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あいむあらいぶ

東京の中堅Sierを退職して3ヶ月。無職または専業主夫で、ブログ書いてます。美術展と人事労務系の記事が多め。

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【ネタバレ有】「君と100回目の恋」感想とあらすじ・伏線を徹底解説!/ラストmiwa「アイオクリ」で泣ける映画!【君100】

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【2017年3月22日更新】

かるび(@karub_imalive)です。

2月4日に封切られた映画「君と100回目の恋」(通称:君100)に行ってきました。大塚愛やYUI直系のアイドル系女性シンガーも通った道ですが、今作でド直球のスイーツ恋愛映画で初主演となりました。

いい年したオッサンながら、スイーツ系映画は大好きな僕。女子中学生で埋まったシネコンの隅の方で、目立たないように見てまいりました(笑)

早速ですが、映画を見てきた感想やレビュー、あらすじ等の詳しい解説を書いてみたいと思います。
※後半部分は、かなりのネタバレ部分を含みますので、何卒ご了承下さい。

1.映画「君と百回目の恋」の基本情報

<「君と100回目の恋」予告動画>

動画がスタートしない方はこちらをクリック

【監督】月川翔(「黒崎くんの言いなりになんてならない」)
【配給】アスミック・エース
【時間】116分

前作「黒崎くんの言いなりになんてならない」以来、2017年7月には、住野よるの大ヒット作「君の膵臓をたべたい」公開が控えるなど、すっかり青春モノ恋愛映画が専門になりつつある月川翔監督。後ほど紹介しますが、映画中盤では女子大好きなサービスカットがこれでもかと用意されていました。

ちなみに、ユナイテッドシネマ・豊洲で見てきたのですが、映画館の入り口に1ヶ月以上「君と100回目の恋」展示コーナーが出来ていて、実際にロケで使った小道具が展示されています!

「君100」展示コーナー
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葵海(miwa)の劇中衣装
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葵海の作詞用ノートと、時間を戻せるレコードf:id:hisatsugu79:20170215083412j:plain

「アイオクリ」のAメロ部分。書きかけで止まっているf:id:hisatsugu79:20170215083433j:plain

2.映画「君100」の主要登場人物とキャスト

主要メンバーは、映画内での4ピースバンド「ザ・ストロボスコープ」とそのマネージャー的存在、里奈+物語のカギを握る陸の叔父、俊太郎の6人です。恋愛映画らしく、主要メンバーにフォーカスするため登場人物は非常に少なめ。miwaを含め、若手の伸び盛りが起用されています。

葵海(miwa)
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バンド「ストロボスコープ」のメインボーカル役にして、陸の幼馴染。実年齢より5歳ほど若い配役だったが、小柄で童顔なこともあり、ちゃんと大学生に見えました。演技は時折口調が怪しくなるセリフもありますが、何とか許容範囲かな?!YUI、大塚愛の後を継ぎ、アイドル的女性シンガーの不動の人気No.1としていつかドラマや映画に出るのは必然だったかも。

陸(坂口健太郎)
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miwaとダブル主演。本当ならmiwaのやや危なっかしい演技を支えないといけないのですが、どうにもセリフを喋らせると、少し舌っ足らずで棒読みに聞こえがちなところは東出昌大に似ているような。でも、大学生らしさはしっかりと出ていました。

直哉(竜星涼)
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バンドメンバー役。ベース担当。鉄太いわく「顔面偏差値は高いのでモテるはず」と太鼓判だが、生来の軽さと自信のなさから、モテないと思いこんでいる。里奈のきもちにはまるで気づいていない鈍感なところも。坂口健太郎と並んでもまださらに高いくらい、恵まれたモデル体型。演技は普通でした。

里奈(真野恵里菜)
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葵海の親友にして、好きな直哉の近くにいたいため、事実上ザ・ストロボスコープのマネージャー的存在になっている。5人の中で、一番自然体で大学生らしさを上手く表現できていた。水商売の女から、バリキャリウーマン、学生まで色々な役割を起用にこなすなど、サブキャラとしては欠かせない存在になりつつあると思います。近年成長著しい女優。

鉄太(泉澤祐希)
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バンドメンバーで、リーダーを支える縁の下の力持ち的存在。真野恵里菜扮する里奈同様、一番大学生らしいナチュラルな演技が光った。

俊太郎(田辺誠一)
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「人生のレコード」の秘密を握る、この恋愛映画で陸をメンターとして導きつつ、タイムループのカギを握る重要人物。妻に先立たれ、枯れた独身男性を上手に演じていました。

