あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

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【2018年秋・冬の美術展】絶対おすすめの注目展覧会ベスト20!【見どころ・開催情報まとめ】

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【2018年11月11日最終更新】

かるび(@karub_imalive)です。

10月も後半になり、ようやく秋らしさ全開になってきました。秋といえばやはり芸術の秋。2018年秋も、首都圏・関西圏を中心に、過去最強クラスの西洋美術の名画・名作が続々と日本に上陸してきます!もちろん、それを迎え撃つ日本美術のラインナップも超豪華!国宝級の仏教美術はもちろん、日本美術史における巨匠たちをフィーチャーした展覧会が開かれる予定です。

そこで、本エントリでは、2018年秋~冬にかけて行われる各種展覧会の中から、”これは絶対見逃したくない”展覧会約20展を、簡単な見どころと開催情報を含めてまとめてみました。

それでは、順番にみていきましょう!

2018年下半期に観ておきたい展覧会ベスト20!

1.フェルメール展(東京・大阪)

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この秋何があっても外せない、注目度No.1の美術展がこの「フェルメール展」。なぜなら、世界中にわずか30点ちょっとしか現存しないフェルメール作品から、実に約1/4にあたる8点が、東京に集結するからです!これは日本の美術展の歴史の中でも、ちょっとした「事件」レベルの画期的なできごとであり、まさに正真正銘の過去最高の「フェルメール展」なのです。関係者の努力に頭が下がります。

しかし、東京展の会場は狭い上野の森美術館。人気展の場合、数時間レベルの行列がすぐにできてしまいます。期間中、絶望的な厳しさの混雑が見込まれるだろうと思っていたら、主催者側がうまく解決してくれました。つまり、日時指定制チケット(音声ガイド付き、2500円)となったのです。これなら並ばなくてすみます。ホッ。

しばらくこの規模のフェルメール展はできないと思いますので、少しでも絵に興味があるなら、絶対見ておいたほうがいいと思います!会社をズル休みしても駆けつける価値はあります!! 

フェルメール展の展覧会感想レビュー、書いてみました!フェルメール作品だけでなく、それ以外の作家の作品も粒ぞろいです! 

 

展覧会情報
展覧会名:「フェルメール展」
会期:2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日)
展覧会場:上野の森美術館
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:12月13日(木)
公式HP:https://www.vermeer.jp
公式Twitter:https://twitter.com/VermeerTen

 

2.ルーベンス展(東京/国立西洋美術館)

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カラヴァッジョ、フェルメール、レンブラント、ベラスケスらと並ぶ、17世紀頃のバロック期における西洋美術の巨匠・ルーベンス。ウルトラマリンブルーの「青」を多用し、静かであっさりしたフェルメールと比べると、ルーベンスは「こってり」とした、いかにもなザ・西洋絵画という感じの作風。

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上昇感のある派手な構図の宗教画、程よく肉付きの余ったリアルな男女の裸体像、ねじれた複雑なモチーフ、大迫力な画面など、バロック期の特徴に加え、ルーベンスの作品にはどれも強烈な個性が見て取れます。

今回の展覧会では、ルーベンスとイタリアの関係性に着目し、彼が作風のよりどころとした15世紀頃のイタリア絵画や彫刻などを見ながら、ルーベンスの作風のルーツを楽しむことができます。作品を集めて物量で勝負するタイプの回顧展というより、テーマがハッキリした真面目な展覧会といえそう。初心者から上級者まで、幅広く楽しめる、まさに王道の西洋絵画展だと思います。  

ルーベンス展、がっつりレポート記事を書きました!もしよろしければ見てやってくださいませ! 

