的な大作映画です。公開されて3週間、早くも興収が15億円に迫り、予想以上の大人気です!以下、映画を見てきた感想やレビュー、あらすじ等の詳しい解説を書いてみたいと思います。

※本エントリは、ほぼ全編にわたってストーリー核心部分にかかわるネタバレ記述が含まれますので、何卒ご了承下さい。

1.映画「劇場版SAO オーディナルスケール」の基本情報

<オーディナルスケール予告動画>

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【監督】伊藤智彦(「SAO第1期」「SAO第2期」)
【作画総監督】足立慎吾
【キャラ原案】abec
【原作】川原礫「ソードアートオンラインシリーズ
【脚本】川原礫・伊藤智彦
【配給】アニプレックス/KADOKAWA
【製作】A-1 Pictures
【時間】110分

アニメ版「SAO第1期」「SAO第2期」とほぼ同じチームで製作された本作は、原作者川原礫が自ら脚本を担当するなど、原作やアニメの世界観を忠実に受け継いで製作されるなど、従来のファンは全く違和感なく入っていけます。

その一方で、今回がSAOに対して全くの初見だと、少し厳しいかもしれません。フルで楽しみたいなら、DVDや各種配信サイトでアニメ版第1期(Amazon Prime他)、第2期(U-NEXT)を見ておくことを推奨します。時間がない場合は、アニプレックスの公式サイトに、約10分間で過去のアニメシリーズをまとめた動画があるので、そちらを最低限見ておくと良いと思います。

<SAO、TVアニメのダイジェスト動画>

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2.「劇場版 ソードアートオンライン」主要登場人物とキャスト

基本的には、ソード・アート・オンラインシリーズの主人公キリト、アスナの2人を中心とした攻略組や、過去ストーリーで彼らと深く関連したメンバーがほぼ総出演しています。重要キャラの一瞬だけのカメオ出演などは、ファン泣かせの嬉しいサービスでした。(※ここでは、主要キャラのみ紹介しておきます)

キリト(松岡禎丞)
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アニメ第2期でも新しいVRMMOに消極的でしたが、今回のオーディナル・スケールでも今ひとつ煮え切らない感じ。ALOアインクラッド22層でアスナと仲良く満たされた生活を送っているのに、敢えて乗り換える意義がわからない、というのはよく分かる(笑)しかし、中盤からはいつもの巻き込まれ体質と責任感を発揮して、アスナがピンチになると本気で攻略を目指すようになります。

アスナ(戸松遥)
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囚われたり、記憶喪失になったりと、SAOシリーズでは一番危ない目に遭っているのは、やっぱりキリトを本気にさせるためにはストーリー上仕方ないところ(笑)しかしVRMMOだけでなく、ARでもちゃんと動ける身体能力はさすが。

ユナ(神田沙也加)
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神田沙也加の歌唱力は本当に安心して聴けるし、色々声色も調整できるのでこの起用は本当に良かったと思います。声優としても全く違和感ありませんでした。この人、アニメ業界の宝でしょ?

エイジ(井上芳雄)
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やや棒読み演技が気になりましたが、思ったほど酷くはなかったかも。血盟騎士団のときとは、表情だけでなく、顔の造作まで違ってきているような・・・

重村教授(鹿賀丈史)
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あとで鹿賀丈史がやっていると言われるまで全く気づかなかった。それほど、ポッと出の素人声優臭さがなく、板についた演技が光りました。裏番組で「相棒劇場版4」でも大活躍中。

リーファ(竹達彩奈)
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今作では、クライマックスシーン以外はほとんど出番がなく、脇役陣の中では存在感は少し薄かったような。でも、クライマックスシーンで胸の谷間からユイが出てきた大サービスなシーンでリーファのファンは満足でしょうね(笑)

シリカ(日高里菜)
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今作では非常に出番が多く、存在感がありました。アスナの引き立て役としての出演でしたが、アニメ第1期以来の出演頻度にファンは嬉しかったのではないでしょうか?