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3.映画「君と100回目の恋」ラスト・結末までの詳しいあらすじ(※ネタバレ注意)

3-1.セトフェスでのライブ大失敗と葵海の事故死

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 日向葵海は、大学3年生。来月からの海外留学と、その直前の7月31日にバンドとして出演する地元のフェス「セトフェス」の準備で忙しい毎日を送っていた。その日も、音楽サークルの部室で、一緒にバンド「ザ・ストロボスコープ」バンドメンバーの直哉、鉄太と練習をしていた。親友の里奈も、いつも練習に付き合ってくれている。ともに3年生の同級生で、鉄太、直哉、そしてまだ部室に現れない陸とは、大学入学直後から4ピースのバンドを組んでいる。

直哉は、ベース担当で、イケメンだが彼女はいない。鉄太はドラム担当。温和でチームの屋台骨を支える存在だ。

この日、セトフェスも間近に迫る中、バンドでリーダーのなかなか陸はなかなか現れなかった。やっと来たかと思ったら、数曲セッションをこなしたところでテキパキと早々に切り上げて帰ってしまった。いつも陸は完璧なのだ。

幼馴染の陸とは、14年前の夏、父が亡くなったことをきっかけに海沿いのこの町に引っ越してきて以来の近所付き合いだ。割れてしまい、聞けなくなったレコード「夢で逢えたら」を生演奏してもらい、「100歳までずっと誕生日をお祝いしてやる」と言われて以来、ずっと彼のことを好きでいる。

陸は、叔父の長谷川俊太郎と同居している。陸の家は、「HASEGAWA COFFEE」という喫茶店を経営しており、葵海は俊太郎の作るカレーライスが好きだった。

その日、全員で陸の家に集まって「セトフェス」で使う宣伝用の看板作りをしていた。直哉は鉄太と、葵海は里奈と他愛もない話をしながら作業をしていたら、その時、工事中の隣家の水道管が破裂して、全員びしょ濡れになってしまった。しかし、陸と作りかけの看板は濡れずに平気だった。

セトフェスの2日前。いつものように部室に集まったが、陸は欠席。昼食時、陸以外の4人で回転寿司に行ったが、そこで直哉に告白されてしまった。戸惑った気持ちのまま、その日も陸の家に行き、2日後のセトフェスであわよくば披露する新曲を作りに行った。ストロボスコープの曲作りは、いつも葵海が歌詞を書いて、陸がメロディーをつけるやり方で作ってきたからだ。

その日、曲を作り始めたが、どこで聞きつけたのか、陸から「直哉とよろしくな」と言われ、自分の陸への思いが全く届いていないことに動揺し、結局曲は作らず帰宅した。

翌日、さらに悪いことに直哉が好きだった里奈の前で、「もう直哉でもいいかな」と失言してしまい、里奈の機嫌を損ねてしまった。里奈が直哉を好きだとは全く気が付かなかったのだ。

最悪な気分のまま、7月31日、セトフェスの当日を迎えた。里奈の姿は会場になかった。バックステージでも無言だった4人は、バンドとしてのケミストリーを出せないまま、本番を向かえた。本番でも歌詞を忘れるなど、散々な出来だった葵海。

仲間に申し訳ないという自己嫌悪から、いてもたってもいられず、その場を離れてどこともなくフラフラ歩き出してしまった葵海。道路に落ちた作りかけの歌詞カードを拾おうとした時、葵海はダンプカーにハネられ、死亡した。18時10分だった。

3-2.「人生のレコード」の秘密

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と、次の瞬間、葵海は「わあああっ」と叫びながら目を覚ました。起きたら、国語の授業中だった。あれ?寝ぼけたのか?夢だったのか?混乱したまま、いつものように部室に行くと、鉄太と直哉が待っていた。

他愛もない会話をしているうちに、目の前の風景・会話に確かな既視感を覚えた。絶対この風景、見たことある!