展覧会情報
展覧会名:「ルーベンス展ーバロックの誕生」
会期:2018年10月16日(火)~2019年1月20日(日)
展覧会場:国立西洋美術館
開館時間:9:30〜17:30(※最終入場は30分前迄)
※金曜、土曜は20時まで。ただし11/17は17時30分まで
休館日:毎週月曜日、12/28〜1/1、1/15
※ただし12/24、1/14は開館
公式HP:http://www.tbs.co.jp/rubens2018/
公式Twitter:https://twitter.com/rubensten2018

 

3.ムンク展(東京/東京都美術館)

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ムンクの最高傑作《叫び》がついに来日!もちろん、それだけではありません!オスロ市立ムンク美術館が誇る世界最大のコレクションを中心に、約60点の油彩画に版画などを加えた約100点が展示されます。企画展示室のすべてがムンク作品で埋め尽くされる、正真正銘ムンクの大回顧展なのです。

名画・ムンク《叫び》(1910年版)が初来日!巨匠・ムンクの代表作を中心に、作品100点を通して、画業を振り返る大回顧展。多数描かれた自画像やカラフルな肖像画、晩年の、北欧情緒漂う明るい風景画など、見どころ満載。《叫び》は特設コーナーができていて、大混雑しています。2018年秋、フェルメール展を凌ぐ人気展になっています! 展覧会レポートも書きましたので、もしよろしければ是非御覧ください!

展覧会情報
展覧会名:「ムンク展ー共鳴する魂の叫び」
会期:2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
展覧会場:東京都美術館
開館時間:9:30〜17:30(※最終入場は30分前迄)
※金曜日、11月1日(木)、11月3日(土)は午後8時まで
休館日:毎週月曜日、12月25日(火)、1月15日(火)
年末年始休館日:12月31日(月)、1月1日(火・祝)
※ただし、11月26日、12月10日、24日、1月14日は開館
公式HP:https://munch2018.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/munch2018

 

 4.京のかたな展(京都/京都国立博物館)

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ここ数年、オンラインゲーム「刀剣乱舞」の影響で、空前の刀剣ブームが続いています。そんな中、国宝級のアイテムが多数出展される、2018年最大級の刀剣展が、京都国立博物館で開催されます。美しいだけでなく、歴史ロマンがたっぷり詰まった国宝・重文クラスの刀剣をたっぷり楽しめそう。

展覧会初日などは、通常はあまり博物館で見かけないようなクラスタの人たちが、何時間もかけて入館待ち行列を作ったり、特設テントでのグッズを奪うように買い漁るのではないかと予想されます。僕も行く予定ですが、混雑が怖い・・・(笑) 

9月29日、展覧会に行ってきました。僕のブログと、和樂オンラインマガジン「INTOJAPAN」でレビュー記事を書きましたので、もしよろしければご覧くださいませ。 

展覧会情報
展覧会名:特別展「京のかたな 巧のわざと雅のこころ」
会期:2018年9月29日(土)~11月25日(日)
展覧会場:京都国立博物館
開館時間:9:30〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※金・土曜日は午後8時まで
休館日:毎週月曜日
※10月8日(月・祝)は開館、翌9日(火)休館
公式HP:https://katana2018.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/katana2018kyoto

 

 5.ボナール展(東京/国立新美術館)

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19世紀末~20世紀初頭にパリを中心として活躍した「ナビ派」というグループがいます。その中でも、印象派に近い独特の色彩感覚を持ち、「日本かぶれのナビ」と呼ばれるほど日本美術から多大な影響を受けたボナール。色彩感覚に優れ、妙な可愛さも併せ持つ、ボナールの個性的な作品は、日本でも熱心なファンが多いようです。

特に、オルセー美術館と深いパイプを持つ三菱一号館美術館などが、たびたびナビ派のアーティストの展覧会を重ねてきたことから、ボナールを含めた「ナビ派」絵師たちの人気も近年急上昇中です。 

首都圏では「フェルメール」「ルーベンス」「ムンク」といった巨匠の展覧会が開かれる裏開催的な位置づけになりますが、アートファンなら間違いなく抑えておきたい展覧会です。

