かるび(@karub_imalive)です。
映画「何者」が10月15日から封切りされました。僕自身、20年前の就職活動で酷く苦労した思い出と、前職で採用担当をしていたことから、この映画をものすごく楽しみにしていました。早速、初日の朝一でダッシュで見てきましたので、以下感想を書いてみたいと思います。
※なお、後半部分にネタバレを含みます。ネタバレ部分は明示しております。
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映画「何者」が10月15日から封切りされました。僕自身、20年前の就職活動で酷く苦労した思い出と、前職で採用担当をしていたことから、この映画をものすごく楽しみにしていました。早速、初日の朝一でダッシュで見てきましたので、以下感想を書いてみたいと思います。
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11月1日から上野の国立科学博物館で始まった、「世界遺産ラスコー」展に行ってきました。
クロマニヨン人が洞窟内で描いた動物の壁画や装飾品類がハイレベルであり、心の通った人間らしい「アート作品」であることに非常に驚かされました。また、クロマニヨン人の当時の生活や文化レベルについても、科学博物館らしい多彩な分析展示が非常に良かったです。
美術館系よりも写真撮影に寛容で、触ったり臭いをかいだり、音を聞いたりと先進的で、子供にもバッチリ配慮した良い展覧会でした。
ということで、早速行ってきた感想を書いてみたいと思います。
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10月21日、「スター・トレック BEYOND/スター・トレック ビヨンド」が公開されました。2009年からのJ・J・エイブラムズによるリブート作品「ケルヴィン・タイムライン」第3弾。SF映画は大好きなので、待ちきれず公開初日に行ってきました。
早速、以下感想を書いてみたいと思います。
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この秋は、特に土日は連日美術展に行ってはブログを書き、という生活スタイルになっています。さすがに、連日行きまくっているので当たり外れの波は結構でてきます。
そんな中、これはヤバい!最強だ!と思ったのが、「速水御舟の全貌」展。10月22日(土)の閉館後、美術ブログ「青い日記帳」のTakさんと山種美術館のコラボで企画されたブロガー内覧会に参加させて頂いたのですが、素晴らしい作品達と出会えました。
こんなに良いのであれば、ブロガー内覧会を待たずに、別途初日からガッツリ見ておけばよかった、と大後悔しております。それほど良かったのです。
今回の回顧展では、速水御舟の代表作や晩年の傑作がまとめて紹介されていて、見どころ満載でした。今日は、この速水御舟展の感想を書いてみたいと思います。
さて、「速水御舟」といっても、残念ながら熱心なアートファン以外には、その存在は馴染みが薄いと思われます。展覧会後、帰宅して妻に「速水御舟って最高だわやっぱ。」と感想を言っても、残念ながら「ふーん。で、誰それ」という醒めた答えが返ってきました(笑)残念ながら、日本画はやっぱりまだまだマイナーなんでしょうね。
ということで、速水御舟について、まずは軽く触れておきたいと思います。
速水御舟(1894-1935)は、明治末期~昭和初期にかけて活躍した日本画家です。その代表作「炎舞」「名樹散椿」は、昭和期の美術作品では数少ない重要文化財に指定された銘品中の銘品。特に、「炎舞」は中学校や高校の美術の教科書に掲載されていることも多く、速水御舟はこの作品で歴史に名前を遺したといえます。
速水御舟「炎舞」
御舟は、江戸・明治期から連なる日本画の伝統をしっかり受け継ぎつつ、緻密かつ大胆な画風で、新しい日本画のあり方を目指して日本画界を引っ張りました。
わずか14歳で日本画の勉強を始め、1917年、23歳で第4回院展に出品した「洛北六題」が、日本画の巨匠、横山大観から激賞され、一気にメジャーな存在へと駆け上がります。早熟な天才でした。その後、40歳という短い生涯を通して作風を激しく変化させながら、その都度名作を生み出していきました。