翌日朝、目覚ましを止めたら7月26日朝だった。確か、この日はセトフェスの立て看板を陸の家で作ったのだった。記憶どおり、他愛もない話をしているうちに、ふと隣の家の工事現場が気になった。この後、水道管が破裂するんだったっけ?葵海は、間一髪で水がかかるのを避けることができた。

なぜか、それを見ていた陸が目を丸くして葵海を見ていた。3人が帰った後、葵海は陸に起きたことを話すと、陸は全ての事情を知っており、葵海にもそのからくりを教えた。陸の部屋に戻ると、無地のレコードが置いてあった。それを「人生のレコード」といい、針を置いたところから人生をやり直せるのだという。試しに、二人で針を持って時間を戻ってみた。

気づいたら、また7月25日の国語の授業の時間まで戻っていた。本当だ!驚いた葵海は、授業を抜け出して陸と合流した。

そこで、陸はこれまでずるをしていた、と告白した。例えば、7歳の誕生日に葵海にギターで弾いてみせた「夢であえたら」や16歳の時、チョコ製のレコードをプレゼントした時も、時間を巻き戻したのだという。さらに、サークルの新歓後、スムーズにバンドが組めた経緯や、最初にバンドで作った曲も、陸が何度もタイムループして準備したものだったという。

陸は、葵海の前でカッコつけたかったから、そうしたのだ、そして葵海と出会った時からずっと好きだったと告げた。ようやく相思相愛となれた二人は、せっかくなので「人生のレコード」で1年前に戻って、二人の関係をやり直すことにした。

3-3.恋人同士として時間をやり直す陸と葵海

1年前にもどった二人は、夏祭りやバーベキュー、天体観察、そして秋は図書館デート、冬はクリスマスイブには、葵海は陸からペンダントをもらった。

また、二人きりでハードロックのライブに行った時は、普段物静かな陸がノリノリになる珍しい瞬間も見ることができた。

そして、あっという間に3年の夏が来た。7月31日、ライブは大成功を収め、バックステージで打ち上げが始まっていた。陸が目を離したスキに、葵海はどこかへ消えていた。18時5分。まさかー。急いであたりを探しに行くと、通りで救急車の前に人だかりが出来ていた。中を見ると、葵海だった・・・。

3-4.変えられない葵海の運命、そして最後のライブ

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陸は、急いで7月25日に時間を戻すと、葵海のところに駆け出していた。結局、運命を変えられなかったのだ。授業中にもかかわらず、教室に入ってきて、葵海を抱きしめる陸だった。

その日、部室で練習を終えた葵海は、ライブで使う予定の新曲作りで陸の家に来ていた。タイムループで戻った1年間、書き溜めていた歌詞が沢山あるのだ。しかしセッションの途中で、陸は葵海が教えてもいない歌詞を先回りして口ずさんだ。「私に内緒で戻ってる?」と葵海は陸に尋ねたが、陸は答えなかった。

翌日、午後の図書館でノートを広げて格闘していた陸を、「葵海が倒れた」と嘘のLINEメッセージで部室に呼び出した直哉。陸とけんかになってしまった。そして、葵海は図書館に入ると、陸が席を外したスキに、陸のノートを盗み見た。びっしりとタイムループのシミュレーションが書かれていたノートを見て、葵海は胸が痛くなった。

その晩、陸は俊太郎にタイムループの相談をしていた。前回「人生のレコード」を使わなかったのに、時間が戻ったのは、葵海の代わりに陸が車にハネられる=「18時10分、葵海ではない別の人間が死ぬ」というパターンを試した時、まだ陸が死ぬタイミングでなかったから、強制的に2人共記憶が戻ったのだというのが、俊太郎の分析だった。つまり、葵海の運命を変えられたのではなく、陸の運命を変えられなかっただけなのだ。そして、そのパターンは、過去に俊太郎も死んだ妻に試して実証済みだったのだ。

結局、7月31日18時10分の葵海の死の運命は、変えようがないということなのだ。

そして、7月30日。それを知った陸は、ならば葵海と7月31日になる前に、何回も永遠に過去に戻り続ければいい、と開き直り、葵海を自室へと連れて行った。一緒に「人生のレコード」をリセットしようとして、その直前で葵海はレコードを取り外し、レコードを折り曲げた。

これ以上、陸に無用なタイムループをさせて苦しませたくない。陸には未来で生きていて欲しい。これまでの陸との思い出を大切にしたい、そう思って翌日自分の「死」を確定させたのだった。

7月31日、徹夜でレコードの復旧をしたが、上手く行かず、陸は俊太郎に促され、残された葵海との時間を大切に生きよう、と決めた。けんかした直哉、鉄太と仲直りし、葵海のために、新曲を完成させた。また、里奈とライブ終了後、花火の打ち上げをセトフェス主催者に頼み込んだ。