結構手こずったのですが、ようやく感想レビュー書きました!もしよろしければ覗いてみてくださいね。 

展覧会情報
展覧会名:「オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展」
会期:2018年9月26日(水)~12月17日(月)
展覧会場:国立新美術館 企画展示室1E
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※毎週金・土曜日は20:00まで。ただし9月28日(金)、29日(土)は21:00まで
休館日:毎週火曜日
公式HP:http://bonnard2018.exhn.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/NACT_PR

 

 6.プラド美術館展(神戸/兵庫県立美術館)【終了】

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スペインが誇る美の殿堂「プラド美術館」から、スペイン絵画黄金期にあたる17世紀の作品を中心に、たっぷりと近代西洋絵画を楽しむことができる展覧会です。目玉は、なんと言っても巨匠・ベラスケスの作品が一挙7点もそろったこと。

バロック絵画らしい激しい動きのあるシーンや、モデルが見せる一瞬のハッとするような表情を、まるでスナップ写真のように生き生きと描いたベラスケスの肖像画は、絶対に見逃せません!また、ベラスケスと親交のあったルーベンスの作品も出展されていますので、10月中旬から始まる「ルーベンス展」とセットで観ると、より楽しめますね。 

プラド美術館展は、こちらで東京展のレビューを書いています。もし良ければ、参考にしてくださいね。 

展覧会情報
展覧会名:「プラド美術館展ーベラスケスと絵画の栄光ー」
会期:2018年6月13日(水)~10月14日(日)
展覧会場:兵庫県立美術館
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※毎週金・土曜日は午後8時まで
休館日:毎週月曜日 
※祝休日の場合は開館し、翌火曜日休館
公式HP:https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1806/index.html
公式Twitter:https://twitter.com/prado_2018

 

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 7.プーシキン美術館展(大阪/国立国際美術館)【終了】

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17世紀頃から20世紀前半まで、フランスを代表する近代の画家たちが手がけた美しい風景画が勢揃い!(・・・ロシアの美術館なのに)大人気のマネ、モネ、セザンヌら印象派の作品を中心に、各世代の巨匠たちの作品がずらーっと並んでいるので、フランスの近代美術史もこの展覧会で学べてしまいます。

また、本展は、大のロシア好きで知られる人気声優・上坂すみれが音声ガイドを担当。会場に行かないとわからないシークレット・トラックなども含め、収録時間は1時間以上ある、超特大ボリュームの音声ガイドは必聴です!東京で見逃した方も、まだまだやってますので大阪で是非! 

東京展開催中に、上坂すみれの音声ガイド収録現場を取材した記事を書いています。もしよければ、覗いて見てくださいね。 

展覧会情報
展覧会名:「プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画」
会期:2018年7月21日(土)~10月14日(日
展覧会場:国立国際美術館
開館時間:10:00〜17:00(※最終入場は30分前迄)
※金曜・土曜は午後9時まで
休館日:毎週月曜日
※ただし、8月13日(月)、9月17日(月・祝)、9月24日(月・休)、10月8日(月・祝)は開館。9月25日(火)は休館
公式HP:http://pushkin2018.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/pushkin2018

 

 8.東山魁夷展(東京/国立新美術館)

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近現代日本画の巨匠の中では、随一の人気・知名度を誇る東山魁夷。毎年のようにどこかで東山魁夷展が開催されていますが、今回の「東山魁夷展」は特別!巨大な展示室でスケール感の大きな回顧展となっています。

展示は、教科書にも載っている超名作《道》から始まり、東山魁夷がお気に入りだった古都・京都や、風情あふれる北欧の風景画と続きます。

クライマックスは、魁夷が唐招提寺御影堂周囲の襖に描いた、一連の障壁画群!天井が高く、開放感のある国立新美術館ならではの空間を活かして、ダイナミックな再現展示になっていました。

こちらは展示期間が36日間と短いので、興味のある方はお急ぎくださいね。下記でレビューも書いていますので、もしよければチェックしてみてください! 

