あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して1年。美術展と映画にがっつりはまり、丸一日かけて長文書くのが日課になってます・・・

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大自然の恐怖からエイリアンまで!災害パニック・ディザスター映画おすすめ16選!

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かるび(@karub_imalive)です。

2018年のお正月、久々にスケール感の大きい災害ディザスター映画「ジオストーム」が上映されました。

アメリカの評価サイト「Rotten Tomatoes」や、日本でも目の肥えたブロガーや評論家を中心に、必ずしも評価は芳しくないようですが、同作品は意外にも若い10代~20代のお客さんには結構受けているという話も聞きます。

僕も、本格的に映画を見るようになってからまだまだ日が浅いのですが、今回の映画「ジオストーム」の上映を機に、徹底的に過去の災害映画の名作・佳作をもう一度見比べてみました。

そこで、今回は過去にリリースされた膨大な災害パニック・ディザスター映画の中から、配信やDVD/ブルーレイ等、比較的入手しやすいメジャーな名作に絞って、オススメの作品をいくつかまとめて紹介してみたいと思います!

それでは行ってみましょう。

1.パニック映画・ディザスター映画とは

パニック映画または災害映画とは、は、災害や大惨事など突然の異常事態に立ち向かう人々を描く映画のジャンル。災害そのものをリアルに描くだけでなく、災害の渦中で取る人々のさまざまな行動や心理をあわせて描写する必要があるため、「グランドホテル方式」と言われる群像劇形式が主流となっています。

特に、2000年代以降は特撮・CG技術の発達により、鑑賞者がインパクトのあるリアルな映像に慣れてしまったため、災害シーンだけでなく、人間ドラマが如何にしっかり描かれているかどうかが、評価のポイントになることが多いようです。人件費・特撮費用などコストもかかりがちで、製作者としては非常に難易度の高い映画ジャンルでもあります。

2.おすすめのパニック映画・ディザスター映画

2-1.「インデペンデンス・デイ」

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1990年代以降の天災・ディザスター映画隆盛のきっかけを作ったと言われる、ジャンル映画の金字塔的作品。突然襲来した悪意ある宇宙人に対して、残った人類が決死の覚悟で反撃・撃退に成功するSF系ディザスター映画です。今見返してみると、主演陣や主演陣の配偶者だけ奇跡的に助かってエリア51へ搬送されるなど、随所で目立つ超ご都合的描写などは笑ってしまうところもありますが、なんだかんだ勢いで泣かされ、感動させられてしまう作品です。(思い出補正もあるかも?)

いろいろ突っ込みどころはありますが、災害パニック映画をまとめて見るなら、ラインナップから外せない名作です。

 

2-2.「アルマゲドン」

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近いうちに地球への衝突が避けられなくなった小惑星に対して、宇宙とは全く関係ない石油採掘のプロやその仲間たちが選ばれ、小惑星自体に乗り込んでその地中に爆弾を仕込みに行くというユニークな筋立て。上映当時、熱心なメタルファンだった僕は、映画は見ませんでしたがエアロ・スミスのCDだけは買った覚えがあります(笑)

ディザスター映画において、あらゆる作戦が失敗し、最後は主役級の男が自爆覚悟の決死行動で地球を救う・・・というパターンが、この「アルマゲドン」の後激増するなど、本作も「インデペンデンス・デイ」同様、後続の映画に大きな影響を与えた作品でした。

2-3.「ディープインパクト」

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スピルバーグ監督が製作総指揮を務めた、地球を巨大隕石から救う壮大なストーリー。スピルバーグ監督やその関係者が20年越しで計画した大作でしたが、フタをあけたらその2ヶ月後に上映された「アルマゲドン」とほぼストーリーが同じという偶然の一致。

2つの映画の違いは、「アルマゲドン」がより乗組員たちとその周辺の活動に描写を絞り込んでいたことに対して、本作では実際に先行する隕石が落ち、地球に巨大災害がもたらされるディザスター描写をしっかり盛り込んだことでしょうか。

津波シーンは、当時のCG技術を総動員して、半年間かけて作り込まれたのだとか。「アルマゲドン」とセットで見くらべて見るのも面白そうですね。

2-4.「2012」

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当時オカルト・サブカル系ファンの間で非常に流行した古代マヤの終末預言がありました。これに着想を得て、制作されたローランド・エメリッヒ監督の代表作。地球内部で進行しつつあった異変が、2012年に起こる太陽系の惑星直列によって本格化し、地殻大変動の結果、あらゆる天変地異が地球上で起きるというストーリーです。

