かるび(@karub_imalive)です。
最近すっかりアート・映画以外のネタをブログに書かなくなってしまったのですが、たまには陸上ネタでも書いてみたいと思います。
僕はそこそこ熱心な長距離陸上ファンです。毎年、必ず全ての地上波のマラソン大会と駅伝はチェックしてますし、特に箱根駅伝に関しては、直前特集号を買ったり聖地巡礼(コース見て回るだけなんだけど・・・^_^;)を定期的にやっていたりします。
今年も、いよいよ年末を迎え、自分の中では箱根駅伝への期待が刻々と高まってきております。そんな折、偶然ネットで見つけたある「無料」の展覧会が、僕の心を捕らえて離さなくなってしまったのです。
それが、お台場のトヨタショーケース、「MEGAWEB(メガウェブ)」内に併設された展示スペース「ヒストリーガレージ」で開催中の、「箱根駅伝 感動をつなぐチームとクルマ展」でした。
自分の中では、「展覧会」と「陸上」をつなぐ最重要のイベントとして、早速先日の日曜日、家族を引き連れて見てきました。せっかくなので、簡単にレポート記事を書いてみたいと思います!
1.「箱根駅伝 感動をつなぐチームとクルマ」展とは
今回の企画は、芦ノ湖畔の、箱根駅伝往路ゴール地点の脇にある「箱根駅伝ミュージアム」と「メガウェブ・ヒストリーガレージ」の共同企画展とのことでした。
この「箱根駅伝ミュージアム」っていうのは、箱根駅伝に関する歴史や記録、レースで使用されるタスキやシューズ、優勝旗などを整理・展示してくれている、箱根駅伝ファンにとっては、毎年の巡礼(?)が欠かせない聖地みたいなものなんですが、いかんせん毎回芦ノ湖まで簡単に行けるわけではありません。
▼参考:箱根駅伝ミュージアム
そこで、今回は「箱根駅伝ミュージアム」の出張企画展、というかたちで、お台場まで来てくれたんですよね。そして、一切写真撮影がNGな本家とは違い、今回の企画展は写真が撮り放題!展示されているクルマと一緒に記念撮影なんかもできちゃいます!
もちろん、いつもどおり入場料は無料!だからお台場観光に来たついでに、フラッと立ち寄ることもできますね。(一体どうやって運営費を捻出してるのかいつも不思議なのですが、まぁこれもきっと日本No.1の巨大企業、トヨタだからできる社会貢献的な事業の一貫なんでしょうね・・・)
2.展示内容をざっくりと紹介!
「箱根駅伝 感動をつなぐチームとクルマ」展は、箱根駅伝と、その大会運営を支えてきたクルマの関係を特集した、ちょっと変わった切り口の「箱根駅伝」展覧会です。
タイトルから見て、「うーん、これはきっとトヨタが毎年番組に提供している大会関係車両にちなんだ特集なのかなぁ」と思って見ていたら、案外そうでもなくて、きちんとした公平な資料展示がなされていました。
ここ数年の大会で、監督や審判が乗るオフィシャルカーとして使われている「NOAH」「VOXY」「ESQUIRE」のワゴン車3兄弟は、よく考えたらわざわざここに置かなくても、ショールーム本体にきちんと揃ってますからね。
これが、メインの展示スペースです。
▼メイン展示スペースの様子
今年、第94回本大会に出場する各大学20校の応援旗が立ててあって、左側に大昔使われたクラシックカーの先導車が数台置いてあります・・・。これ、おそらくトヨタ博物館から持ってきたんでしょうけど、いつ見てもトヨタの保有するクラシックカーは状態が良く、しっかりメンテナンスされているのがわかります。おそらく、エンジンをかけたら普通に動くようになっているのでしょうね。
▼フォード・モデルTツーリング(1913年型)
箱根駅伝が始まった頃は、国産の量産大衆車はまだ作られていませんでした。そこで、大会で使われたのは、世界史の教科書にも載っている、超有名なフォードの量産車「T型フォード」。写真を見ると1928年の大会で運用されている記録が残っています。
▼1928年大会の写真(雨降ったらつらそう・・・)
続いて、もう少し年が下って、今から約60年前の車両です。
▼トヨペット・クラウン(1955年式)
こちらは、1960年前後に、選手たちの伴走車として使われていたというトヨペットの高級車「クラウン」。映画「ALWAYS三丁目の夕日」でもこんな感じの高級セダンが、CGでバンバン走ってましたね~。この「クラウン」がきっかけで、高級セダンはその後どんどん車両サイズが大型化していったそうです。(今のクラウンより随分小さい)
▼レース中の写真(箱根湯本・函嶺洞門付近)
こんな感じですね。当時はまだ、道路も狭かったみたいですね。これからまさに山登りへと向かう選手と一緒に、クラウンが映ってます。
▼ダットサン1000トラック(1960年型)
こちらは、日産系列の車で、後ろに荷台のあるピックアップトラックのような形状をしています。トヨタだけじゃなくて、他のメーカーの車両もきちんと展示するアカデミックな姿勢が、トヨタ博物館の素晴らしいところ。
この王者の余裕ぶりが、ここ、トヨタ博物館のいわば出張展示スペースである、「MegaWebヒストリーガレージ」でも徹底されているのが、すごく好感が持てるところでもあります。
そして、映像資料コーナーも充実!「箱根駅伝ミュージアム」が保有する歴代のレースダイジェスト資料から、ここ15~20年くらいのハイライト実況映像をずっと流してくれていました。
これがねぇ、本当によくできているんですよ・・・。山の神3人衆(今井、柏原、神野)はもちろん、モグスやダニエル、村澤の2区ごぼう抜き映像、佐藤悠基や大迫といった歴代のスター選手、そして最近の青学三連覇まで、ファン垂涎の映像資料がえんえんと垂れ流されております・・・(気づいたら、これを1周半だらーっとみてましたw)
▼マニアなら解説パネルもしっかり読み込みたい!