リズベット(高垣彩陽)
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アニメ版でアスナのために早々に身を引いてから、すっかりいい姉御ぶりが板についてきたリズベット。今後サイドストーリーでもいいので、リズベットが幸せになれるような新たな展開を用意してあげて欲しいところです。

シノン(沢城みゆき)
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今作はARだったので、普段着に近いメガネっ子仕様で戦闘に参加していました。遠隔攻撃は不利なオーディナル・スケールにおいて、一人気を吐くなど、出番は少ないながらも存在感はありました。

クライン(平田広明)
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今回は完全にやられ役。風林火山のメンバーがエイジの標的になり、序盤早々にストーリーからリタイア。風林火山が普段着でもユニフォームをちゃんと着用しているのが微笑ましかったです(笑)

ユイ(伊藤かな恵)
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ARになり、出番が確実に増えたユイ。今回の映画では、「こんなことまでできるのか!」とその無双ぶりに驚かされました。ある意味、無敵のチートキャラであります。

その他、過去にアニメシリーズでキリト・アスナ達が絡んだメインキャラ達が様々な形で出てきますので、要チェックです。

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3.劇場版「SAO」ラスト・結末までのあらすじ(※ネタバレ)

3-1.新たに流行したARゲーム「オーディナル・スケール」

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2024年11月7日、天才科学者、茅場晶彦が10000人のユーザーを人質に取ったデスゲーム「ソードアート・オンライン」(以下SAO)がキリトに攻略されて、茅場が死んでから2年。そこで生き残った「SAOサバイバー」達は、平和な日々を過ごしていた。

2026年春、ヘッドギアをかぶるフルダイブ型のVRMMOに代わり、急激に流行しつつあったのは、AR(拡張現実)型情報端末「オーグマー」だった。

専用端末機器を使い、仮想空間へと意識ごと転移しなければならない従来のVRMMOと違い、覚醒したまま現実空間で手軽に楽しめること、電磁波照射による危険性がないことから、オーグマーは破竹の勢いで普及しつつあった。

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オーグマーの作り出すAR空間では、現実世界に仮想世界の情報を重ね合わせて投影するため、目的地へのルート案内や、ゲーム・TVなどの娯楽、お店の割引券や食べ物のカロリー計算、チャットなど、日常生活の広い場面で応用ができる便利な機能が多数実装されていた。

帰還者スクールに通うアスナ、シリカ、リズベットはすぐにこの「オーグマー」に夢中になっていたが、VRゲームに慣れたキリトは、なんとなくこの熱気についていけず、乗り気にはなれなかった。

そして、オーグマー上でリリースされたARゲーム「オーディナル・スケール」も話題を集めていた。現実世界のイベントスペースで出現する各種アイテムを集め、モンスターや対人バトルを進めていくRPGゲームである。戦闘で勝ち進み、ポイントを集めると、ゲーム内でのランクアップが可能になる。そして、ランクに応じてゲームスポンサー企業から、様々なサービスを受けられるような仕組みが、ゲームの人気拡大につながっていた。

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また、ゲーム内では、AIで動き、歌って踊るヴァーチャル・ARアイドル「ユナ」がイメージキャラクターとして非常に人気を博していた。

3-2.オーディナル・スケールでのトラブル

ある日、キリトとアスナは、クラインから「オーディナル・スケールのボス戦」を試さないか?と誘われた。キリトは気乗りがしなかったが、アスナに促されて、渋々参加してみることにした。

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会場は秋葉原UDXだった。ゲームイベントスタートは21時。ユナの歌い出しと当時に、旧SAOの10層ボスモンスター「カガチ・ザ・サムライロード」が出現した。モンスターの攻撃特性を読み、敵を倒そうとするも、VR環境と違い、感覚の違いや体の重さが気になり、動きが鈍いキリト。ランクNo.2のエイジという男が戦闘途中からフィールドに現れたと思うと、あっという間にモンスターに大ダメージを与え、最後にアスナがトドメを差して、その日の戦闘は終了した。ユナは「ご褒美」と言って、アスナにキスをした。

エイジは、その晩、レアアイテムを拾った風林火山のメンバーを襲撃してアイテムを奪うなど、手段を選ばずターゲットをつぶしていくのだった。

4月24日、ALO内アインクラッド22層のキリトとアスナの山荘にいつものメンバーが集まっていた。仲間内の何人かに、1週間後に行われるユナのコンサートチケットが当たったようだ。剣道の合宿で行けないリーファと、乗り気ではないキリト以外、誘い合わせてみんなでコンサートに行くことになった。