展覧会情報
展覧会名:「生誕110年 東山魁夷展」
会期:2018年10月24日(水)~12月3日(月)
展覧会場:国立新美術館 企画展示室2E
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※毎週金・土曜日は午後8時まで
休館日:毎週火曜日
公式HP:http://kaii2018.exhn.jp/
公式Twitter: https://twitter.com/NACT_PR

 

 9.快慶・定慶展(東京/東京国立博物館)

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大報恩寺ってちょっと聞き慣れないお寺ですよね。地元では、「大報恩寺」という名前よりも「千本釈迦堂」という名前で親しまれているカジュアルなお寺です。

が、その宝物館には、とんでもないお宝が!!快慶の代表作である《十代弟子像》、慶派仏師の重鎮、定慶の傑作《六観音菩薩像》など、鎌倉時代を代表するような錚々たる美仏たちが眠っているんですが、今回の「快慶・定慶展」では、その宝物館の主要なお宝がほぼ全部東京国立博物館に来るんです!特に《十大弟子像》は、2017年の「快慶展」でも出展されていなかった作品。仏像好きなら絶対見逃せません!

短いですが、このPR動画は必見ですよ!

また、先日2回目もじっくり見てきましたので、感想レポートを書きました!大報恩寺現地にも行ってきた写真も掲載しています!もしよければ、チェックしてみてくださいね。 

 

展覧会情報
展覧会名:特別展「京都大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」
会期:2018年10月2日(火)~12月9日(日)
展覧会場:東京国立博物館 平成館3・4室
開館時間:9:30〜17:00(※最終入場は30分前迄)
※金・土曜日、10月31日(水)、11月1日(木)は午後9時まで
休館日:毎週月曜日
※ただし10月8日(月・祝)は開館、10月9日(火)は休館
公式HP:https://artexhibition.jp/kaikei-jokei2018/
公式Twitter:https://twitter.com/kaikeijokei2018

 

 10.醍醐寺展(東京/サントリー美術館)

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2018年1月には「仁和寺展」、2019年1月からは「東寺展」など、真言宗系の大型仏教美術展が東京で相次いで開かれています。もちろん、真言宗のもう一つの雄、醍醐寺も負けてはいません。

特に近年、醍醐寺は寺宝を国内外の展覧会で積極的に披露してくれるようになりました。今回、サントリー美術館で開催される醍醐寺展も、2016年から中国数都市で開催した展覧会の日本帰国凱旋展となります。出展される国宝・重要文化財は仏像・仏画・経典をはじめ、軽く100点以上。仏像ファン、仏教美術ファンは絶対外せない展覧会です! 

素晴らしい展覧会でしたので、気合いを入れて寺宝をたくさん紹介するレビューを書いてみました。もしよろしければ是非! 

展覧会情報
展覧会名:「京都・醍醐寺 真言密教の宇宙」
会期:2018年9月19日(水)~11月11日(日)
展覧会場:サントリー美術館
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※金・土および9月23日(日・祝)、10月7日(日)は20:00まで開館
休館日:毎週火曜日 
※ただし11月6日は18:00まで開館
公式HP:http://daigoji.exhn.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/sun_SMA

 

 11.フィリップス・コレクション展(東京/三菱一号館美術館)

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20世紀初頭に美術品を蒐集した世界有数の大コレクター、ダンカン・フィリップスが築き上げた西洋美術の大コレクションが、2011年の展覧会以来、7年ぶりに再び上陸します!

チラシに「全員巨匠!」と謳われているのは誇張でもなんでもなく、モネ、ルノワールといった印象派から、ゴッホ、ゴーギャン、ピカソ、ブラック、ジャコメッティ、ルソーといった19世紀後半~20世紀前半に活躍した近代西洋絵画で活躍した巨匠達の作品が大挙して来日。三菱一号館美術館の壁面を埋め尽くします。西洋絵画好きにはたまらない展覧会になりそう。 