そして、バンドのライブの順番がやってきた。1曲目は、葵海に内緒で完成させた新曲だった。予定された数曲を無事演奏し終わった時、海の向こうに花火が上がった。7月31日は、葵海の誕生日だったが、陸が何度もやり直してたどりついた、もう戻れない最後の葵海の誕生日は、ちょうど100回目の誕生日だった。「100回目は最高の誕生日だね」と最後は笑顔で陸と仲間に別れることができた。

3-5.陸に残されたサプライズ

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8月初旬。急死した葵海の告別式が終わり、陸は自宅に戻ってくると、俊太郎がカレーを作っておいてくれた。そして、俊太郎は用事がある、と言ってどこかに行ってしまった。

黙ってたたずんでいると、どこからともなく葵海の声が聞こえてきた。見ると、チョコレートでできたレコードが回っていた。そこから、聴いたこともない葵海が作詞作曲した曲が流れてきた。陸は、涙が止まらなかった。陸への感謝と陸の幸せを願った歌詞を聴いていると、不思議と明日への活力が湧いてきた。

しまっていた文学書をもう一度書棚に戻し、残りの学生生活を鉄太、直哉、里奈と大いに楽しんで、葵海の言うとおり幸せになろうと決めた。

そして、気づいたら、陸は葵海と最初に出会った、青い海が見える岡の上にいた。すぐそこに、葵海がいるような気がしていた。

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4.感想や評価(※ネタバレ有注意)

4-1.主演2人の演技力は正直微妙な感じでした

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正直な所、主演二人の演技力はもう一つな感じ。初主演となったmiwaは、実年齢よりもかなり年下の役どころで、後先考えず、感覚でどんどん行動しちゃう元気な女子大生を頑張って演じているんだけど、やっぱりちょっと難しいセリフや長いセリフは棒読み感が出てしまいます。葵海とmiwaの地の雰囲気がかなり似ているので、何とか乗り切っている感じでしょうか?

もう一人の主演、坂口健太郎。こちらも平板な口調、セリフの棒読みが気になりました。「好きだよ」と告白する時くらいもう少し情感をこめて、ハッキリと言えないものなのかな・・・。ただ、ネットでの評価はそんなに悪くないので、塩演技が売りな坂口は、これが持ち味と言えば持ち味なのかもしれません。また、セリフを読まず、表情で演技する時は悪くなかったです。

4-2.さらに気になったのは、「方言」が出ないこと

これは現在上映継続中の「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(京都)でも感じたのですが、ご当地でロケをするのであれば、やっぱり一人くらいは映画内で方言をしゃべってくれないと、実感が出ないかも。映画内の主役2人は、少なくとも幼少時から瀬戸内地方(岡山)に住んでいることがエピソードとして描写されるのだから、ライトな感じでもいいので方言を入れてほしかったです。

★参考記事★
【映画レビュー】映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の感想と解説

4-3.これでもかとサービスカット満載な王道青春恋愛映画だった(笑)

ここ2~3年大ブームな若者をターゲットにした、学園モノ+タイムループ(もしくは記憶喪失)青春恋愛映画の見どころは、やはり主人公同士の甘い恋愛シーン。ストーリーが落ち着く中盤で、デートなど様々なイベントで主演同士のいちゃつくシーン仲良くするシーンを印象深くキレイに魅せるかが青春恋愛映画の見どころになります。(そして、クライマックスの回想シーンで走馬灯のように使う)

本作も、二人がカップルになるあたりのカットから、定番の「壁ドン」「床ドン」に代わるいろいろなバリエーションを見せてくれました(笑)見ててこっちが恥ずかしくなるような数々のシーンは、好きな人には見どころだと思います!

付き合ってない状態の時からこのベタベタぶり!f:id:hisatsugu79:20170205021728j:plain

二人でタイムループするシーン。
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「頭ぽんぽん」
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後ろから羽交い締めだ~!f:id:hisatsugu79:20170205021909j:plain

これはTwitterによると「きゃたちゅー」と言うらしい(笑)f:id:hisatsugu79:20170205021959j:plain

4-4.でも、クライマックスシーンの葵海=miwaのラストライブ~エンディングで細かいことはどうでも良くなった

主演二人の演技力や、レコードの針を落としただけで時間が巻き戻るお手軽設定など、中盤までわりと映画に入り込めなかったのですが、タイムループできなくなり、葵海の死が確定してから最後のザ・ストロボスコープのライブで葵海が新曲「アイオクリ」を歌いだしたら、ここでぐっとくるものがありました。周りに座っていた女子中学生達も大号泣。やっぱり歌の力は凄いです。

