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あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して3ヶ月。無職または専業主夫で、ブログ書いてます。美術展と人事労務系の記事が多め。

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今、美術館が熱い!2016年下期必見のオススメ西洋美術展10選

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【2016年12月25日更新】
※2017年度上期(1月~6月)のオススメ西洋美術展について、最新記事をアップしました。2017年については、こちらをご覧ください。 

かるび(@karub_imalive)です。

2016年もあっという間に折り返しを過ぎました。月日の経つのは早いですね~。僕も、先日5月末に会社をやめたと思ったら、もう2ヶ月。しかし、時間がある程度自由になったので、最近図書館と美術館には通い詰めております。

さて、今年の1月に、「2016年上期に行きたい西洋美術展6選」というエントリをアップしましたが、なんとか皆勤し、ブログでレポートをアップできました。ブログで紹介したら意地でも必ず行く!という強い気持ちでおります(笑)

そこで、今度は「2016年下期に行きたい西洋美術展10選」ということで、2016年7月以降、僕がこれは絶対に見ておきたい!という凄そうな美術展をまとめてみました。

選定条件は、「2016年7月1日以降に開催されているか、その後始まる美術展」です。それぞれの美術展について、個人的に期待しているポイントや見どころも一言ずつ添えて紹介しています。それでは早速いってみましょう。

1.古代ギリシャ展(東京・長崎・神戸)

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数千年前に、この地域に文明が誕生した石器時代から、アレクサンドロス大王の末裔たちがローマ帝国に吸収された西暦3世紀頃までの「古代ギリシャ」の美術を総括するような大型展示。340点以上の展示品が時系列上、文明区分ごとに展示され、合わせて歴史や文化なども学べる総合展です。

クーロス像(BC6世紀頃)
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個人的には、超古代の現代アートみたいな彫像と、ほぼ今の西洋美術の基礎が固まった頃の紀元前550年頃のクーロス像が印象的でした。日本で同レベルの彫刻が制作されるのは、その1200年後の飛鳥時代の止利仏師まで待たなければならなかったことを考えると、ギリシャ人の開明ぶりが際立ちます。

開催情報
会期:
【東京】2016年6月21日(火)~9月19日(月)
【長崎】2016年10月14日(金)~12月11日(日)
【神戸】2016年12月23日(金)~2017年4月2日(日)
会場:国立東京博物館、長崎県美術館、神戸市立博物館
公式HP:http://www.greece2016-17.jp/
Twitter:https://twitter.com/greece2016_17
期待度:★★★★★

こちらは、すでに行ってきましたので、レポートのリンクを貼っておきますね。 

2.世界遺産ポンペイの壁画展(神戸・山口)

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まもなく名古屋展が始まりますが、僕が東京展で見てきた時は、若冲展の裏番組だったこともあって、ガラガラだったんですよね。まぁ展示品もひたすら壁画だけなので、地味といえば地味なのですが、よく考えたら、壁画全部を持ってくるっていうのは凄いことです。

「ポンペイ」は、今世界的にも人気のある美術展のコンテンツであり、これまでもたびたび日本各地でその出土品を展示する企画は過去に何度かありました。ですが、家や建造物の「カベ」そのものを切り取って持ってきた展示会は、今回が初めてです。

「赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス」(状態良し!)f:id:hisatsugu79:20160720215745p:plain

終わってみてしばらく冷静になって考えたら、すごい展示だったのだなと実感。東京展は終わりましたが、名古屋、神戸と巡回中ですので、見逃した方はまだまだ大丈夫です。

開催情報
会期:
【名古屋】2016年7月23日(土)~9月25日(日)
【神戸】2016年10月15日(土)~12月25日(日)
【山口】2017年1月21日(土)~3月26日(日)

会場:名古屋市博物館、兵庫県立美術館、山口県立美術館
※詳細未定だが、福岡巡回予定
公式HP:http://www.greece2016-17.jp/
Twitter:https://twitter.com/greece2016_17
期待度:★★★

3.デトロイト美術館展(大阪・東京)