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翌日朝、剣道の合宿に妹、直葉を送り出すと、キリトはALOでアスナと落ち合い、今や閑散としてしまったALOの状況について嘆いた。ALO内のクエスト・イベントも人が集まらず中止になったという。アスナと5月4日に流星を見に行く約束をして、その日はログアウトした。

一方、アスナはその晩も代々木公園で行われる「オーディナル・スケール」のイベントにクラインのギルド「風林火山」メンバーと一緒に参加した。ゲームがスタートすると、「ザ・ストームグリフィン」がアスナの前に現れた。アスナは、SAOでの攻略の記憶を元に、集団戦を上手に指揮して、見事に勝利を収めた。ランクも127位まで急上昇したのだった。しかし、クラインはエイジにギルド仲間を倒され、クライン自身もエイジに襲撃され、骨折させられた上に記憶をスキャンされてしまった。

エイジに襲撃されたクラインf:id:hisatsugu79:20170218230627j:plain

翌日、キリトはアスナとデートの約束をしていた。アスナが現れるまでの間、代々木公園で「オーディナル・スケール」の練習を一人打ち込んでいると、白装束の見知らぬNPCの少女に出会ったが、白装束の少女はある方向を指差して一瞬で消えてしまった。この後、度々キリトは白装束のこの少女と頻繁に出会うことになる。

アスナと合流後、アスナと昨日の戦闘の感想と、No.2プレイヤー「エイジ」について話し合った。エイジの正体は、元SAO内での血盟騎士団メンバー「ノーチラス」ではないかと疑うアスナ。血盟騎士団では、彼は確かに優秀だったが、重要な戦闘でたびたび祐樹を出せずチームワークを乱し、活躍できずに埋もれていた無名の存在だったという。

次の日21時からも、バイトで行けないシノン以外、アスナとシリカ、リズベットが「オーディナル・スケール」のボス戦イベントに参加した。きな臭さを感じていたキリトは、念のために総務省の菊岡へ連絡するとともに、自身はアスナ達と別行動で密かにソロで参加することにした。

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バトルでは、旧SAOでの91層のボスモンスターが出現した。強すぎるモンスターを前に、その日アスナたちだけでは全く刃が立たなかった。エイジに突き飛ばされて、モンスターに襲われるシリカを庇ったアスナは、体力ゼロとなり、戦闘不能に陥った。キリトはエイジと対決するも、タイムアップとなってしまった。

その晩、アスナは夢を見ていたが、キリトについての記憶や、旧アインクラッドでの記憶が急にぼやけてしまい、違和感で真夜中に目が覚めた。ALOへキリトを呼び出し、自身の記憶障害についてキリトに相談した。

翌日、キリトはアスナを病院へ連れて行き、アスナの精密検査をした。アスナの脳機能に異常はなかったが、部分的に記憶障害を起こしているとの診断だった。ARイベントバトル以降、オーグマーが原因で記憶障害が進む現状に、キリトとのSAOでの大切な記憶をなくして平常心を失いつつあるアスナ。翌日、キリトは入院中のクラインも尋ね、クラインも旧SAO関連の記憶をなくしていることに気づいた。

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その晩、キリトはふたたび開催された「オーディナル・スケール」の東京ドーム前でのイベントに一人で参加していた。すると、シノンが駆けつけてくれた。そこで第18層のボスキャラ「ダイアンタスク」(※注:聞き取り間違ってたらすみません、修正します)が現れた。

キリトはこれを倒し、ユイは東京ドーム上空を飛んでいたドローンに吸い込まれていくSAO生還者の「記憶」を追って、ドローンの中に入っていくも、途中で侵入できなかった。キリトは、シノンの助けもあり、戦いに勝利した。そして、キリトがこれまで白装束の少女と出会い、その都度少女が指差した場所をプロットしてみると、大岡山の東都工業大学が浮上した。

3-3.黒幕、重村との対決と、キリト達の最終決戦

翌日、キリトは東都工業大学の重村教授の授業に潜り込み、授業終了後重村教授にオーグマーと記憶障害の関係性について指摘したが、重村ははぐらかした。キリトは、続いて総務省の菊岡に連絡して、すぐにオーグマーの使用を中止させるよう進言したが、菊岡は、すぐには難しいと回答した。

その晩、キリトはアスナの家を初めて訪問した。母親は留守だった。アスナの記憶障害は進行しており、最近約束した埼玉の山で星を見る約束まで忘れてしまっていた。アスナは忘れないよう、日記をつけていた。キリトは、それを見てアスナの記憶を絶対に取り戻すと誓った。