CGを駆使して圧倒的なスケール感であらゆる天変地異が迫力満点で描かれましたが、その分人間ドラマ描写は妙にスケールダウン(?)。かなりのご都合主義的ストーリーや類型化した演出が目立ちましたが、地球規模での巨大災害を真っ向から描こうとして、いろいろやり尽くした大作映画という点で、見逃せない作品だと思います。それまで、災害映画の巨匠として名を上げてきたエメリッヒ監督でしたが、本作で災害映画としてはやり尽くしたと考えたのか、以後、「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」(コケたが・・・)まで、別ジャンルの映画を手がけるようになりました。

2-5.「デイ・アフター・トゥモロー」

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冬場、特に東京都心に大雪が降った翌日などにAmazonを覗いてみると、DVDが「ベストセラー」になっていたりするのですが、本作は、ジャケット写真どおり、急激に氷河期へと突入していく地球と、パニックになる人々を描いたスケール感の大きい災害映画です。とにかく、全編を通して圧倒的に「寒そう」な映画No.1なのであります(笑)

2-6.「ボルケーノ」

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アメリカの大都市のど真ん中で火山が大爆発してしまう話です。ジャケットに描かれるほど絶望的な感じでもなく、常識的な範囲で噴煙が上がり、溶岩がゆっくり街中に溢れ出します。大混乱になり、逃げ惑う人々のパニック描写や、都市機能が崩壊していく中、災害対策本部が先頭に立って、アイデアを絞って懸命の対策を講じる様子は、非常にリアルで見応え抜群でした。

こちらも20年以上前の映画ですが、古さを感じさせない傑作です。

2-7.「ダンテズ・ピーク」

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こちらは、アメリカの田舎の風光明媚な観光地にて、突然休火山が大爆発するストーリー。事前に、火山性微動や温泉での人命事故など、兆候を察知したものの、地元企業や政治家の「経済優先」の思惑により、避難活動が遅れた結果災害が拡大する・・・というパターンは「ジョーズ」「タワーリング・インフェルノ」あたりから繰り返し強調されてきた描写ですね。火山活動がもたらす、無慈悲なまでに圧倒的な破壊力や迫り来る火砕流の恐ろしさがよく再現されています。約20年前の作品とは思えない新鮮さです。

2-8.「ジョーズ」

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スピルバーグ監督が名声を確立するきっかけとなった、パニック映画の金字塔。予算不足できちんと動かせず、海面下で動き回る姿を間接的に描写せざるを得なかったという、演出上の制限が、逆に「見えない」ことによる恐怖感を醸成する結果になりました。まさにケガの功名。映画音楽の名手、ジョン・ウィリアムズも本作でアカデミー賞音楽賞を受賞し、それ以後の輝かしいキャリアが始まりました。

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2-9.「イントゥ・ザ・ストーム」

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「竜巻」系ディザスター映画の決定版としては「ツイスター」がありますが、本作はさらにその災害描写に磨きをかけつつ、POV(主観視点)も活用した生々しい臨場感や、人々の災害時の異常心理を緻密に描いた点で、やや大味だった「ツイスター」の改良版的な位置づけです。竜巻系映画では、まずこちらがおすすめ!

2-10.「カリフォルニア・ダウン」

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北米有数の地震多発地帯、ロサンゼルス周辺で、巨大断層のズレが引き起こす天変地異を、最新のCG/VFXを駆使して迫力満点に描き出した意欲作。過去の作品と違うのは、主人公が徹底的に自分の家族のことしか考えていない点でしょうか?他の人が苦しんでいようが死のうが、全くお構いなし(笑)群像劇スタイルではなく、家族の絆・団結にテーマを絞り込んだ割り切りはともかく、地震・火山噴火・津波など、総合的なディザスター描写は一級品でした。

2-11.「ザ・コア」

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アメリカが秘密裏に進めていた地震兵器によって狂いが生じた地磁気異常を修正するため、地球の地殻内へ専用掘削機でたどり着き、核爆弾を打ち込むことで問題解決を図ろうという壮大なプロット。いわば、地底版「アルマゲドン」といったところでしょうか。