ちょうど、2016年の春に大回顧展が開催された、「卑弥呼」「額田王」の絵で有名な安田靫彦とは盟友であり良きライバルであったといいますね。
さて、速水御舟と言えば、山種美術館です。保有する御舟のコレクションは、2点の重要文化財を含む120点以上。山種美術館を創始した故・山崎種二氏は、近代日本絵画の中でも、特に熱心に速水御舟を集めたこともあり、山種美術館では、毎年のように御舟を主軸に据えた企画展が開催されています。
今回の「速水御舟の全貌」展では、まず山種美術館所蔵の約60点をベースに、各地の美術館から借用した作品をあわせ、全部で81点が出展されています。速水御舟が画家としてデビューした10代のころから、絶筆となった40歳の時の作品まで、もれなく網羅された大回顧展といって良いでしょう。
ブロガー内覧会の質疑応答タイムで、山崎妙子館長(写真左)から速水御舟作品の歴代人気No.1~No.3を教えて頂きましたが、基本的には今回の展覧会に来れば、ほぼ全部の人気作品を見ることができます。
まず、人気ダントツ1位はもちろん、前述した「炎舞」。山種美術館の特別展示室で、照明を落として雰囲気を作り、「炎舞」シフト体制でゴージャスに飾られています。
本作品は、花鳥画や風景画といった伝統的な日本絵画のモチーフではなく、闇夜の中、炎に蛾が集まって乱舞するという妖しさ満点の画題と構図です。仏画のような様式美で彩られた炎に、全てこちらを向き、精密に描かれた蛾達が螺旋状に乱舞するさまは、写実性と抽象性が同居したような不思議な構図です。
そして、続いて人気No.2の「名樹散椿」
琳派的な美しさを追求した屏風絵。ブロガー内覧会での山崎氏の解説で印象的だったのが、この屏風絵の背景の金地部分。「撒きつぶし」技法という、通常より手間がかかる緻密な金箔の塗り方により、しっとりとした均一で控えめな輝きが生み出されており、これも独特の魅力を生み出しています。
同じく、人気が高いのは屏風絵の力作「翠苔緑芝」
(引用:http://www.haizara.net/~shimirin/nuc/OoazaHyo.php?itemid=5213)
空間の余白を多めに残し、琳派的な装飾性を全面に出して描かれた花鳥画です。速水御舟の奥さんの実家に自生していた植物類などを全部描きこんで制作されました。とりわけ、右隻のあじさいの絵の具の表現方法が他では見ないオリジナルな技法を使っており、御舟は、その技法について誰にも話そうとはしなかったそうです。
そして、衝撃の問題作「京の舞妓」がこちら。
京の舞妓(展示は11月22日~12月4日)
1920年に発表された、暗く不気味な顔つきが不気味な衝撃の作品。早逝した師匠、今村紫紅の遺志を受け継ぎ、徹底的な写実性を追求し日本画の伝統を打ち壊そうとした意欲作でした。
しかし、3年前に激賞された横山大観からは、「見当違いの努力」と手のひらを返したような痛烈な批判を浴び、全く評価されませんでした。さらに、怒った大観から、危うく日本美術院を除名されそうになります。(最終的には盟友・安田靫彦らの尽力により回避されました)
京都で舞妓の元に1年以上通いつめて「人間の浅ましさを顔の表情に表現しようとした」意欲作でしたが、作品が酷評され、半ばトラウマとなったため、それ以後、約10年ほど人物画は御舟にとって唯一の苦手分野となりました。
御舟にとって、絵画は自己探求そのものでした。彼は、その短い生涯の中で、晩年まで作風を変え続けました。その分類は諸説ありますが、僕がピンときたのは、予備校講師・タレントの林修がTV番組「林先生の痛快!生きざま大辞典」2014年12月の放送で御舟を取り上げた際に分類した4区分。明快で良いと思います。
・第1期:南画風の青年時代
・第2期:写実を追求した時代
・第3期:装飾的構成主義の時代
・第4期:院体画風の時代
ただ、実際に展覧会で作品を見てみると、実際は、第◯期と、明確に区分できるわけではなく、作風は行ったり来たりを繰り返しました。本エントリでは、林修の区分を、作品のタイプとして分類するために活用し、便宜的にこの4つのタイプ別に、展覧会に出品されていた作品を順番に紹介していきたいと思います。