翌日、重村は、エイジに「計画を急いで進捗させろ」と指示を出した。キリトに感づかれたからだ。一方、キリトはその晩、明治神宮の参道内で、白い装束の少女と初めて言葉を交わした。白装束の少女は、重村教授の娘、重村悠那で、ユナと同一人物だった。キリトは、少女が旧SAOにいたことを思い出した。悠那は、キリトにもっとランクを上げないとオーグマーの裏で動く計画の真相には近づけない、とアドバイスをした。

キリトは、オンラインで直葉に連絡をして、剣道について一から学び直し、来るべき決戦に備えるのだった。

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キリトは、その夜、「オーディナル・スケール」のボス戦各イベントをはしごして、片っ端からポイントを取得し、最終的には9位までランクアップすることに成功した。

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そして、いよいよユナのライブの日がきた。場所は新国立競技場。クライン以外の仲間がスタンドに座ってライブを待つ中、キリトは、地下3Fの駐車場でエイジと対決していた。腕を挙げたキリトは、エイジと互角以上の戦いをしたが、エイジの肉体機能をブーストする装置に気づくと、これを素手で外して、エイジを倒すことができた。

ライブがスタートすると、観衆が盛り上がる中、重村教授は、かつての教え子、茅場晶彦(のゴーストイメージ)に「オーディナル・スケール」を開発した真の目的は、旧SAOで命を落とした娘、重村悠那(しげむらゆうな)をAI化して、再構築するため、アインクラッド内で悠那と記憶を共有するSAOサバイバーをライブ会場へと一堂に集め、彼らの記憶を奪い取ることだったと述懐した。

ライブが終わると、ファイナルイベントとして、その場に無数のSAOのボスキャラ達が現れた。会場は大混乱に陥り、観客たちは逃げ惑ったが、出口は封鎖され、観客たちは会場内に閉じ込められてしまった。恐怖がピークに達したところで、ライブ会場に設置したドローンがSAOサバイバーから記憶の高出力スキャンを行うと、部分的な記憶の欠損では済まず、共鳴効果により脳が破壊されて全員死亡してしまうリスクがあった。

白装束の少女、悠那は父、重村教授に「こんな形での復活は望んでいない」と止めようとしたが重村は聞く耳を持っていなかった。また、重村は、キリトとの戦いに負けて傷ついたエイジをも用済みとして、ユウナの記憶を吸い取るためにボスキャラを1体送り込んだ。

悠那は、キリトに、アインクラッド100層「紅玉宮」のモンスター「An Incarnation of Radius」を倒すとドロップするアイテムを使えば、一瞬でライブ会場に現れたモンスターを倒せるはずなので、戦ってきてほしいと懇願した。悠那は、キリトたちを第100層へと送り込んだ。

ボス戦が行われたが、ユイがかつての仲間たちを召喚し、アスナも勇気を出して戦ったため、何とか100層のボスを倒すことができた。ボスがドロップした剣をコンサート会場に転送されたキリトが振るうと、ほぼ一瞬でボスキャラを一掃することができた。

ボス戦が終わると、100層のボスと同じリソースで実体化されていた悠那も消えることになったが、悠那には迷いはなかった。悠那は、消える前に旧SAOサバイバーから取得した記憶をそれぞれに返却しつつ、重村やエイジにも消える前に感謝の言葉を残して消えていった。スタジアム内のボスキャラが一掃されたあと、重村は総務省の菊岡らに連行された。

翌日のニュースでは、ユナのコンサート会場での混乱は、サプライズ演出であったことが発表され、重村の「オーディナル・スケール」開発元であるカブラ社社外取締役からの辞任が発表された。

そして、5月4日。いつもの酒場では、クラインの退院祝いに仲間が集っていた。しかし、キリトとアスナはそこにはいなかった。以前の約束の通り、記憶を取り戻したアスナと堂平山で流星を見に行っていたのだった。キリトは、アスナに改めて指輪を嵌め、二人で仲良く星空を眺めるのだった。

そして、後日。菊岡は、本来犯罪者として逮捕拘禁されるべき重村を国家の超法規的措置により、不問に付す代わりに、ある秘密プロジェクトへ連れて行った。そこには、菊岡が秘密裏に関与する、ベンチャー企業「ラース」での次世代型フルダイブ実験機が置かれていたー。(SAO will returnという字幕で終了) 