映画内のエピソードをわかりやすく詰め込んだベタベタなストレートな歌詞を歌いながら、中盤までの二人のシーンが走馬灯のように流れるお約束的な演出とわかっていても、ダメです。涙が止まりません。

ループを断ち切り、陸の未来の為に死を選び、「今」に生きることを決意した葵海と、葵海のラストライブの為に新曲を必死で完成させた陸の気持ちが、一つに重なり合った感動の場面が、miwaの熱唱で何倍もに増幅されていました。

4-5.ラストシーンは感涙の「アンコール」だった

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そして、葵海が死んでからのラストシーンでまさかのもう1曲。ラストライブが、二人の集大成と仲間への感謝のしるしだとしたら、チョコレート盤でのラストソングは、誕生日箱に「HAPPY BIRTHDAY×100」と書かれていたとおり、100回分のループで陸がくれた想いに応えた、泣ける「アンコール」だったと思います。

二人が出会った14年前の2002年7月31日、割れて聞けなくなったレコード盤「夢で逢えたら」を生演奏というかたちで葵海にプレゼントした陸。そして、14年後の2016年7月31日、チョコレート盤に感謝の気持ちを込めてオリジナルソング「君と100回目の恋」を陸に返した葵海。二人は、出会いと別れの日にそれぞれ曲を贈りあい、生涯をかけて恋愛を完結させたのでした。

この曲を聴いて号泣した陸が、葵海も好きだった俊太郎のカレーを食べて、しっかりと区切りをつけて喪失の哀しみから立ち直った演出も爽やかでよかったです。

4-6.脇役の真野恵里菜と泉澤祐希が好演

主演2人の演技は少々頼りないものがありましたが、脇をかためたバンドメンバー、鉄大を演じた泉澤祐希と、マネージャー(?)の真野恵里菜の醸し出すナチュラルな「大学生らしさ」が素晴らしかったです。真野恵里菜といえば、つい最近までハロプロでアイドルやってたと思ったのですが、「とと姉ちゃん」以降完全に一皮むけたかも。速く初主演映画が見てみたいです。

また、泉澤祐希は、同タイミングで公開された、大停電の中、家族のサバイバル生活を描いた映画「サバイバルファミリー」でも、いわゆるフツーの大学生を好演しており、改めてその演技力の器用さ、安定感に感心しました。

★参考記事★
【映画レビュー】映画「サバイバルファミリー」の感想と解説

5.伏線や設定などの解説(※ネタバレ有注意)

5-1.なぜ1度だけ葵海が記憶を保持したまま過去に戻れたのか

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「人生のレコード」を使って人生をやり直すと、レコードを使った人だけがやり直せるため、それ以外の人間は全く戻ったことすら気づかないのが通例です。なのに、一度だけ記憶を保持したまま葵海が7月25日に戻れたのは、陸がレコードを使わず、葵海の代わりにダンプカーにハネられて死のうとしたからです。

一度でも「人生のレコード」を使ったことがある人は、自分の「死」のタイミングをずらすことは許されないのでしょう。結果として、陸がリセットされた時に、葵海も巻き込まれて、記憶を保持したまま7月25日に戻されたのです。

実際、それ以後に陸が「人生のレコード」を使って時間を戻った時、葵海はそれを知りませんでした。(曲作りの際に、葵海が誰にも教えたことのない歌詞を口ずさんだので気づく)

5-2.バンドの劇中歌

miwa扮する葵海率いるバンド「ザ・ストロボスコープ」の曲は全部で3曲、劇中歌として披露されていました。

「単純な感情」
部室でバンド全体で練習した際や、最後以外の「セトフェス」の1曲目で演奏された、元気なアップテンポの曲。

「アイオクリ」
ライブの前日に完成し、セトフェスのラストライブでサプライズとして演奏された曲。タイトルが秀逸。お互いに「愛」を「贈り」あう葵海と陸と、「アオイ」「リク」のアナグラムの2つを掛けて名付けられている。映画での二人の思い出を詰め込んだストレートでわかりやすい歌詞も泣ける。

「君と100回目の恋」
映画タイトル。死後、チョコレートのレコードに葵海が録音し、陸に贈ったラストソング。陸への感謝の気持ち、幸せへの願いが込められた純粋な歌詞に感涙・・・。