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デトロイト美術館が所蔵する、19世紀後半~20世紀前半までに活躍した近現代西洋絵画の巨匠たちの作品が一同に会した企画展です。このデトロイト美術館は、一部条件はあるものの、「基本的には撮影OK」という太っ腹企画。さすがわかってます。世界の流れは写真撮影OKですから。ソーシャルで流したりブログに書く時に写真が撮れた方が臨場感が出ますし、何より記事にしてやろう!というやる気がでます。これは嬉しい措置。

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また、先日惜しくも直木賞を逃した原田マハの小説企画とのタイアップも進行中です。現在彼女は「芸術新潮」に『デトロイト美術館の奇跡』というタイトルで連載中。9月には単行本化される予定です。

開催情報
会期:
【大阪】2016年7月9日(土) ~9月25日(日)
【東京】2016年10月15日(土)~12月25日(日)

会場:大阪市立美術館、上野の森美術館
公式HP:http://www.detroit2016.com/
Twitter:https://twitter.com/DIA_JPN
期待度:★★★★

【2016年10月11日更新】

実際に東京展に行ってきました。お勧めなのでぜひ!!

4.ポンピドゥー・センター傑作展(東京)

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絵画が「現代アート」へと拡散・進化する、その節目的なきっかけとなったフォーヴィスムの始まりである1906年から、パリの同美術館が開館された1977年まで、1年1作家1作品として、合計72作のポンピドゥー・センターに収蔵された様々な現代アートの作品を集めた展示会。

マティス『大きな赤い室内』(1948)
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20世紀の現代美術が主流なので、やや難解なところもありますが、割りきって気に入った作品を探しに行く!というスタンスでもいいと思います。巨匠たちがそれぞれの時代で何を考え、どう表現してきたか、という美術史を学ぶのにも最適な展示会でした。 

開催情報
会期:2016年6月11日(土)~9月22日(木)
会場:東京都美術館
公式HP:http://www.pompi.jp/
Twitter:https://twitter.com/pompi_2016
期待度:★★★★ 

こちらも展示会のブログ記事を作成しています。もし良かったらチェックしてみてくださいね。

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5.ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち(東京・大阪)

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15世紀のルネサンス初期から、17世紀初頭のルネサンスが終焉し、バロック時代に入っていく手前までの、ヴェネツィア派の画家たちを特集した展示会。展示点数は60点ちょっとですが、1点1点の絵画のサイズが大きいので見応えたっぷりです。特に、ティツィアーノの巨大祭壇画(上記ポスターの絵)には度肝を抜かれました。よく日本に持ってこれたなこれ。っていうレベルです。また、この時期のヴェネツィア派の有名絵師はほぼすべて網羅しています。

ティツィアーノ「聖母子」
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東京展は恐らく裏番組のルノワール展、ダリ展と競合するので比較的入りやすいと思います。穴場的な良い展示会です。おすすめ。

開催情報
会期:
【東京】2016年7月13日(水)〜 10月10日(月)
【大阪】2016年10月22日(土)〜 17年1月15日(日)
会場:国立新美術館、国立国際美術館
公式HP:http://www.tbs.co.jp/venice2016/
Twitter:https://twitter.com/accademia2016
期待度:★★★★

こちらは、初日に行ってきました。結構ガラガラでしたよ。東京会場は空調が効いているので館内での服装にご注意。

6.ゴッホとゴーギャン展(東京、愛知)

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印象派に続く、いわゆるポスト印象派時代の個性派の巨匠二人をセットでフィーチャーした展示会。その二人が、絵画制作に集中するため、フランスのアルルで共同生活を行った話とその顛末についてのエピソードは非常に有名ですね。その後ゴッホは精神を病んで麦畑で自殺、ゴーギャンは妻子を捨ててタヒチへ単身渡り、現地で14歳の妻と結婚するなど、最後までこの二人の人生は波乱万丈でした。この展示会では、そんな二人の接点となった共同生活時代を中心に、生涯にわたる画業を振り返っていきます。

ゴッホ「自画像」
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見てください。この自画像。絵具がうねっています(笑)ポスト印象派の画家たちは、特にその筆触が印象派時代からさらに大胆になり、絵画そのものだけじゃんくて、タッチや絵の具の使い方なども個性的です。このあたりは写真じゃどうしてもわからない部分なので、今回しっかりと生で作品を見ておきたいと思っています。期待。