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4.感想や評価(※ネタバレ有注意)

4-1.マニアでも初心者でも楽しめる集大成的な作品でもあり、映画らしい正統派グレードアップが施された傑作

単なる総集編や、それに毛が生えた程度のアニメ作品の劇場版が多い中、今作は既存の「設定」は正常な時系列で引き継ぎ、ストーリーは「完全オリジナル」で、作画やスタッフは大幅増強して「映画ならではのクオリティ」として製作された傑作となりました。

美しい夜景
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さすがに新海誠作品には負けますが、徹底したロケハンで描きこまれた東京都心の背景、アクションシーンの迫力ある動きは、もともとハイレベルなアニメ本編よりさらにグレードアップしています。

設定や登場人物は多めで、かなりめまぐるしい割に、ストーリー上の要点は「キリトとアスナが活躍して敵を倒す!」という紛れのない王道な設定だったのも、SAO初心者からマニアまで納得し易い流れだったのかも。

4-2.画面上での情報密度が濃い!

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また、「オーディナル・スケール」は、過去に大ヒットしたアニメ作品同様、とにかく画面での時間あたりの情報量の密度が高いことが挙げられます。各キャラのカメオ出演や細かい背景、細部まで考え抜かれたストーリー設定などは1度の鑑賞では全部押さえきれません。キリトが仲間たちとメッセンジャーやオーグマーでやり取りする画面なんか、明らかに見えづらいように小さなフォントで、物凄い速さで画面を流れていってしまいます。2回目からリピートする時は、かなり前方の座席に座って鑑賞することを強くおすすめします!

さらに、かなり作り込まれている割に、パンフやムック本などで事前に開示されている情報はすごく少ないのですよね。だから、ファンは劇場にリピートして一つ一つ確認しに見に行くしか無いんです。うまくやってくれますね!!

4-3.AR環境でのキリトの苦労とユイの意外な活躍

今作でのキリトは最終盤こそ胸のすくような無双シーンがありますが、序盤は完全に雑魚キャラ同様の弱さを露呈します。運動不足なのか、不慣れなのかわかりませんが、序盤でのランクは104137位(笑)

このスキル不足を取り返すため、昼間に一人でAR環境で練習したり、ラストバトル前日に妹から夜通し剣道を教わったり、地に足のついたような地味なトレーニングをしていたのが印象的でした。(それでも、アスナや仲間が危険な目にあうと、スイッチが入ったように馬鹿力を発揮するのもキリトらしかった)

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それと反比例して、AR環境ではユイが常に皆からアクセスし易いからなのか、VR環境以上に役割が拡大していましたね。キリトの参謀として、またラストクライマックスでは仲間集めも全部担当するなど、実は影のMVPはユイだったんじゃないでしょうか。ユイの無双ぶりが凄かったです。

実際に、AR環境が我々の生活に入ってきた時、SiriなどのAIによるアシストは欠かせなくなってくるのかもしれませんね。

4-4.クライマックスでの「マザーズ・ロザリオ」に歓喜!

ラストバトルでALOやGGOの仲間まで入り乱れて第100層のボスキャラに挑む中で、キリトの2刀流16連撃も良かったですが、キリトにスイッチする前、アスナが満を持してユウキから受け継いだソードスキル「マザーズ・ロザリオ」11連撃を炸裂させていたのが一番印象的でした。わずか1秒間足らずでしたが、技を出す時にユウキもちゃんと描かれていたのは見どころだと思います。

5.劇場版「SAO」伏線や設定などの解説(※ネタバレ有注意)

5-1.「オーディナル・スケール」の時系列位置付けは?