山科秋
御舟23歳の時、京都は山科の秋の風景を文人画風に描いた作品。初期の作品では、この作品が一番気に入りました。常緑樹の青さとすすきや柿の鮮やかなオレンジがマッチした秋らしいわびしい風景に見入ってしまいました。初期の作品では、この作品が一番お気に入りです。
洛北修学院村
(引用:Flickrより)
京都の洛北、修学院近辺の風景を「青」を全面に出して描いた作品。内覧会では、Takさんより「御舟、青の時代」とピカソの若年期「青の時代」にちなんで話されていましたが、御舟は、一時期狂ったように青に魅せられて描きこんだ時期がありました。この1枚だけ、まるで東山魁夷のようで、他の作品と作風が大きく違っているので面白かったです。
白芙蓉
墨で描かれた枝葉に、芙蓉の花のみ着色され、ほんのり赤くクローズアップされた写実的な作品。葉や茎の質感の表現も見事ですし、達人の技でした。晩年の力作。
鍋島の皿に柘榴
(引用:http://www.art-information.ne.jp/artwiki/images/view/237)
まるで洋画の静物画のようですが、ちゃんと絹本に普通に岩絵具主体で彩色された日本画なのです。洋画家も舌を巻く観察力と写実性。しかも、絵画の質感を重視したからなのか、よく絵を見ると上からの目線と、やや下からの目線、両方の視点が入っているのが面白いです。(上から見ると、皿の足は通常見えないが、あえて描きこまれている)
代表作「炎舞」「名樹散椿」などもこのカテゴリですが、もう一つ紹介しておくと、「京の舞妓」での酷評から12年後、再び人物画を模索していた御舟が取り組んだ大判の美人画は、構図の妙が心地よい作品でした。歌舞伎座が所蔵する作品。劇場で年中公開されているようです。
花の傍
実際には有りえなそうな犬の足の曲がり方、犬のボディの輪郭のところだけ朦朧体のように輪郭がぼかされているところ、女の頭上に咲くようにして広がった花など、優美さを全面に出して描かれた作品。12年後の進化、確かに感じます。
紅梅・白梅
西洋画の技法も取り入れ、日本画を壊す勢いで攻めていたと思ったら、一転して伝統的な中国南宋からの伝統的な院体画風の落ち着いた作品も手がけたり、本当にくるくると作風が変わるのが面白かったです。
速水御舟は、40歳にして腸チフスで惜しくも夭逝してしまいますが、30代後半~40歳絶筆までの数年間は、本当にハイレベルで神がかった作品を多数描いていました。展示後半部分で、その秀作が余すことなく展示されていますので、いくつか気に入ったものをピックアップしてみたいと思います。
葉や茎には着色し、牡丹の花の部分をあえて墨一色の濃淡、筆遣いで表現した傑作。幽玄な枯れた美しさが素晴らしかったです。この作品も、山種美術館での人気作品だそうです。
2点ワンセットの作品。スマホ写真で、撮り方が拙いため曲がっていたり色合いがいまいちですが、ぜひ作品を見てもらえれば素晴らしさがわかります。ほれぼれするような幻想的な春の夜の情景を切り取った作品。
あけぼの
春の宵
御舟の最後の作品となった「円かなる月」。画像よりも実物が本当に素晴らしく、松の葉の質感やおぼろげな月の表情などは、美術館に足を運んで頂くのが一番です。松の木は脇に追いやられ、枝が左右から画面全体に伸びてきて、月が左下に配置してある構図も斬新で面白かったです。一つだけ赤くなっている葉も渋い趣向です。
円かなる月(絶筆)
(引用:http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/91/7ecf8a4d4e33b1dcfc023becf221db4a.jpg)
戦前を代表する洋画家、岸田劉生から「僕に君の技術があったなら、僕は世界一の画家になれたのに」と言わしめた早熟の天才、速水御舟。
写実を追求した技巧と、突き詰めた様式美は専門家やコレクターの審美眼にもかなうし、初心者が見てもその美しさや素晴らしさは解りやすく伝わる、すごい画家です。
後期の展示替えは11月5日から。入れ替えの目玉「京の舞妓」は11月22日から。僕も、もう一度今度はカメラなしで、じっくり作品と向き合ってきたいと考えています。最高の日本画展覧会でした。超おすすめ!!