開催情報
会期:
【東京】2016年10月8日(土)~12月18日(日)
【愛知】2017年1月3日(火)~3月20日(月・祝)
会場:東京都美術館、愛知県美術館
公式HP:http://www.g-g2016.com/
Twitter:https://twitter.com/ggten2016
期待度:★★★★

【2016年10月13日追記】

10月12日、展覧会に実際に行ってきました。様々な工夫や仕掛が面白い、力の入った展覧会でした。予想したより混雑度が酷く、会期後半の土日は入場制限がかかりそう。興味がある方は、お早めに!

7.ダリ展(京都・東京)

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日本では約10年ぶりとなるダリの回顧展です。彼の生まれ故郷であるスペイン、そしてアメリカ、日本の3カ国から約200点にわたる展示物をかき集め、一堂に展示した過去最大規模の回顧展です。

ダリといえば、非現実的な独特の不思議な絵画が特徴である「シュルレアリスム」の第一人者として、日本でも昔から大人気ですね。

今回の回顧展では、京都展のちらしで、ルー大柴がダリそっくりに扮装をして楽しませてくれました。いや、本当に似てるわ・・・。

ルー大柴とのコラボチラシ(どっちがどっち?)
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(引用:http://www.j-cast.com/2016/06/24270646.html

東京展だけの目玉は、「テトゥアンの大会戦」。諸橋近代美術館所蔵の、超巨大サイズの絵画です。ダリ展は、4月の若冲展に次ぐ人気ぶりで、混雑との戦いになると思います。空いている時間を狙って行くようにしたいですね。 

開催情報
会期:
【京都】2016年7月1日(金)~9月4日(日)終了
【東京】2016年9月14日(水)~12月12日(月)

会場:京都市美術館、国立新美術館
公式HP:http://salvador-dali.jp/
Twitter:https://twitter.com/s_dali_2016
期待度:★★★★★

8.クラーナハ展(東京・大阪)

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ルカス・クラーナハは、ドイツ・ルネサンスを代表する巨匠です。展示会の副題「500年後の誘惑」とある通り、ポスターのユディト像をはじめ、女性を描き出す際の独特の艶めかしい質感が個性的です。ルターの宗教改革のお膝元で、激動の時代背景の中、ドイツ・ルネサンスの第一人者として活躍しました。

クラーナハ「正義の寓意」
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このように、同時代のドイツの画家の中では、裸婦像を描くことに一番熱心だったと言われています。

今回のクラーナハ展は、日本初となる大回顧展となり、10カ国から絵画作品を取り寄せて東京・大阪での開催にこぎつけられました。今秋必見の美術展だと言えそうです。

開催情報
会期:
【東京】2016年10月15日(土)~17年1月15日(日)
【大阪】2017年 1月28日(土)~4月16日(日)
会場:国立西洋美術館、国立国際美術館
公式HP:http://www.tbs.co.jp/vienna2016/
Twitter:https://twitter.com/tbs_vienna2016
期待度:★★★★★

【2016年10月17日更新】

行ってきましたので、感想レポートをアップしておきますね。妖しさ満点の個性的な画風には、強い中毒性がありました! 

9.拝啓 ルノワール先生 ー 梅原龍三郎に息づく師の教え(東京)

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国立近代美術館の常設展コーナーに、梅原の作品がいくつも展示されているのですが、彼は、結構時代によって作風を変化させていきます。セザンヌ風だったりルノワール風だったり、フォーヴィスム的だったり。なかなか難解な人だな・・・と思っていたら、三菱一号館が良い感じの回顧展を企画してくれました。

日本の近代絵画の巨匠、梅原龍三郎は、南仏カーニュへと移り住んだ晩年のルノワールと親交があったことは割とよく知られています。梅原が20歳の時、アポもなくカーニュへ突撃訪問した梅原をあたたかく迎え入れたルノワール。