本作は、アニメSAOシリーズのここまでの総決算的な位置付けとされるオリジナル作品ですが、時系列的には、外伝「マザーズ・ロザリオ」と第4章「アリシゼーション」編の間で発生したイベントです。簡単に整理すると、こんな感じでしょうか。

◯アインクラッド編(2022/11~2024/11/7)
SAOで茅場晶彦が仕掛けたデスゲームを、キリトがクリアするまでの話。アニメシリーズ第1期。原作第1巻~第2巻。

◯フェアリィ・ダンス編(2025/1/20~2025/1/22)

アルブヘイム・オンライン内に囚われたアスナをキリトが救出し、アスナが現実へ帰還するまでの話。アニメシリーズ第1期。原作第3巻~第4巻。

◯ファントム・バレット編(2025/12/7~2015/12/16)
キリト、菊岡の依頼によりシノンと共にガンゲイル・オンライン内の不可解な死亡事故を調査し、解決へと導く。アニメシリーズ第2期。原作第5巻~第6巻。

◯外伝マザーズ・ロザリオ編(2026/1/6~2026/4)
アスナ、「絶剣」ユウキと出会い、ユウキ達と最後のクエストをやり遂げ、ユウキを看取る。アニメシリーズ第2期。原作第7巻。

◯「オーディナル・スケール」(2026/4/15~2026/5/4)
今回の映画本編。AR環境オーグマーでの重村教授の計画を阻止するため、キリト達が活躍する。

◯アリシゼーション編(2026/5~)
新たな仮想世界「アンダーワールド」で、キリトの冒険がスタート。アニメ第3期か?原作第9巻~第18巻。

5-2.重村教授の狙いは?2人のユナの役割は?

重村教授は、ARゲーム「オーディナル・スケール」に、SAOで死んだ自身の娘「重村悠那」にちなみ、AIを実装した2体のデジタル・ゴースト「ユナ」を作成しました。SAO内のデスゲームで死亡した「悠那」を蘇らせ、AI搭載のデジタルゴーストとして永遠の命を与えるためです。

そのためには、かつて悠那とアインクラッドで行動を共にしたSAO生還者達が保持する悠那に関する記憶データを収集し、デジタルゴーストへと実装する必要がありました。そこで、重村が開発したのが、「オーグマー」であり、プレイヤーに恐怖心を植え付け、効果的に記憶抽出するためのARゲーム「オーディナル・スケール」でした。

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黒い「ユナ」は、ゲーム内での無邪気なARネットアイドルとしてSAO生還者達の記憶収集を促進するために作られたAIです。代々木の新国立競技場でのユナのコンサートは、SAOサバイバーからの記憶収集総仕上げとしてとして計画されました。

一方、白い「ユナ」は、各種ゲームイベントで収集されたSAO生還者たちの記憶を元に人格が形成されたデジタルゴーストです。高度な知性と良心を兼ね備え、やがて父親の計画を阻止するようになっていきました。

5-3.エイジとは誰だったのか?なぜNo.2だったのか

エイジの本名は、後沢鋭二。重村悠那の幼稚園からの幼馴染で、悠那とともにSAOで囚われました。SAOでは、「ノーチラス」という名前でアスナと一緒の攻略ギルド「血盟騎士団」に所属しましたが、気が弱く、活躍できませんでした。(3/10まで映画館で配布中の外伝小説に詳細が記載されています)

第40層のボス戦攻略で攻略組に参加し、目の前でピンチに陥った悠那を救えず、悠那を戦闘で死なせて以来、血盟騎士団を脱退してそのままSAO事件終了を迎えます。そして、今回「オーディナルスケール」で、重村に見出されて(というか利用され)ユナ復活計画の片翼を担いました。

彼は、オーディナル・スケール内で一人だけ重村の開発した特殊器具を身につけて身体能力を強化することで、ゲーム内で最強キャラとして君臨しました。にも関わらず、常にゲーム内でのスコアランクで、「No.2」でした。そして、いつもNo.1は空欄になっていました。これは重村の意向で、SAO生還者の記憶収集が完了し、ユナが完成した時にユナにNo.1が与えられる予定だったためと思われます。

5-4.タイトル「オーディナル・スケール」の意味とは?

順位が最重要な世界
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映画内で説明はされていませんが、「オーディナル・スケール」とは、統計学の専門用語で、日本語に訳すると「順序尺度」。絶対数値の差異ではなく、大小関係のランク付けを重要視する判断基準のことです。

ARゲーム「オーディナル・スケール」では、ゲーム順位によって、ゲーム内での強さが決まり、ゲーム外でスポンサーから受けられる恩賞も変わってくる、いわば「順位」がすべての世界でした。

物語後半で、重村と茅場が「基数から序数へ」と言っていましたが、これも「1番目、2番目、3番目」といった「序数」を重要視する=ランク付けで全てが決まる世界観への移行について指摘していたのでしょう。

5-5.ラストシーンまで気が抜けない!アニメ第3期アリシゼーション編への前フリか?