かるび
展覧会名:「速水御舟の全貌-日本画の破壊と創造」
会期:2016年10月8日~2016年12月4日
会場:山種美術館
公式HP:http://www.yamatane-museum.jp/
Twitter:https://twitter.com/yamatanemuseum
一番は図録を購入するのが良いと思いますが、この東京美術の速水御舟ムック本も文句なくお勧め。代表作をもれなく美麗なカラーでコンパクトにまとめており、しかも手頃な価格で楽しめるのでイチオシです。
【2016年11月15日更新】
かるび(@karub_imalive)です。
10月18日から三菱一号館美術館で開催されている、「拝啓ルノワール先生-梅原龍三郎に息づく師の教え」展に行ってきました。ちょうど、ラッキーなことにブロガー内覧会に招待頂けましたので、写真も交えながら、以下感想を書いてみたいと思います。
※記事中の写真は、主催者の許可を得て記載しています
続きを読むかるび(@karub_imalive)です。
このところ、「何とかトリエンナーレ」とか「◯◯ビエンナーレ」といった地域芸術祭がトレンドですが、都市型の芸術祭もちらほら開かれるようになってきました。
とはいえ、都会のど真ん中で各施設や行政が協力しあって芸術祭みたいなイベントを行うのはなかなか大変なものです。
今回行ってきた六本木アートナイトは、都市型アートイベントとしては、開催回数を重ねて比較的知名度も上がってきました。今年は、10月21日(金)17時30分~10月23日(日)までの2泊3日で行われています。去年より1日多く、規模を拡大しての開催となりました。プログラムは、こちら。
六本木アートナイトの特徴は、「夜」に展示されるイベント。土日の夜間を彩る様々なアートが、施設内で、野外で楽しめます。(ちなみに昼のイベントもあります)
昨日、開会式のプレス席に入れて頂く機会を頂いたので、急遽行ってきました。開会式の様子や、初日見れた所を簡単に紹介したいと思います。
開会式は、六本木ヒルズのアリーナ会場で午後17時30分から行われました。これが外から会場を見たところ。
会場内プレス席から。中央にある塔みたいなものと、トナカイみたいなオブジェは、現代アート作家名和晃平のインスタレーション。マリンブルーのLEDライトに照らされて、すごくきれい。
開会式は、六本木アートナイト実行委員長の森美術館館長の南條史生さんのあいさつではじまりました。地域芸術祭のディレクターやプロデューサーとして大活躍中ですね。
つづいて、政治家の先生達の挨拶もいくつか挟んで、開会宣言は、今回のメインプログラム・アーティスト、名和晃平さんが務めました。この人、僕と同い年なんだよな~。
開会式の後は、今回の六本木アートナイトに出展するアーティストの記念撮影がありました。知っている人いますかね?芸術家ってもっとぶっ飛んでいるのかと思ったら、並んでみると意外に普通な感じです。
開会式のあと、最初のパフォーマンスが始まります。フランスから招聘した芸術家集団「カンパニー・デ・キダム」の「FierS a Cheval~誇り高き馬」という演目。馬の形をしたコミカルな等身大の風船人形を操って、アラブ風の音楽に合わせ踊り歩くパフォーマンスでした。
このパフォーマンスが終わると、メイン会場をあとにして、さっそく各会場を回ります。まずは国立新美術館へ移動。
中庭で名和晃平のインスタレーションをチェックします。六本木アートナイト開催中は「サントリー美術館」「国立新美術館」など、六本木地区の主要な美術館・ギャラリーが夜遅くまで開いています。「ダリ展」や、団体系の「二紀展」「独立展」が開催されています。
名和晃平「People of the Wind_A」「People of the Wind_B」
名和晃平が西島清順、デイジー・バルーンとコラボレーションして制作された作品。荒涼とした火山を想起させる朱色のLEDに銀色のサイの像と未来的なタワーがそびえ立つ、なんとも言えない幻想的な作品。「アートナイト」にふさわしい夜に映える作品でした。ぜひ見て下さい。
別角度からも。
国立新美術館に入ると、夜間延長営業中でした。
館内には、来年前半のハイライトとなりそうな展覧会、「ミュシャ展」の大きなバナーが。記念撮影できますよ。
2階に無料で入れる展覧会「ここからーアート・デザイン・障害を考える3日間」にふらっと入ります。2020年の東京パラリンピック開催を控え、「障害者とアート」「障害者スポーツとデザイン」などにテーマを絞った展覧会でした。
最新型の義足。
スポーツ競技用に開発された車椅子。車椅子テニスなどで使われる高性能車椅子でした。試乗会もやっていましたよ。
そして、お次はサントリー美術館で鈴木其一展。アートナイト中は、夜10時まで開館しています。鈴木其一展は、残りの会期が10日を切りました。お客さんが山のように入っているかな?と思いましたが、それほどでもなかったかも。こちらは、写真撮影禁止だったので、過去に書いた記事を貼っておきますね。
こちらも、六本木アートナイト中は夜10時まで開館延長していますよ。見どころは、巨大な屏風3枚。「夏秋草図屏風」「風神雷神図襖」「朝顔図屏風」の3枚を是非!