展覧会情報
展覧会名:「全員巨匠!フィリップス・コレクション展」
会期:2018年10月17日(水)~2019年2月11日(月・祝)
展覧会場:三菱一号館美術館
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※祝日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は21:00まで
休館日:毎週月曜日、12月31日、1月1日
※但し、祝日・振替休日の場合、会期最終週とトークフリーデーの10/29、11/26、1/28は開館
公式HP:https://mimt.jp/pc/
公式Twitter:https://twitter.com/ichigokan_PR

 

12.雲谷等顔展(山口/山口県立美術館)

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巨匠・雪舟の系譜を引く水墨画の名手・雲谷等顔の没後400年を記念して開催中の大回顧展。国内外から集められた屏風絵などの傑作が、広々とした展示空間で披露されています。新発見・初公開を含む82件もの大量出展は日本画マニア必見の充実ぶり!!

地方開催のため大きな話題にはなっていないのですが、特設サイトもしっかり用意され、非常にクオリティの高い展覧会です。デリケートな日本画なので、巡回もなくわずか1ヶ月ちょっとの短期間開催です!僕も時間があけば遠征したい! 

展覧会情報
展覧会名:没後400年 雲谷等顔
会期:2018年11月1日(木)~12月9日(日)
展覧会場:山口県立美術館
開館時間:9:00~17:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:月曜日※ただし12月3日は開館
展覧会特設サイト:http://yma-togan.com/
公式Facebook:
https://business.facebook.com/yamaguchi.kenbi/

 

13.江戸絵画の文雅展(東京/出光美術館)

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開催前は公開されている情報が少なくノーマークだったのですが、行ってみてそのクオリティの高さにびっくり。江戸絵画の文雅」と銘打たれた本展は、18世紀を中心に風景画・花鳥画・浮世絵など様々なジャンルで活躍した絵師たちの作品約50点を大特集。

戦乱が終わり平和な世の中になった18世紀頃には、江戸や京都・大坂を中心に都市文化が発達。幕府や各藩での御用絵師以外に町絵師や文人たちも自由に作品を残し、大衆から受容される時代に花開いた様々な江戸絵画を俯瞰できる展覧会です。池大雅×与謝蕪村の文人画を皮切りに、琳派や浮世絵など、様々なジャンルの優品を楽しむことができました。日本美術好きの方にはオススメできる展覧会です!

上記Tweetで書いたように、特に11月18日までの期間限定で展示されている国宝・与謝蕪村《夜色楼台図》は必見!夜に雪がしんしんと降りしきる京都・東山を寂寥感たっぷりに描いた傑作でした。

展覧会情報
展覧会名:江戸絵画の文雅 ─魅惑の18世紀
会期:2018年11月3日(土・祝)~12月16日(日)
展覧会場:出光美術館
開館時間:9:00~17:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:毎週月曜日
公式サイト:http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/
公式Facebook:
https://business.facebook.com/yamaguchi.kenbi/

14.太陽の塔展(大阪/あべのハルカス美術館)【終了】

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2018年3月に内装をリニューアルし、復活した太陽の塔。岡本太郎にゆかりの深い全国の美術館や、TVでの特集番組が組まれたりしました。今回開催される「太陽の塔」展は、万博記念公園のお膝元、大阪の美術館で開催されるとあって、特に力が入っています。

単に当時の写真や映像資料をバラバラ並べる展覧会ではなく、1970年当時、実際に地下部分で展示されていた作品や、直径11mの初代「黄金の顔」が美術館内で実物展示されるなど、スケール感が凄い!1970年当時に持っていた作品群のエネルギーを感じ取れるような構成になっていそうです。 

展覧会情報
展覧会名:「太陽の塔」展
会期:2018年9月15日(水)~11月4日(日)
展覧会場:あべのハルカス美術館
開館時間:火~金 / 10:00~20:00、月土日祝 / 10:00~18:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:9月18日(火)
公式HP:http://playtaro.com/harukas-taro/
公式Twitter:https://twitter.com/harukas_museum

 

15.正倉院展(奈良/奈良国立博物館)

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毎年、10月末から11月初旬の約3週間だけ限定開催される「正倉院展」。第70回となる今回は、各倉庫から56点が展示。うち、10点は初公開作品となります。1300年前の螺鈿手箱や、麻製品など、どれを見ても国宝級。

ただし、会期が短く、遠方からツアーバスでやってくる固定ファンが大挙して押し寄せるので、行列・混雑は覚悟が必要。見終わったら、常設展示「なら仏像館」でもいくつか国宝を楽しむことができますよ! 