その後の交流での書簡だったり、ルノワールに私淑した梅原が彼からどう影響を受けたのか。あるいはその後、ルオーやピカソとの交流がどう梅原の作風に影響したのか。さらにルノワールだけでなく、桃山時代や琳派の日本美術からも着想を取り入れた、梅原の作風がどう変わっていったのか。そのあたりをじっくり掘り下げて確認していける美術展です。

梅原龍三郎「黄金の首飾り」f:id:hisatsugu79:20160720221930j:plain

この作品などは、ルノワール晩年時代の影響大だなぁと思います。

梅原龍三郎が主役なので、厳密な意味では「西洋美術」ではないですが、近代西洋美術が日本画家にどう影響を与えていったかのか端的にわかる良い機会なので、入れました。

開催情報
会期:2016年10月19日(水)~2017年1月9日(月)
会場:三菱一号館美術館
公式HP:http://mimt.jp/renoirumehara
期待度:★★★

【2016年11月18日追記】
実際に行ってきましたので、レポートをアップしておきますね。なかなか渋い展覧会で良かったと思います。梅原龍三郎だけでなく、梅原が海外で購入してきた巨匠たちの作品も相当数展示されています!

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10.世界遺産ラスコー展(東京・仙台・福岡)

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2012年から世界各地を巡回中の「特別展 世界遺産ラスコー展~クロマニヨン人が遺した洞窟壁画」が日本に上陸します。

国立科学博物館主催であるため、「美術展」的な要素は恐らく弱めでしょう。精巧な複製や映像等を活用し、人類進化の歴史や最新の学術的な発見などを「科学的」なアプローチから解説してくれるはずです。ただ、超古代時代の「美術」としてはいい機会なのでやっぱり抑えておきたいなと。

開催情報
会期:
【東京】2016年11月1日(火)~17年2月19日(日)
【仙台】2017年3月25日(土)~5月28日(日)
【福岡】2017年7月11日(火)~9月3日(日)
会場:国立科学博物館、東北歴史博物館、九州国立博物館
公式HP:http://lascaux2016.jp/
Twitter:https://twitter.com/lascaux2016
期待度:★★★★

【2016年11月17日追記】

こちらも、実際に行ってきました。洞窟のいち部分をそのまま博物館内に再現する思い切った展示が印象的。古代クロマニヨン人の芸術作品も、凄く良かった!古代系のファンの人は必見です!!

まとめ

こうしてみてみると、2016年度下期も、豊作だった上期に続き力の入った良い展覧会が多いです。日本は美術館も多く、非常に恵まれているなってつくづく思います。日本にいながら、何百年・何千年の時間を超えて世界各地のアートを1000円そこそこの値段で味わえてしまう。これって本当に凄いことだと思うんですよね。各美術館の学芸員さんの頑張りに本当に敬服です。

みなさんも、もし気に入った作品があれば是非美術展に足を運んでみてください。生でみる絵画や彫刻は、ネット上のイメージとは全然違いますから!

それではまた。
かるび

PS1
「2016年下期必見の日本画のオススメ美術展」もアップしました。こちらは10個に絞り込むのが難しいくらい見たいものがたくさんあって困ります・・・。もしよければ、こちらもチェックしてみてくださいね。

PS2
今回の展示会情報をまとめるにあたり、参考になった非常にオススメのムック本があります。BSの番組「ぶらぶら美術・博物館」制作チームでまとめた展示会の本です。全ページ基本的にカラーで、山田五郎の解説はなんだかんだで親しみやすいし、頭によく残ります。美術展のまとめ本はいくつもあり、僕も見かけたらムック・女性誌・男性誌問わず全部購入していますが、ムック本では、最近はこれが一番よかった。おすすめです。


もう1点、最近発売された「男の隠れ家 2016年9月号」が良かったので、紹介しておきますね。特集記事が、「2016年下半期~2017年上半期 注目の美術展80」ということで、大半のページを割いて北海道~九州までまんべんなく、西洋/東洋/日本美術を問わず、お勧めの美術展が網羅されています。

僕も本屋で見かけてソッコーで買いましたが、よくまとまっていました。さらに見ておきたい美術展が増えた(笑)デトロイト美術館展のゴッホA5クリアファイルが特別付録としてついてくるのもGood!