このうち、「アイオクリ」については、配給元、アスミック・エースから提供されたLIVE付き舞台挨拶の動画がアップされていましたので、以下に貼っておきますね。


(上記画像をクリックして動画スタート)
また、上記3曲は、いずれも映画のサウンドトラックに収録されています。

5-3.国語の授業で使っていた教科書はどんな内容だったのか

たびたび劇中で葵海のタイムループの始点となった国語の講義中、教科書として使われていた本は、ミヒャエル・エンデ「モモ」でした。

ストーリーは、円形劇場に住むモモが、マイスター・ホラと出会い、時間泥棒から奪われた時間を取り戻すという冒険活劇です。先生は、このくだりばかり3回繰り返していましたね。

マイスター・ホラは、心は時間を感じるためのものだと、モモに教えます。心が時間を感じられなければ、時間はないも同じだ、と。

葵海を救おうと、ループ中忙殺されていた陸は、心を失い、時間の感覚はすでになくなっていたのでしょうね。実に印象的なセリフを切り取った憎い演出でした。

5-4.葵海はなぜ翻訳家になりたかったのか

劇中では、葵海は、英語も出来ないのに翻訳家になることを夢見て、海外留学の準備をしていました。ノベライズ版で説明があるのですが、葵海が翻訳家になりたいと思ったきっかけは、元々文学少年だった陸からの影響です。

今は葵海を救うため難解な物理系の本を読み解く毎日ですが、陸の部屋にはヒモで束ねた文学書が沢山平積にされて置いてありました。エンディングで、葵海の遺志を継ぐかのように、再び文学書を書棚に戻していたシーンが非常に印象的でした。

5-5.チョコレートでLPレコードを作るのは可能なのか

今は、普通に金属の型さえ用意できれば、そこに流し込んで固めることで、ちゃんと音楽が聴けるチョコレートのLPレコードは作ることが可能なようです。

下記の動画の1'00''過ぎに、ちょうど金型で完成させたLPレコードに実際に針を落として演奏させるシーンがありますが、思ったよりクリアに音が出ています!


(上記画像をクリックして動画スタート)

劇中では、チョコレートを作るシーンは少し出ていましたが、実際にどうやって作ったのかは省略されていました。俊太郎がチョコレートLP製作のための機材を持っていたのでしょうね。

6.まとめ

劇伴で4曲もRADWIMPSのオリジナルソングがかかった映画「君の名は。」は、まるで壮大なMVを見ているようだった、と評したコメントをネットでちらほらみましたが、本作は、まさにmiwaの新曲MVのようでもありました。

ラスト10分間で劇的なサプライズを用意していた脚本も良かったですが、本作で一番観客の心を動かしたのは、miwa扮する葵海の「歌」の力だったと思います。いのちが終わる最後の瞬間に、彼のために、仲間のために歌いきった葵海の渾身のステージには、誰もが心を奪われます。非常に癒やされた映画でした。良かったです。

それではまた。
かるび

他にもレビュー書いてます!
【映画レビュー】2017年3月現在上映中映画の感想記事一覧

7.映画をより楽しむためのおすすめ関連映画・書籍など

7-1.ノベライズ版「君と100回目の恋」

脚本から映画を忠実に書き起こし、セリフから省略された細かい設定なども書き加えられているノベライズ版。映画に行く前の予習や、帰ってきてからの復習にも良いですし、映画同様気持ちよく泣けます!文体も読みやすく、映画の世界観とばっちりあっています。

7-2.スピンオフ小説「君と1回目の恋」

映画本編で脚本を務めた大島里美が、映画のスピンオフとして陸の叔父、俊太郎が生前の妻との送った日々を描いたラブストーリー。陸同様、大事な局面でやはりあの「レコード」を使うのですが・・・。本編で泣けた人は、この小説もおすすめです!

7-3.オフィシャル・ファンブック

主演のmiwa、坂口健太郎の2人を中心に、ロケ地でのオフショットや、撮影中のシーン、各種小道具や設定の詳細解説、さらに出演俳優へのインタビュー、岡山聖地巡礼用のロケ地マップまでついているファン大満足のアイテム。価格も抑えられていて、1200円台と買いやすいのも嬉しいところ!

7-4.オリジナル・サウンドトラック

映画内で非常に印象的な使われ方をした、バンド「ザ・ストロボスコープ」のボーカル曲3曲を中心に、劇伴音楽が網羅されています。今回の映画を通してmiwaの音楽世界に入っていく人にもいいかも。miwa「アイオクリ」は、2月3日のミュージック・ステーションでは「ザ・ストロボスコープ」として参加するなど、歌番組でもかなり披露されていますね。