展覧会情報
展覧会名:「第70回正倉院展」
会期:2018年10月27日(土)~11月12日(月)
展覧会場:奈良国立博物館
開館時間:9:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※金曜日、土曜日、日曜日、祝日
(10月27日・28日、11月2日・3日・4日・9日・10日・11日)は午後8時まで 

休館日:会期中無休
公式HP:https://www.narahaku.go.jp/exhibition/2018toku/shosoin/2018shosoin_index.html
公式Twitter:https://twitter.com/narahaku_PR

 

16.千の技術博展(東京/国立科学博物館)

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明治~昭和初期にかけて、猛烈に発展した科学技術。手工業からはじまり、製糸や紡績での徹底的な機械化を経て、そこから自動車や家電など、ハイレベルな産業技術を集積して日本は世界に冠たる技術立国へと成長していきました。

今回の展覧会では、明治期以降、日本の発展を支え、産業発展を象徴付けるような産業技術遺産が実に約600点出展されています!むき出しで、複雑に絡み合った動力機構や丁寧に動態展示され(ているであろう)展示品は、アート作品そのものですよね。

10月末に早速行ってきたのですが、わりと親しみやすい懐かしの家電製品や情報機器などもずらーっと並んでいて、行けば必ず興味が持てるような展示をいくつも見つけることができます!結構空いているので、穴場的展覧会かも。 

 

展覧会情報
展覧会名:特別展「明治150年記念 日本を変えた千の技術博」
会期:2018年10月30日(火)~2019年3月3日(日)
展覧会場:国立科学博物館
開館時間:9:00〜17:00(※最終入場は30分前迄)
※金曜日、土曜日、10月31日(水)、11月1日(木)は20時まで
休館日:毎週月曜日、12月28日(金)~1月1日(火)、1月15日(火)、2月12日(火) 
※ただし、12月24日(月)、1月14日(月)、2月11日(月)、2月25日(月)は開館
公式HP:http://meiji150.exhn.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/1000heritages

 

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17.バレル・コレクション展(福岡/福岡県立美術館)

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19世紀、イギリス・グラスゴーを拠点に、海運業で巨万の富を築いたウィリアム・バレル。生前、彼がヨーロッパ全土から広く蒐集した西洋美術コレクションが、初来日します!展示作品は100%すべて初来日作品というレアさがたまりません!

展覧会のメインディッシュとなるのは、カミーユ・コロー、クールベ、ブーダンといった写実主義から、マネ、ルノワール~ゴッホに至る印象派・後期印象派作品。初心者でもしっかり楽しめますね。

その一方で、マニア向けにはイギリス・スコットランド作家の作品、全盛期の17世紀オランダ絵画なども出展されるので、目の肥えた西洋絵画ファンこそ足を運ぶべき展覧会と言えるかも。

その後、2019年に愛媛(愛媛県立美術館)、東京(Bunkamura・ザ・ミュージアム)へと巡回予定です。 

展覧会情報
展覧会名:「印象派への旅 海運王の夢 バレルコレクション」
会期:2018年10月12日(金)~12月9日(日)
展覧会場:福岡県立美術館
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※ただし11月16日(金)は20時まで開館
休館日:毎週月曜日 ※ただし12月3日(月)は開館
公式HP:http://fukuoka-kenbi.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/fukuoka_kenbi

 

 18.カール・ラーション展(東京/東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館)

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スウェーデンで国民的人気を博する画家・カール・ラーション。今回の展覧会では、カール・ラーションの絵画だけでなく、彼が楽しんだ北欧・スウェーデンの生活文化が合わせて取り上げられています。

ここ数年、デザインやファッション、陶芸など、様々なテーマを切り口として各展覧会で北欧の豊かな生活文化が紹介されてきましたが、今回のカール・ラーション展でも、19世紀の国民的画家が暮らしの中で楽しんできた様々な芸術を楽しめそうです。 地味に見えますが、こういう展覧会が意外な掘り出し物だったりするんです。個人的には楽しみにしています!