まるで最近のMARVELアメコミ映画作品のように、映画の最後に続編へのおまけがついているとは思いませんでした。ちょっとしたサプライズです。ネット上の噂で、「アニメ第3期」が決定したらしい、とありましたが、これのことだったのですね。

「ラース」という単語が菊岡のセリフから聞こえましたので、ソードアート・オンライン原作で、第9巻~第17巻まで9巻を費やした大長編「アリシゼーション」編がスタートするのでしょうね。アニメ化した場合、これまでのペースから考えて、4クール分位の分量はゆうにあるので、第3期、第4期とやっていってほしいです。夏以降に大期待!ですね。

6.まとめ

2010年代、世界で最も売れているNo.1ライトノベルの実力はやっぱり凄かったです。ライトノベル特有の「女子だらけ」、最後は主人公の「無双状態」で解決するっていう様式美もありつつ、ARやVR、そしてAIが絡んできた世界観は、日本の現実の数年先を行く優れた近未来のコンセプトを先取りしていると思います。

この先、3期目のアニメ放映も決まっているようで、SAOの世界はますます楽しみになってきますね。

それではまた。
かるび 

他にもレビュー書いてます!
【映画レビュー】2017年3月現在上映中映画の感想記事一覧

7.映画をより楽しむためのおすすめ関連映画・書籍など

劇場版SAO「オーディナル・スケール」オリジナルサウンドトラック

今作品は、とにかく音楽が良かったです!ユナ(CV:神田沙也加)が歌う劇中歌4曲+エンディング1曲を含め、場面場面に応じたスリリングな全50曲は聴き応え十分でした。アニメ第1期、第2期との雰囲気もバッチリあっていました。僕も劇場で買いましたが、Amazonでもかなり売れているようですね!

エンディング・テーマ LiSA「Catch the moment」

SAOアニメシリーズでもおなじみのLiSAを今回の劇場版「オーディナル・スケール」でも起用。テンポの良いスピード感溢れるストーリー展開にぴったりフィットしたスピードチューンが爽快でした!エンディングで流れた時は、「あー、見終わったな~」と感慨ひとしおでした。Amazonでもかなり売れているようですね!

TVアニメ「ソードアート・オンライン第1期」

第1期の「アインクラッド」編と「フェアリィ・ダンス」編の全25話を網羅した愛蔵版ブルーレイが映画公開と同時に発売されました。コレクターズアイテムとしてかなり売れているようですね!6枚組全25話+Extra Editionまでを完全収録し、【完全生産限定版特典】として、キャラクターデザイン・足立慎吾描き下ろしジャケットイラストと、ビジュアルブックがついてくる、総決算的なファンアイテム。まだ未見の人は、絶対見ておいて欲しいシリーズです。

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TVアニメ「ソードアート・オンライン第2期」

2014年に放送されたTVアニメ第2期は、海外生産のブルーレイが廉価でおすすめです。シノンが大活躍する緊迫の「ファントム・バレット」編、RPGらしい冒険譚のALO外伝「キャリバー編」、そして涙なしでは見れない「マザーズ・ロザリオ編」と、珠玉の3編があります。これを全部見ておくと、劇場版が120%楽しめます!

なお、第2期の動画配信は、2017年2月18日現在U-NEXTのみです。初月は入会無料で、24話全話パックで3548円(600円分はサービスなので、実質2948円で視聴可能)で見れます。初月無料期間中に全部見れば、基本料金はかかりません。僕も、映画公開前にU-NEXTで改めてまとめて全話パックで落として、映画に備えて復習しました。

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ソードアート・オンライン・マガジン第3号

昨年から電撃PlayStationの増刊号として、およそ隔月ペースで出版されています。第1号はAmazonマーケットプレイスでカルト的人気になるなど、売り切れると増刷がかかりにくい模様。第3号では、劇場版SAO「オーディナル・スケール」総特集他、TV版全話総括、全バトル解説がつくなど、ちょうど劇場版の前の予習にピッタリの1冊です。

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これまで、アニメ版DVD-BOX、各種グッズ、オリジナル小説、外伝、など、様々な関連商品がリリースされてきた「SAO」シリーズ。下記リンクに、それぞれAmazon、楽天の関連グッズのページを整理しました。よろしければ、ご活用ください!

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