そして、「先導車と箱根駅伝」の歴史をつづった壁面の解説パネルも素晴らしい!箱根駅伝がスタートした1920年代の貴重な写真から、世界の瀬古と先導車が映ったショットなんかも展示されていて、こちらも見どころ十分です!
▼瀬古利彦、学生時代の勇姿!(1980年)
あとは、こういった記念写真コーナーも用意されています。僕も家族と撮ったのですが、外国人観光客も(おそらく意味もわからないまま)撮影してました。
▼記念写真撮影コーナーもあるよ!
出口のところで、ようやく控えめに自社の水素自動車「MIRAI」が展示されています。これ、どうなんでしょうね~。一般発売されてからすでに2年以上経過しますが、未だに町中で走っているクルマをあまり見かけません。
▼第93回大会の先導車、水素自動車「MIRAI」
今年のモーターショーでも、全くトヨタブースで展示もされず、スルーされていたMIRAI。ほぼ電気自動車シフトへの流れが鮮明になった2017年、ガラパゴス的な時代の徒花として、最後にはトヨタ博物館に収容される運命になりそう・・・。とりあえず、今年の箱根駅伝で使われてなかったら、トヨタがもう燃料電池車を見限ったサインとみなしておこう(笑)
3.混雑状況と所要時間目安
所要時間の目安は、映像資料や壁面の解説パネルをガッツリチェックするのであれば、60分、普通にサーッと流すのであれば、10分~20分あれば十分です。(ちなみに僕はビデオ映像に釘付けで、90分いました・・・アホですねw)
なお、展示スペース自体が混雑することはまずありません。ただし、「MegaWeb」へたどり着くのが大変な時間帯があります。特に、土日の午後は、車でフラッと来た時、運悪く大型野外イベントと重なると、地獄です・・・。お台場内での駐車場を確保するのが大変なので、できれば電車で行った方がいいかと思います!
4.感想まとめ
こうやって見てみると、今年で94年目となる箱根駅伝の歴史は、モータリゼーションの発達の歴史とぴったり重なっていたのだなって気付かされます。片道100km超という、超ロングディスタンスでの競技を側面からしっかり支えてきたクルマ達を見て、その歴史の重みを改めて感じさせられました。
ということで、今日は「箱根駅伝とクルマ」という意外なテーマで特集された、無料で気軽に入れる展覧会のご紹介でした。正月明けまでやっていますので、観光等でお台場に来た際は、選択肢に入れてみてくださいね!
それではまた。
かるび
箱根駅伝をもっと楽しむための参考資料
超おすすめ!「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2018」
熱心な駅伝ファンなら全員知ってる日本一の駅伝マニア「EKIDEN NEWS」氏が、満を持して出版した、ファン目線による最強の観戦ガイド。1区から10区まで、あらゆるチェックポイントが詳細に解説されている他、「あまりに細かすぎる箱根駅伝用語集」も国語辞典のような詰め込み方に思わず苦笑い。これは箱根駅伝ファンなら今年必携のムック本です!
展覧会開催情報
◯美術館・所在地
MegaWeb ヒストリーガレージ
〒130-0014 東京都墨田区亀沢2丁目7
◯アクセス
★下記URLから案内図を参考にして下さい。
http://www.megaweb.gr.jp/access/pdf/map1_2.pdf
◯会期・開館時間・休館日
2017年11月22日~2018年1月14日(会期中無休)
11時00分~21時00分
◯公式HP
http://www.megaweb.gr.jp/article/hakone2018/
◯Twitter
https://twitter.com/MEGAWEB_PR