誰も見たことのないマントルより内側の地底の様子を、イマジネーションを広げつつ、当時まだまだ未発達だったCGを駆使して描こうとした意欲作。大抵は宇宙へと行ってしまうこの手の災害映画の中で、「地中」へと潜り込んでいくというアイデアは良かったです。なお、本作では地球空洞説は取られておらず、どこまで行っても地面の下には溶岩や岩が詰まっています。

2-12.「インポッシブル」

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災害映画において「津波」表現は、簡単にインパクトが出しやすいからなのか、かなりの高頻度で使われることが多いです。ただ、波が数百メートルに達したり、集団がさらっと飲み込まれるシーンが引きでワンポイント的に使われるにとどまることが多く、「津波」そのものを克明に描いた映画はそれほどありません。

本作は、2004年のスマトラ地震によって引き起こされた実際の津波災害を取材し、それを忠実に再現した映画です。リアルさやインパクトはダントツでNo.1の「津波映画」だと思います。たまたま観光として島で休暇を楽しんでいた家族が津波に流され傷つき、奇跡的に再会を果たすまでを丁寧に描いていきます。

正直、2011年の東日本大震災のトラウマもあって、日本人が見るには少しつらいくらい詳細な映像が全編に渡って続いているかもしれません。

2-13.「タワーリング・インフェルノ」

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ポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンの2大スターをフィーチャーした、少高層ビル火災パニック映画の決定版。撮影されたシカゴに建設された130階建ての超高層ビルが、手抜き工事のために電気ケーブルがショート。これがきっかけで、中層階から出火しますが、火事を隠そうとするオーナーの妨害で、逃げ遅れた人が屋上階に取り残されます。それでも、なんとか様々な機転・工夫を利かせて屋上に取り残された人たちを救助しようとする消防士達の活躍や、極限下での人間行動が、非常にリアルに描かれました。高層ビル内でのエレベーター・アクションは、後の「ダイ・ハード」などにも多大な影響を与えていると言われます。

約40年前に撮影されたとは思えない非常に迫力ある映像は、今見ても十分怖いです。

2-14.コンテイジョン

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偶発的に始まった、強い感染力を持つ伝染病と、その伝染病への封じ込め・対策に奔走する人々、パニックになる群衆などを豪華キャストで描いた群像劇。

地球規模の伝染病災害の中で起こる、不倫、誘拐、強盗、不正、勇気、蛮勇、自己犠牲など、さまざまな人間ドラマが、事実や客観的な描写を積み上げていくことで見事に表現されていました。ソダーバーグ監督の職人魂が素晴らしいです。

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2-15.「新幹線大爆破」

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その後、ハリウッド作品「スピード」などにも影響を与えた、1975年に制作された日本産列車パニック映画の最高峰です。高倉健・千葉真一をはじめ、当時のオールスターキャストを惜しげもなく投入し(岩城滉一や小林稔侍がチョイ役という・・・)、新幹線を舞台として、犯人やその家族・国鉄・警察・新幹線の乗客たちが入り乱れる群像劇。150分超ですが、脚本もかなりしっかりしており、エンタテイメント大作として最後まで飽きずに見れます!

2-16.「サバイバルファミリー」

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突然大停電が起きてしまった現代の日本を舞台として、ある平凡な都心に住む家族を中心に、パニックとなる群衆をリアルに描いた作品。CGを一切使わず、オールロケで臨んだ労作で、高速道路を借り切って撮影したり、物凄い数のエキストラを動員したり、非常に力が入っていました。映画序盤は、特に東日本大震災直後の都心の混乱状況に似ており、もしも電気が使えなくなったら、私達の生活はどうなってしまうのか、リアルなシミュレーションを見ているようでした。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか?CG/VFXの発達により、再び多く制作されるようになった1990年代以降の作品を中心に、災害パニック・ディザスター映画を取り上げてみました。色々チェックしてみて、自分なりの1作を見つけてみてくださいね。

4.関連書籍などを紹介!

70年代、「大空港」シリーズの大成功によって、世界中でさまざまなタイプのパニック映画が制作されました。自然災害系、乗り物パニック、動物系など、本書では、そんなパニック映画全盛期の代表的作品を一つずつ取り上げ、詳細解説しています!これを元に一つずつチェックしていくのもありですね。