展覧会情報
展覧会名:「カール・ラーション展」
会期:2018年9月22日(土)~12月24日(月・休)
展覧会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
※ただし10月3日(水)、26日(金)、12月18日(火)~23日(日)は午後7時まで
休館日:毎週月曜日
※ただし9月24日、10月1日、8日、12月24日は開館
公式HP:https://www.sjnk-museum.org/
公式Twitter:なし

 

 19.ロマンティック・ロシア展(東京/Bunkamura・ザ・ミュージアム)

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ロシアの美術館を特集した西洋美術展は、たいてい、ロマノフ王朝あたりがヨーロッパ各地から集めた近代西洋絵画の展覧会に落ち着きがち。ロシアの美術館展なのに、ロシア人の作品は出展ゼロ、ということもよくあります(笑)

ですが、今回の「ロマンティックロシア」はちょっと違います。ロシア絵画の殿堂、トレチャコフ美術館が保有する、ロシア人によるロシア絵画の名作だけが日本にやってくるのです!19世紀後半から20世紀初頭にかけて描かれた、ロシア人作家による風景画、風俗画、人物画、静物画を、ロマンたっぷりに魅せてくれると思います。この秋激戦となる首都圏での西洋美術展においては、割りとダークホース的な位置づけの展覧会ですが、これは楽しみ!

展覧会情報
展覧会名:「国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティックロシア」
会期:2018年11月23日(金・祝)~2019年1月27日(日)
展覧会場:Bunkamura・ザ・ミュージアム
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:2018/11/27(火)、12/18(火)、2019/1/1(火・祝)のみ休館
公式HP:http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia.html
公式Twitter:https://twitter.com/Bunkamura_info

 

20.横山華山展(東京/ステーションギャラリー)

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横山大観・・・かと思ったら、横山華山。誰それ・・・って感じですが、江戸後期、京都で活躍した当時は、バリバリ人気絵師だったようなのです。ですが、今は完全に無名。つまり、時が経ち、歴史に埋没して忘れ去られてしまった、知る人ぞ知る実力派絵師の回顧展を開催することで、再び再評価してみようよ!っていう意欲的な展覧会ということですよね。

HPを見ると、曾我蕭白に傾倒し、岸駒(虎の絵で有名)、呉春(四条派の祖)などに師事し、独自の作風を打ち立てたのだとか。

本展では、ボストン美術館など、海外の美術館で所蔵されている作品も里帰りし、彼の師・曾我蕭白の作品なども含め、約100点が展示されるそうです。日本美術好きなら見逃せない、横山華山初の大規模回顧展です!

嬉しいことに、東京展のあとは、宮城県美術館(2019年4月20日~6月23日)、京都文化博物館(2019年7月2日~8月17日)にもそれぞれ巡回予定。

展覧会情報
展覧会名:「横山華山展」
会期:2018年9月22日(土)~11月11日(日)
展覧会場:東京ステーションギャラリー
開館時間:10:00〜18:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:毎週月曜日、9月25日(火)、10月9日(火)
※9月24日、10月8日、11月5日は開館
公式HP:http://kazan.exhn.jp/
公式Twitter:なし

 

21.狩野芳崖と四天王展(東京/泉屋博古館分館)【終了】

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幕末~明治期に日本美術界の中心人物として活躍し、《五百羅漢図》や《悲母観音》など傑作が残した狩野芳崖。彼には、四天王と言われる4人の有能な門下生がいました。ですが、師匠・芳崖の死をきっかけに、中央画壇から疎遠になってゆき、日本美術史の中で埋もれていきました。

今回の展覧会では、狩野芳崖や、橋本雅邦、横山大観ら、明治期以降に日本美術院で活躍した明治期の巨匠達の作品をフィーチャーしつつ、芳崖の4人の弟子の画業の謎にも迫ろう、という意欲的なコンセプトで構成されています。

会場が狭いので、前後期でほぼ展示が総入れ替えとなります。是非2回通いましょう!もちろん、名作《悲母観音》は、後期日程で出展されますよ!