続いて、六本木ミッドタウン内の初日、2日目の夜出展、尾花賢一「君を探して」。
尾花賢一「君を探して」
ルンバのような(というか多分ルンバ)動く台座の上に乗っかった覆面をかぶった人形がシュールなインスタレーション。確かにタイトル通りです。これじゃなかなか「君」は見つかりませんね。面白かった。
その近くに、東京ミッドタウンで行われたアートコンペの優秀作品も飾ってあったので、それもさくさくっと見て回ります。
さて、次はどこに行こうかなと考えていたところで、ちょうど夜の特別イベントに参加中の子供が学童から帰ってくる時間になったため、帰宅時間となりました。
六本木アートナイトは、狭い六本木のエリア内で、いろいろ歩いて一気にアートを見て回れる楽しいイベントでした。あと2日間ありますので、行ける方は、ついででもいいので楽しんでみてはいかがでしょうか?
ちなみに、六本木駅やミッドタウン、六本木ヒルズなど、主要ビルや各イベント施設で、詳しいパンフレットを無料配布していたり、案内板が出ていたりしますよ。
プログラムは、こちらからチェックできます。
かるび(@karub_imalive)です。
10月19日より、東急文化村にてベルギー出身の現代アートの巨匠、ピエール・アレシンスキー展がはじまりました。エネルギッシュで、古代文明のレリーフや洞窟画を想起させる独特な作風が面白かったです。以下、感想を書いてみたいと思います。
※本エントリで掲載した写真は、予め主催者の許可を得て撮影したものとなります。
続きを読むかるび(@karub_imalive)です。
ビジネスの企画やクリエイティブなプロジェクトにおいて成功するには、「世の中に半歩だけ先取りした」アイデアや着想が必要だと言われます。
10年も20年も先取りしなくてい、たった半歩だけでいいんだ、と言われますが、それができれば誰も苦労しません。新規性のあるアイデアや、斬新な切り口の着想をタイミングよく形にするのは、実際には非常に難しい。
しかし、それを「当たり前の努力」を積み重ねることで、実現し続けてきた人物がいるといったら、気になりませんか?
本書『「兆し」をとらえる』は、テレビ東京の看板番組「ガイアの夜明け」の看板プロデューサーとして、常に世の中の流れの先を読み、視聴者のニーズと共感を勝ち取ってきた野口雄史氏が、「時代の先読み力」について自らの体験や知見を余すことなく語り下ろした新書です。
これから火がつきそうなサービスや商品について、その着想のヒントをどこから得ればいいのか。あるいはそれを見つけ出したとして、得られたアイデアをどのようにサービスや商品に落とし込み、顧客にどう提案していったらいいのか。
本書が扱うジャンルは「報道番組」と特殊な世界ですが、だからこそ本書を通して浮き彫りになる数々の知見は、幅広い読者の取り組むビジネスやプロジェクトに応用できるはずです。ぜひ手にとって見てほしいので、今日は本書についてのレビューを書いてみたいと思います。
続きを読む【2016年11月25日更新】
かるび(@karub_imalive)です。
10月15日から、ドイツ・ルネサンスの巨匠、ルカス・クラーナハ(父)をフィーチャーした、「クラーナハ展」が国立西洋美術館で始まりました。
ここ10年程、世界的にも特集展示が組まれることが多くなってきましたが、日本でも、とうとう開催されたクラーナハの大回顧展。
展示の中身は、かなり力が入っていて非常に見ごたえがありました。・・・というより怪しさ満点。いや、妖しさと言った方がいいでしょうか?15~16世紀頃のこの時期特有のドイツ北方のB級感あふれるウマ下手系のタッチに、ギリシャ神話や聖書から着想された奇抜なテーマや、裸体画づくしの絵画群がこれでもかと並べられた圧巻な展示は、見どころ満載。
同時期に高い完成度を誇ったフィレンツェやローマ、ヴェネツィアのイタリア・ルネサンス絵画とはまた違った楽しさ、面白さにあふれた展覧会でした。今日は、このクラーナハ展について、少し感想を書いてみたいと思います。
続きを読むかるび(@karub_imalive)です。
どんな仕事でも、企画力やアイデアの独創性がより一層必要とされる時代になりましたよね。クリエイティブな人材はあっちこっちで引っ張りだこ。ネットで瞬時にコンテンツがコピペされ、あっという間に大量生産される昨今、「自分らしさ」「独創性」の大切さが叫ばれています。
ただ、僕も含め、どうしたら「オリジナリティ」を手に入れられるのか、さっぱりわからない人って多いんじゃないでしょうか。
テレビやネットなどのニュースで起業家の成功譚を見聞きしたり、著名な芸術家などの独自性あふれる作品を見ていたりすると、「いや、とてもムリでしょ・・・モノが違うわ」と自分の普通さ、才能の乏しさに絶望的になるんですよね。
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