★9月15日、展覧会に行った感想レポートを書きました。もしよろしければ御覧ください! 

展覧会情報
展覧会名:「特別展 狩野芳崖と四天王─ 近代日本画、もうひとつの水脈 ─」
会期:2018年9月15日(土)~10月28日(日)
展覧会場:泉屋博古館分館
開館時間:10:00〜17:00(※最終入場は30分前迄)
休館日:毎週月曜日
※9/17、9/24、10/8は開館、9/18(火)、9/25(火)、10/9(火)は休館
公式HP:https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html
公式Twitter:https://twitter.com/SenOkuTokyo

 

22.国宝、日本の美をめぐる 東京国立博物館名品展(大分/大分県立美術館)

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この秋、大分市を中心に「にっぽん芸術科学祭」というアートイベントが開催されます。期間中は、現代美術作家アニッシュ・カプーアの個展など、芸術祭の期間内にいくつかの展覧会やイベントが地域内で開催される予定。この「国宝、日本の美をめぐる」も、芸術祭の目玉イベントの一つで、大分県立美術館で3週間限定で開催。

東京国立博物館から、国宝・重要文化財16点を含む、絵画や工芸など、日本美術の名品44点が展示されます。このイベントのあと、国東半島の国宝石仏群を一緒に見て回っても風情があっていいですね! 

展覧会情報
展覧会名:「国宝、日本の美をめぐる 東京国立博物館名品展」
会期:2018年11月2日(金)~11月25日(日)
展覧会場:大分県立美術館
開館時間:10:00〜19:00(※最終入場は30分前迄)
※金曜日・土曜日は20:00まで
休館日:なし
公式HP:https://www.opam.jp/exhibitions/detail/332
公式Twitter:https://twitter.com/OPAM_OPAM

 

まとめ

美術館・博物館の展覧会が盛り上がる春期・秋期には、各館でもイチオシの企画展で勝負してくる傾向にありますが、2018年秋期は、特に西洋美術が出揃った感があります。フェルメールを筆頭に、ルーベンス、ムンク、ボナールと近代絵画の巨匠が揃いましたし、フィリップス・コレクション、バレル・コレクションなど、海外の有力な私立美術館からも、お宝が多数来日します。

僕も、ここに挙げた20の展覧会は、必ず行く予定です!極力このブログで感想レポートも順次アップしていきますね!

それではまた。
かるび

おまけ:展覧会まとめ本も紹介!

秋・冬の展覧会から名画を網羅!「日経おとなのOFF 2018年7月号」

ほぼ1冊全部、2018年の夏~秋にかけて企画展で楽しめる「名画」を大特集。「名画」解説とともに、誌面で紹介された作品を見ることができる企画展も関連付けて紹介されています。その他、「怖い絵」で有名な中野京子氏による大塚国際美術館のレポートや、かんたんにおさらいできる西洋美術史特集も良かった!さらに、付録に万年筆がついてきます!

2018年秋・冬の展覧会を網羅!「美術展ぴあ2018秋冬」

ここ2~3年、非常に美術展特集に力をいれているぴあから、2018年秋・冬に開催される全国の展覧会情報をまとめたムック本が出ました。情報の密度・精度では本誌が一番です。でも表紙にもある通り、「絶対に観たい美術展112」って、そんなに見れませんから(笑)特集の読み応えより、情報密度の濃さを優先して作られた、ぴあらしいムック本。買って損なしです。

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